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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Newcastle×Arsenal】 ロシツキ、コシールニー、ウォルコットがたぐり寄せたCL出場権

3月3日に衝撃の2失点で宿敵トッテナムに負け、その10日後のチャンピオンズリーグで、あと1点獲れば逆転というところまでバイエルン・ミュンヘンを追いつめ、震え上がらせる快勝。振り返ってみれば、この2試合がアーセナルのターニング・ポイントでした。

トッテナム戦では、ベイルとレノンに完全にDFラインの裏をとられ、簡単にゴールを割られる屈辱的な負け方をしました。これをきっかけに、ヴェンゲル監督はヴェルマーレンとメルテザッカーのCBコンビを諦め、コシールニーとメルテザッカーに切り替えています。バイエルン・ミュンヘンを2-0と下し、今季3チームめの貴重な勝者となったミュンヘンでの1戦で得たものは、大きな自信とその後のチームの支柱となった、ロシツキの復活です。上位クラブにことごとく負け、CL出場権獲得に黄信号がともっていたガナーズは、ここから快進撃を始めます。ラスト10試合を、何と8勝2分。同時期のトッテナムが5勝3分2敗ですから、勝ち点8差を挽回したことになります。最大の変化は、守備の安定でした。この間の失点はわずかに5点。2点以上獲られたゲームは1試合もなく、何とアウェイの5ゲームは全勝です。昨日のプレミアリーグ最終節、セント・ジェームズパークでのニューカッスル戦にも0-1と勝ち、最終的に4位フィニッシュ。来季チャンピオンズリーグ出場権を獲得したわけですが、快進撃を推進した立役者、ロシツキ、ウォルコット、コシールニーが、最後のゲームのキープレイヤーでもあったのです。

年末にエミレーツで7-3と圧勝したニューカッスルとの1戦。彼らは3週間前、ホームでリヴァプールに0-6で大敗するなどディフェンスが不安定。既にプレミアリーグ残留を決め、アラン・パーデュー監督が「アーセナルには0-4で負けてもいい」と発言して物議を醸すなど、このゲームに勝つことに対するモチベーションは全くありません。最近好調で、集中力が高まっているアーセナルの圧勝かと思われたゲームでしたが、やはり最終戦は別物。前半はニューカッスルに圧倒的なボールポゼッションを許し、やっかいなベン・アルファにドリブルで中央をかきまわされ、右サイドから再三、危ないセンタリングを出されるなど、どちらが4位なのかわからない展開。アーセナルの攻撃は単発で、1本も枠内にシュートを打てないまま前半が終了。この時点でチェルシーVSエヴァートンは1-1、トッテナムVSサンダーランドは0-0で、試合前と順位の変動はありませんが、トッテナムが1点獲ればアーセナルは勝たないといけなくなり、予断を許さない状況で後半に入ります。

後半が始まっても、ゲームの流れは変わりません。危ないミドルシュートを何度か打たれ、ガナーズサポーターにとっては気が気じゃない試合展開。しかし、コシールニーのカバーリングが素晴らしかった!数年前、彼はオウンゴールを連発してしまった時期がありましたが、ゴール前でボールが出てくるところに必ずいるコシールニーをむしろ凄いと思い、それからは相手の攻撃時に彼がどこにいるのかを注意深く見るようになりました。この日も、グラウンダーのクロスをメルテザッカーがぎりぎりで足を伸ばしてブロックすると、コシールニーがその近くでこぼれ球をフォローするシーンがあり、劣勢ではありながらもディフェンスは機能しています。

52分、右サイドで得たFK。蹴るのは、最近大事なところで貴重なゴールを重ねている好調ウォルコット。ゴール前に上げたボールをメルテザッカーが競り、こぼれて浮いたボールをGKの前でボレーしたのは何と、コシールニー!これまでなかなか得点につなげられなかったセットプレーが、ここにきて武器となり、アーセナルが先制します。これで波に乗るかと思いきや、この後もペースを握るのはホームのニューカッスル。落ち着きのないヴェンゲル監督、声を枯らして声援を送るグーナーたち。決定的なピンチはないものの、防戦一方の状態が続けば、いつ追いつかれるかわかりません。78分には、前線でタメを作るべくジルーを投入。それでも状況は変わらず、時計の針はなかなか進まず。救いはホワイトハートレーンのスコアが動かないこと。このままなら、同点にされても大丈夫だったのですが…。

89分、ロンドンでベイルが左足の弾丸シュートを決めたという一報が入り、スタジアムの空気が変わります。モバイルをチェックしながら悲壮感を漂わせるグーナー。追加タイムは4分。果たして逃げ切れるのか…とやきもきしているところに、これ以上ないビッグチャンス到来!ウォルコットがDFラインの裏に抜け出し、追いかけてくるディフェンダーもかわして完全なるGKとの1対1。これを決めれば間違いなく4位が確定するところでしたが、シュートはポスト!しかし、アウェイチームは落ち着いていました。93分を過ぎ、奪ったボールをうまくサイドに散らしてCKを得ると、そこでタイムアップの笛。かくしてアーセナルは、勝ち点1差でトッテナムを抑え、来季のCL出場権を自力でつかみました。

ディフェンスラインの安定感もさることながら、中盤をコントロールするロシツキのプレイが、チームに落ち着きをもたらしたことも大きかったと思います。そして、ウォルコットのFKです。カソルラがシーズン前半ほどのパフォーマンスを出せないなか、強いマインドを持ったチェコのベテランと、快速ウインガーの活躍が17年連続のCL出場を決めました。

アーセナルサポーターのみなさん、おめでとうございます。右FB、センターMF、ゴールゲッターなど、いくつか層が薄く、補強したいポイントがありますが、今いる選手もチームも成長余力があるので、来季こそはちゃんと狙ってタイトルを獲りにいきたいですね。ヴェンゲル監督の手腕が光った素晴らしいラストスパートに敬意を表したいと思います。

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“【Newcastle×Arsenal】 ロシツキ、コシールニー、ウォルコットがたぐり寄せたCL出場権” への2件のフィードバック

  1. めでとうございます。右FB、セン

  2. アーセナルサポーターのみなさん、おめでとうございます。

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