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【West Ham×Chelsea】これぞチェルシー!監督、「マタよりシンプルなオスカル」なんですね!

ジルーにドリブルをさらわれたサウサンプトンのボルツ、アグエロにゴールキックを渡してしまったトッテナムGKロリスと、今節のプレミアリーグでは、GKの致命的なミスが勝負を決めたゲームが頻発しましたが、ウエストハムもやってしまいました。ただしこちらは、GKヤースケライネンを責めるのは酷な話。21分にPKを取られるきっかけを作ってしまったのは、DFのバックパスミスです。ボールタッチが悪く、足の短いパスになってしまった隙を突いたのは、MFオスカル。あわててヤースケライネンは飛び出したものの、先にボールに触れたオスカルの足を引っかけてしまい、ジャッジは文句なしのPK。これをランパードが思い切り蹴り込み、アウェイのチェルシーが望外の先制点をゲットしました。

この日のチェルシーは、絶好調時に比べると攻撃に迫力を欠いていましたが、相手の攻撃をカットすると手数をかけずに前に素早く運ぶという、第1次モウリーニョ政権時を思い出させる鋭いショートカウンターは健在。先制点の後、同点にされる気配は全くありませんでした。34分には、中盤に入った縦パスをアザールがワンタッチでオスカルに流すと、オスカルはドリブルで中央に侵入し、DFのポジションを見ながらここという最高のタイミングで左隅にグラウンダーのシュート。これがGKと左ポストのすき間を縫うように決まり、0-2。この日のチェルシーには2点あれば充分です。ウエストハムは後半の頭こそ、チャンスを作っていたものの危険なシュートを打つには至らず、試合を通じて枠内シュートを1本も打てませんでした

モウリーニョ監督が、以前に「10番はオスカル」と公言していましたが、彼のシンプルでゴールにまっすぐ向かうプレイがモウリーニョスタイルとフィットするのでしょうね。さしずめ「うちのクルマはリアエンジンなので、前にはよく回るタイヤがあればいい」といったところでしょうか。日本代表でいえば「香川真司はほしいけど本田圭祐には興味なし」なのだと思います。

さて、話はゲームに戻ります。フランク・ランパードは、自身のコンディションに問題がなく、前線でエトーやアザール、オスカルが優位に立って中央にスペースを作れる状況になると、得意の押し上げとミドルシュートが威力を発揮します。試合全体を通じて、積極的にミドルやヘディングでシュートを放ち、ウエストハムDF陣を翻弄していましたが、彼の上下動が実ったのは82分のダメ押しゴール。イヴァノヴィッチの攻め上がりからアザールがボレー。ルーズボールに反応したランパードがこれをピシャリと決め、0-3です。スカイスポーツによると、試合後、モウリーニョ監督が「今日のチェルシーはソリッドだった」と表現していたそうですが、まさにこういう直線的なサッカーがポルトガル人監督の真骨頂でしょう。この日は中盤の底をミケルが抑え、イヴァノヴィッチ、テリー、ケーヒル、アスピリクエタ、GKチェフという顔ぶれのDFラインでしたが、ダヴィド・ルイスやアシュリー・コールまで揃えたラインナップはプレミアリーグナンバーワンといっていい安定感です。

チャンピオンズリーグは緒戦のバーゼル戦をホームで落としたものの、シャルケ04を問題にせず既に首位。プレミアリーグでは来週のスタンフォード・ブリッジでのサウサンプトン戦さえクリアすれば、サンダーランド、ストークと下位との対戦が続くので、年末のアーセナル戦までは負けないでしょう。気になることがあるとすれば、マタやデブライネなど、控え選手のプレミアリーグ出場機会が極端に少ないことだけ。彼らをうまく使うのか、腐らせてしまうのかで冬のタイトなスケジュールの乗り切り方が変わってきます。モウリーニョ監督のことなので、そのあたりはうまくやるのでしょうが、どちらかは1月のマーケットでチームを離れてしまうかもしれません。より心配なのはベルギー代表のほうですが…。

いやいや、「チェルシーはやっぱり強い」というのが率直な感想です。そういえば今季は、毎年恒例となっていた秋から年末にかけての大崩れがありませんね。先頭を走るアーセナルにとって、このチームの追い上げが最大の脅威です。プレミアリーグという長期戦の戦い方を知っているヴェンゲル監督とモウリーニョ監督、年末、笑っているのはどちらでしょうか。え?どう思うか?そりゃあ、私はプレミアリーグ開幕前に「チェルシー優勝、マンチェスター・シティは4位に入らず」と予想しておりますので、当然、初志貫徹です。チェルシーは、強いです。

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“【West Ham×Chelsea】これぞチェルシー!監督、「マタよりシンプルなオスカル」なんですね!” への2件のフィードバック

  1. チェルシー より:

    ニューカッスル、WBAと酷かったので今季も毎年恒例のアレか…と思ってましたが今季はモウリーニョがいるのがでかいですね(^^)

    前半途中にミケルアンカーの433に変えてから攻守のバランスが良くなったので、その辺の調整はさすが秀逸だなと思いました。

    マタやルイスが出ない事に注目されがちですが、オスカルは決定力も昨季よりありますし守備にも献身的なのでマタより重宝されるのも納得ですし、ケーヒル・テリーのコンビが安定してるのでルイスが出れないのも仕方ないですね。

    ただ二人とも好きな選手ですしサポとしては彼らにもっと頑張って試合に出てほしいってのも本音です(^^;

    デブライネは移籍が濃厚でしょうけど、これからの時期は過密なのでマタとルイスも出番が増えるので頑張ってアピールしてもらいたいですね!

  2. makoto より:

    チェルシーさん>崩れないですね。選手起用とやりたいサッカーがリンクしているので、コンディション不良や相手の堅守を崩せず勝てないことはあっても、変な崩れ方はしないですね。

    マタよりオスカル、ダヴィド・ルイスよりケーヒル&テリー、ダヴィド・ルイスを中盤に上げるくらいならミケル起用…いずれも納得ですね。しっかり守備を作れることと、一貫性があって納得できる起用をするあたりが、モウリーニョの強さです。アタリマエなことをちゃんとやり続けられないボスは多いですから。

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