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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Sunderland×Liverpool】止められない驚異の2トップ。スアレス、復活の2ゴール!

対戦相手がプレミアリーグ最下位、今季未勝利のサンダーランドだったとはいえ、この日のリヴァプールにおける2トップのコンビネーションは鮮やかでした。イングランドの北端、スタジアム・オブ・ライトに乗り込んでの一戦は、ジェラードの振付によるスアレスとスタリッジのゴールショー。途中、サンダーランドに押される時間帯もありましたが、1-3なら上々でしょう。

前半、いきなり8分、ジェラードのFKのこぼれをシュクルテルがゴールに蹴り込みますが、これは惜しくもオフサイド。ここからすんなりペースをつかむかと思いきや、リヴァプールの攻撃は単発で、ホームのサンダーランドに分がある展開。やはりコウチーニョがいないと、ダイレクトパスを交えて複数の選手が絡むような攻撃ができず、モーゼスやヘンダーソン、スタリッジのドリブル主体の単発的な攻めになりがちです。ディ・カーニオ監督が解任となり、コーチのケビン・ボール氏が代理を務めるサンダーランドは、まだチームとしての枠組みができておらず、手探りのサッカー。FWスティーブン・フレッチャーを欠いたこともあってフィニッシュの形がみえませんが、それでも「これ以上負けられない」「何とか現状を打開したい」という危機感は高く、出足のいい守備でリヴァプールの前線をつぶしにかかります。攻めてもラーションのFKがバーを叩くなど、精度の高いシュートがミニョレを襲い、油断はできません。

どう転ぶかわからない不安な状況を変えたのは、リヴァプールのほうでした。28分の先制点、立役者はスティーブン・ジェラード。中央のスタリッジにきれいに合わせたCKは、さわるだけでOKという極上のプレゼント。ゴール前でのマークが徹底できていないサンダーランドは、得点王争いでトップに立つイングランド代表FWの体当たりシュートを見送るしかありませんでした。

これで余裕ができたリヴァプールは、さらに36分、追加点を決めます。きっかけは、自陣深い位置でボールをキープしたジェラードが右サイドに出した40メートルほどのサイドチェンジ。このボールをスタリッジがピタリと足元に収めると、右サイドをドリブルで切り裂き、左からフリーでゴール前まで走り込んできたスアレスに軽いタッチのラストパスを送ります。出場停止が明け、今季初めてプレミアリーグ出場となるエースが、この復帰祝いを外すわけがありません。あっという間の0-2。サンダーランドもこの後、ガードナーがDFラインの裏に抜け出しフリーでシュートを放ちますが、ミニョレが足を伸ばしてブロックし、点差は縮まらず。ボールポゼッションもシュート本数も上回りながら、決め手を欠いたホームチームは、2点のビハインドを抱えてハーフタイムを迎えました。

後半に入ると、ようやくサンダーランドが反撃開始。サコ、シュクルテルが守る中央を破るのは難易度が高いと見るや、積極的なミドルシュートで状況を変えにいきます。52分、キ・ソンヨンのミドルは、サコがブラインドとなったミニョレの中途半端なセーブを招き、このこぼれ球をイタリア代表のジャッケリーニがプッシュして1-2。直後の54分には、ガードナーの無回転シュートが絶妙のコースに飛び、「同点か!?」とゴール裏のサポーターの腰を浮かせますが、これはギリギリでミニョレが弾いてゴールならず。ペースは完全にホームチームのものとなります。

しかし、再三のピンチをしのぎながら、リヴァプールの選手たちは落ち着いていました。コロ・トゥレは右サイドからの侵入を許さず。ホセ・エンリケとモーゼスは、左サイドに出たボールをミスなく攻撃につなげ、サンダーランドの逆襲の波を断ち切ります。時間が経つにつれて、前半開始直後のような互角の展開になったゲームにケリをつけたのは、やはりこのふたりでした。89分、スタリッジが今度は左からドリブルで持ち込み、ゴールライン際から折り返すと、やはりフリーで待っていたのはルイス・スアレス。プレミアリーグ復帰早々の2ゴールめは、サンダーランドの息の音を止める貴重な一発。ゴール後、ユニフォームをめくってサポーターにアピールしたTシャツのメッセージが前半と違っていたので、もう1点決める気満々だったのでしょう。このうえサンダーランドに反撃の気力も術もなく、CFアルティドールは90分間、何の貢献もできないままタイムアップの笛を聞くことになります。2トップがその相性のよさを発揮したリヴァプール、快勝です。

トッテナムを得失点差で上回り、アーセナルと勝ち点2差の2位に立ったリヴァプールですが、コウチーニョがいないと攻撃が一本調子になりやすいのが気になるところ。しかし、ラッキーなことに、11月初旬のアーセナル戦までプレミアリーグ上位との対戦はありません。中堅・下位チームとのゲームで勝ち点3をしっかり積み上げ、グレン・ジョンソン、アレンらケガ人の復帰を待ち、11月にベストのパフォーマンスを出せれば、年内をトップ3で終えることも夢物語ではありません。できれば、イアゴ・アスパスやアイビーなど、新加入組や若手からもう1~2枚、攻撃のオプションが確立できるとなおよいのですが、そこまではよくばり過ぎでしょうか!?

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“【Sunderland×Liverpool】止められない驚異の2トップ。スアレス、復活の2ゴール!” への1件のコメント

  1. It’s great to read something that’s both enjoyable and provides pragmatisdc solutions.

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