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【West Ham×MAN.UTD】ルーニーのスーパーゴールとパスサッカー…まるで別物!マン・ユナイテッド快勝!

いやあ、おもしろかったですね。ルーニー、香川真司、マタ。中盤にフェライニとフレッチャー、CBにキャリックと、この日のマンチェスター・ユナイテッドは、パスサッカー志向が強い順番に選んでいったようなスタメンです。やっているサッカーは、今までとは別物。中盤でのつなぎが増え、中央からの崩しも増え、無理めのロングクロスは大きく減りました。結果は、ルーニーの個人技と相手のミスによる2点のみでしたが、右に入ったアシュリー・ヤングのプレイの精度が高ければ、もう1~2点は獲れていたでしょう。プレミアリーグ第31節、マンチェスター・ユナイテッドは、アウェイでウエストハムに0-2完勝です。

前半開始直後から、マンチェスター・ユナイテッドが積極的に攻撃を重ねます。3分、アシュリー・ヤングのクロスからフェライニがヘッド。5分には、中央をドリブルで攻め上がった香川真司が左のマタにスルーパスを通し、マタがフリーで強いシュートを打つもののこれはGKの正面。先制の予感はたっぷりでしたが、実際に入ったゴールは思いもよらない形からの一撃でした。

8分、ハーフライン付近でボールを受けたルーニーは、右を全力疾走するアシュリー・ヤングをチラ見しながらも、GKが前に出ているのを見てとると、50メートルを超えるスーパーロングシュート!風に揺られながらゴールに向かうボールにGKアドリアンは対処できず、ワンバウンドでゴールラインを越えていくのを体勢を崩しながら見送るだけでした。モイーズ監督、フィリップ・ネビル、ギグスの両コーチが思わず立ち上がって喝采を送る最高の一発!マンチェスター・ユナイテッドは早い時間にリードを奪ったことで、ますます攻勢に拍車がかかります。

13分、DFラインの裏に走り込んだ香川真司に、マタから長い縦のロングパスが入りますが、これは惜しくも香川の足が届かず。ウエストハムは、左のダウニングからのクロスをキャロルに合わせるしか打ち手がなく、14分、15分と続けてキャロルがヘディングシュートを放ちますが、いずれもDF陣とGKデ・ヘアが落ち着いて対処します。24分には、5分の攻撃の逆バージョンで、フレッチャーが敵陣で奪ったボールをマタ、香川真司とつなぎますが、香川の左足の強シュートはこれもGKアドリアンの正面。29分、自陣でのボールカットからフリーでもらい、ドリブルで上がるのは香川真司。ルーニーに預けられたボールはペナルティエリアに入ってきたマタに通り、マタが強烈なミドルを放ちますが、これもGKアドリアンが身を挺して防ぎます。

 なるほど、悪くない。急造フォーメーションゆえ熟成度は今ひとつで、ときどきスムーズさに欠けるものの、今までのマンチェスター・ユナイテッドよりは攻撃の形が多彩で、相手からすれば守りにくいでしょう。そして32分、アウェイチームに待望の2点めが入ります。アシュリー・ヤングのグラウンダーをノーブルがクリアすると、ボールはゴールの真ん前にいたルーニーの足元にいってしまい、ルーニーは左足ダイレクトで「ごちそうさま」。この日のマンチェスター・ユナイテッドにとっては、決定的な2ゴール。ウエストハムの単調な攻撃では、残り時間が90分あっても追いつくのは難しいでしょう。

後半に入ると、ウエストハムが優位にゲームを運ぶ時間帯がありましたが、フィル・ジョーンズとキャリックの即席CBコンビがフィニッシュを許さず、両者決め手がないまま時間が過ぎていきます。残り15分を切り、自軍の勝利は間違いないと踏んだモイーズ監督は、火曜日のマンチェスターダービーに備えてルーニーとマタをお役御免とし、ウェルベックとチチャリートを投入。終了間際に、チチャリートの縦への抜け出しや、ウェルベックのドリブルからいくつかチャンスを創りますが、いずれもシュートまでいけずにタイムアップ。前半に比べて、後ろの45分は攻撃の精度を欠きましたが、アウェイで危なげなしのクリーンシートなら納得です。

香川真司は中盤に積極的に顔を出し、フェライニやマタ、ルーニーと短いパスを交換しながらリズムを創って攻めの形を組み立てており、悪くなかったと思います。惜しむらくは、前線に飛び出したときにマタ以外からはパスをもらえなかったことと、ヤングとラファエウがいる右からのラストパスの質が低すぎ、ここからチャンスを引き出せなかったことですね。今日のフォーメーションを熟成させれば、「パスワークとスピード両立型」のサッカーを確立できて、今までよりも格段にクオリティが上がりそうですが、メンバーもサッカーもコロコロ変えるモイーズ監督にその気はないでしょうね…。火曜日に行われるプレミアリーグ第28節の延期試合、マンチェスター・シティとの一騎打ちでは、うんざりするほど見飽きたゴツゴツしたサッカーをご披露いただけそうです。はあ…。

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“【West Ham×MAN.UTD】ルーニーのスーパーゴールとパスサッカー…まるで別物!マン・ユナイテッド快勝!” への4件のフィードバック

  1. リバポふぁん より:

    全体的に良かったかと思います
    細かいパスが多く見ていて楽しそうでしたし
    ただ今後香川が使われるかわからないですよね
    ルーニーのロングシュートにはただただ脱帽しました
    ファンペルシ―の離脱は良い方向に向いたのかもしれませんね

  2. makoto より:

    リバポふぁんさん>
    確かに、香川真司をずっと使おう、と思わせるだけのインパクトはなかったですね。

  3. ユナイテッドサポ より:

    パス回しの流れはいい感じでしたがルーニーがせっかく前からプレスかけてるのにラインが低いのが勿体なかったです。
    今度このフォメで戦うときはぜひPJとエバンス、右サイドにナニかヤヌザイで見たいです。
    それにしてもフェライニとマタ、真価を発揮してくると決して高い買い物ではなかったんだなと思いました。

  4. makoto より:

    ユナイテッドサポさん>
    同感です。昨年、後ろでいちばんがんばっていたエヴァンスには変わらず期待してますし、ヤングよりはヤヌザイらのほうがプレイの選択肢も多く、得点のパターンが増えるでしょう。しかし、何であんなにラインが低いんでしょうね。中盤の間延びを解決しないと、プレミアリーグ上位クラブや欧州と戦ったら勝てませんよね。

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