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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Burnley×MAN.UTD】3バックの混乱と薄い攻撃…マンチェスター・ユナイテッド、屈辱の4戦未勝利!

ルーニー、ファン・ペルシに、アシュリー・ヤング、バレンシア、マタ。真ん中のスペシャリストがフレッチャーしかいないとなると、まさかディ・マリアはセントラルMF!? ロホとダレイ・ブリントのプレミアリーグデビューは、9月頭となりそうですが、マンチェスター・ユナイテッドは、100億円以上かけて獲ったアルゼンチン代表MFの最初のゲームを、超攻撃的布陣で戦おうとしているようです。今季、プレミアリーグに昇格したばかりのバーンリーは、開幕戦でチェルシーから先制。2戦めのスウォンジーをアウェイで苦しめ、連敗スタートながらも簡単には負けない粘り強さを見せています。ファン・ハール監督の強気は、完勝とジャイアントキリング、どちらに転がるのでしょうか。

立ち上がりから、キャピタルワンカップの惨敗を引きずっているかのようなマンチェスター・ユナイテッド。2分、右からのFKをかつての同僚デヴィッド・ジョーンズに狙われ、カーブがかかった一発がクロスバーを直撃。3分には4日前の3部チーム相手のゲームで、致命的なバックパスミスを犯して先制点をプレゼントしたジョニー・エヴァンスが、またもバックパスをさらわれ、飛び出したGKデヘアの左足に助けられます。10分を過ぎても、攻撃の形がみえないマン・ユナイテッド。中盤に効果的なパスが出せず、後ろへ戻すパスばかりが目立ちます。3バックは危なっかしいのひとこと。中央を少人数で割られ、GKデヘアが鋭いダッシュでカバーする「4CB」でやっと守っている状態です。

ディ・マリアのショーが始まったのは14分。セントラルMFに入った背番号7は、自陣深い位置から縦1本でファン・ペルシをGKと1対1にさせ、GKヒートンがきわどくシュートをブロックする決定機を演出。19分には、絶妙なダイレクトパスを前線に通して自らは左サイドを上がり、中央に完璧なグラウンダーを通しますが、フリーだったマタがスリップして惜しくもゴールはなりません。20分過ぎからはバーンリーが逆襲に転じ、26分にはデヴィッド・ジョーンズの強烈なミドルがデヘアを慌てさせます。

33分にはCBブラケットがMFアーフィールドに左サイドで簡単に抜かれ、誰もマークにつけずにシュートを喰らうという大ピンチ。パスを奪われてばかりのブラケットは、まだプレミアリーグで戦えるレベルのCBではありません。攻撃はシュートにつながらず、最終ラインはミスを連発。1分け2敗と勝てなかった過去3戦と課題は変わりません。前半は0-0ですが、ゴールに近いのはホームのバーンリーでした。3バックが不安定なため、マタやディ・マリアがサイドの守備に引っ張られ、攻撃が薄いマンチェスター・ユナイテッド。ブラケットを下げてリース・ジェイムズを左に入れ、バレンシアをSBに下げて4バックにしたほうが、より攻撃に枚数を割けるでしょう。ハーフタイムは、あまりおいしいとはいえないビールが、ついつい進みます。

後半が5分を過ぎると、ようやくマンチェスター・ユナイテッドがシュートを放つようになります。52分、ルーニーがペナルティエリア手前でおさめたボールを左に流し、ディ・マリアが左足。58分には左サイドを抜け出したディ・マリアからルーニーへとつなぎ、クリアを拾ったファン・ペルシが左足で合わせますが、ゴールライン上にいたMFマーニーにブロックされます。60分にもフレッチャーのクロスをファン・ペルシがヘッドで合わせるも、シュートが枠に飛びません。ファン・ハール監督は、プレミアリーグデビューのディ・マリアとコンディション不良のファン・ペルシはそろそろ限界とみたのでしょう。ウェルベックは妥当ですが、放出候補といわれるアンデルソンまで入れざるをえないのが、今のこのチームです。

