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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×QPR】試合を畳むうまさはプレミアリーグNo.1!決勝PKで逃げ切った「不調」チェルシー。

ジエゴ・コスタが負傷でリタイアすると、ドログバが3試合連続ゴールでフォロー。プレミアリーグでは未だ唯一の無敗で、すべてがうまくいっているように見えるチェルシーですが、実は最近の彼らは調子があまりよくないのではないかと思っています。この1ヵ月で3点以上獲ったのは、チャンピオンズリーグの格下マリボル戦のみ。クリスタル・パレス戦、マンチェスター・ユナイテッド戦と2試合続けて終盤に失点しており、昨季はプレミアリーグナンバーワンの堅牢な守備も、ときどき綻びをみせています。スタンフォード・ブリッジで負けはないとは思いつつ、それでもドローなら可能性ありとにらんでウエストロンドンダービーを観戦しましたが、案の定、チェルシーは苦戦しました。

前半にみたのは、初めてのチェルシー。「左SBのユン・スギョンが弱点だから徹底して狙え」とモウリーニョ監督から指示があったのだと思いますが、フェリペ・ルイスの存在を無視するかのような極端な右サイドシフトです。10分、イヴァノヴィッチが右サイドに流れていたアザールを縦に走らせると、アザールから中のジエゴ・コスタにつながり、落としたボールをオスカルが左足シュート。11分には、DFラインからのロングフィードを受けたジエゴ・コスタが右を走るウィリアンに流し、ゴールライン際からのウィリアンの折り返しをニアで合わせたのはイヴァノヴィッチ。このシュートは惜しくもサイドネットに逸れますが、何でもできるジエゴ・コスタが前に復帰したことで楔のパスが入りやすくなり、チェルシーの攻撃はよりスピーディになります。

モウリーニョ監督がプレミアリーグに復帰して最初のシーズンだった昨季は、相手に引かれると攻めあぐみ、横パスに終始するシーンが多かったチェルシー。今季、完成度が一段上がったこのチームで、「縦の崩し」を演出するのはセスク・ファブレガスです。25分、敵陣でパスカットしたセスクは、自分で持ち込んでGKグリーンを慌てさせるミドル。32分、ジエゴ・コスタのポストプレイの戻しを受けて、中央に上がったのはまたもセスク。ペナルティエリア手前に侵入した背番号4は、右を走っていたオスカルに優しいラストパス。これを受けたオスカルは、GKのポジションをみて、きれいなコントロールショットを左のサイドネットに沈めます。プレミアリーグ首位クラブが、絶対的な強さを誇る本拠地スタンフォード・ブリッジで先制しました。勝ちパターンに入ったと思われたチェルシーでしたが、しかしなかなか追加点を奪えず、前半を1-0で折り返します。

後半に入っても、敵のゴール前に殺到するのは相変わらず青いユニフォームで、QPRはノーチャンス。53分にはアザールとジエゴ・コスタがカウンターを仕掛け、右に走り込んだウィリアンにボールを預けると、ウィリアンのファーサイドへのグラウンダーにアザールが飛び込みますが、わずかに足が届かず、ここでもスコアは変わりません。すると61分、「次の1点」は、プレミアリーグ降格候補に入ります。久しぶりのカウンター。右から持ち込んだバルガスの角度のないところからのシュートは、GKクルトワがセーブ。このこぼれ球を、ペナルティエリアの外にいたフェルがもらってミドルを放つと、シュートコースにいた絶好調FWオースティンがヒールでゴール右にコースを変えます。これにはクルトワも反応しきれず1-1。勝負の行方は、再びわからなくなりました。

この後の30分のチェルシーには、82分にセスクのパスを受けたシュールレのミドル以外に大きなチャンスがなかったことを思えば、バルガスがアザールを引っかけてしまった74分のPKは痛恨でした。縦に抜けられたら怖かったものの、カバーする選手がすぐ内側にいた状況。本職のDFならば、あのシーンで足は出さなかったのではないでしょうか。アザールが自分で得たPKを簡単に決めると、同点になった後ドログバを投入して勝ち越しを狙っていたモウリーニョ監督は、ジエゴ・コスタをシュールレにスイッチ。前線からのチェイスを強化して1点を守りにいきます。QPRには、2回もリードをはね返すだけの力はありませんでした。結局、このまま2-1でタイムアップ。チェルシーが勝ち点を26に伸ばし、この日勝利したセインツとの勝ち点差4をキープしました。

最近のゲーム同様、さほど攻撃に迫力が感じられなかったチェルシーですが、モウリーニョ監督のチームは、終盤にリードを守るのがうまいですね。こういう試合を取りこぼさないのが、昨季よりチームとしてのまとまりが出てきたチェルシーの強さでしょう。来週あたるリヴァプールにとって大事なのは、とにかく先に点をやらないことです。

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“【Chelsea×QPR】試合を畳むうまさはプレミアリーグNo.1!決勝PKで逃げ切った「不調」チェルシー。” への4件のフィードバック

  1. Joe より:

    失点はシーズン序盤よりも明らかに少なくなってます。モウリーニョは3点も4点も奪いに行く監督ではありません。また、バルガスが出したのは足でなく肩です。コントロールシュートという表現にも違和感を感じます。ちなみに、他のカテゴリーでも無敗ですよ。

  2. UK より:

    ↑ 他のカテゴリーという表現にも違和感を感じます。

  3. duff より:

    他のカテゴリーという表現は確かに違和感がありますが、よく解説者も使っています。コントロールシュートは、コースを重視したシュートなのか、インサイドでおきにいったシュートなのかひとによりが院円が違うので何とも言えないですね。

  4. duff より:

    概念が違う

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