ディ・マリアが下がると、サイドからの正直なクロス以外に活路が見出せないマン・ユナイテッド。77分のCKはルーニーのヘッドがアウト。80分にはアシュリー・ヤングのクロスをウェルベックが落とし、マタが左足を振り抜きますが、シュートははるか枠の上。皮肉なことに、香川真司がドイツに旅立ち不在のゲームで、87分にマタが足を痛めてリタイアです。ケガ人続出で、残った選手もフィジカルかメンタルのどちらかが厳しい満身創痍のファン・ハール軍団。普段どおりにプレイしているのは、フィル・ジョーンズ、バレンシア、デヘアぐらいでしょう。「負けなくてよかった」一戦は、やがてタイムアップ。マンチェスター・ユナイテッドは、アウェイとはいえプレミアリーグに昇格したてのバーンリーからもゴールを奪えず、カップ戦も入れれば開幕4戦未勝利です。

収穫は、ディ・マリアへの期待感と、この後のゲームで敗れたマンチェスター・シティとの差を詰めたことぐらいでしょう。今日のコンディションなら、先発はファン・ペルシではなくウェルベックだったのではないでしょうか。後半、課題だらけの3バックをそのままにしたのも勝ち点3を奪えなかった要因だと思います。しばらくは我慢が必要なのかもしれませんが、そうはいっても、トッテナムに4-0で惨敗したQPRとオールド・トラフォードで戦う来週のゲームは勝てるでしょう。ここで敗れるようなら、プレミアリーグ4位ではなく、下から3つに入らないことを気にしなくてはならなくなります。いや、まさか、そんなことは。

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“【Burnley×MAN.UTD】3バックの混乱と薄い攻撃…マンチェスター・ユナイテッド、屈辱の4戦未勝利!” への6件のフィードバック

  1. リバサポ より:

    正直なところ、ロホもブリントも入ってみないとわからないといった感じでしょうか。これから新加入の選手と今までの選手のコンディションの仕上がり具合が上手く噛み合う時期までは我慢なのではないでしょうか。ここから上位チームと戦うまでにチームを整えられるかが勝負なので、頑張りましょう。

  2. ななし より:

    もう普通に弱いユナイテッド

    —–
    ご苦労様です。問題は幾つかありますが、私は誰も触れない問題‥キャプテンです。
    ルーニーのキャプテンはどうなんでしょう。クラブきっての問題児で、お金やポジを掴むために移籍を駆け引きに使う。
    スキルは充分ありますが自分を殺し(犠牲)して、クラブを盛り立てる性格では無い‥自分が一番の性格ではチームはまとまりません。

  3. T-ROD より:

    いつもブログを拝見させて頂いています。
    今シーズンマンUのリーグ戦3試合をみましたが、ディ・マリアが加入して今後期待がもてるチームになったと思います。しかし、3バックをあと何ヶ月もこだわれば今シーズントップ4に入れるか心配です。まだ3試合なので3バックが失敗だと言うのは早いですが、怪我人とコンディションなどのチーム状況をみて4バックに変更してもらいたい気持ちはあります。

  4. ゆうま より:

    MAU深刻ですね
    移籍市場も後二日、理想の選手補強はもう忘れて、すっかり自信を失っている選手達を
    引っ張ってくれるキャプテンシーのある実力派ベテラン選手を獲るべきだと思います。

  5. 本城 より:

    もうユナイテッドの選手たちは完全に自信を失ってますね。今日は失点こそなかったもののバタバタしすぎ。ファンガールは選手盛り立てたりとかするタイプではないのでそこらへんどーやって改善していくんでしょうね。
    ユーティリティプレイヤーのロホ、ブリントの獲得もいいですがディフェンスリーダーの獲得はまじでないんでしょうかね。今夏の最重要項目かと思っていましたが、、、。

  6. Uボマー より:

    収穫はディマリアは良い選手だということと勝ち点1を拾ったことだけですね。
    ディマリアが他の選手と違っていたのはスペースに入り込むのが上手い所でしょうか。まあ香川も良くやっていたことだったんですが。ディマリアが香川のような扱いになってしまわないことを祈るのみ。
    それに比べるとWBとトップ下の出来がかなり酷い。何故彼らはボジションに張り付いているんですかね。ヤング、バレンシアがワイドに開くのはセオリーとしてもディフェンス陣からボールを送れないときは下がってくるなり中に入るなりしてボールを受けないとディフェンスが安定しないでしょう。これはマタ、ヤヌザイも同じこと。チェルシー相手だったら前半で3点くらい取られていそうでした。

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