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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.UTD×Stoke】ホームでドローの危機を救った、デ・ヘアの超絶セーブ2発!

左SBにはロホ、CBキャリック。マタ、エレーラ、フェライニ、アシュリー・ヤング。ファンペルシと並んで、ジェームズ・ウィルソンが先発です。ルーク・ショー、ルーニー、ディ・マリアを欠いたマンチェスター・ユナイテッド。毎試合、スタメンのやりくりを強いられているファン・ハール監督は、愚痴をこぼしながらもよくやっていると思います。初勝利まで4試合を要したプレミアリーグ開幕当初は何かと叩かれましたが、9月末にレスターに敗れてからは、マンチェスターダービー以外で敗戦なし。昨季のプレミアリーグ上位相手に1勝1分け1敗は、ベストメンバーが揃わないなか、上々の結果でしょう。

つぎはぎだらけのメンバーで始まったストーク戦は、さっそく攻めあぐんでいます。運動量が多く、敵陣でのインターセプトで貢献するフェライニは、攻撃になるとコンサバなパスに終始。左サイドのアシュリー・ヤングに預けて、中に入れてもらう形しかない攻撃は単調です。最初のビッグチャンスは、ストークGKベコヴィッチのプレゼントから。ゴールキックをファン・ペルシにさらわれたGKは、優しいラストパスをフリーで叩いたエレーラのシュートが上に大きく外れて命拾いします。

ゴールを決めるまでには相当時間がかかりそうと思いながら観ていると、20分、マンチェスター・ユナイテッドがあっさり先制します。突破口は、やはり左サイド。マタからのパスを受けて上がったのは、アシュリー・ヤングではなくエレーラです。左足の高いクロスは、中央に走り込んだフェライニにぴったり。今のマン・ユナイテッドには、ストークDF陣に負けない高さという武器がありました。ゴール前5メートルからフェライニにヘッドで叩かれては、ベコヴィッチもお手上げです。

前線に張るディウフやボージャン・クルキッチに放り込むしかなかったストークの攻撃に、厚みが加わったのは29分。左SBビーテルスがボールを持つと、中には5人の選手がいます。ニアに入ったクロスに飛び込んだのはアイルランドとボージャン。いいボールでしたが、触ったのはDFが先。最初のピンチを逃れたマンチェスター・ユナイテッドの守備は、39分に綻びます。ボージャン・クルキッチのドリブルに4人が寄ってしまい、後ろにいたMFエンゾンジが空いてしまいました。それにしても、エンゾンジのシュートは美しかった。外に逃げる強いボールはデ・ヘアの左手の先を抜け、サイドネットに一直線でした。

勝ち越しを狙うマン・ユナイテッドは、直後のFKからのこぼれ球をスモーリング、フェライニが続けてシュート。至近距離からのフェライニのボレーは入ったかに見えましたが、ボールはベコヴィッチの懐に収まっています。前半は1-1。勝負はどちらに転ぶかわかりません。

ここまでシュートが打てなかったファン・ぺルシとジェームズ・ウィルソンの2トップは、後半に入ってもこれといったチャンスがありません。50分過ぎからの波状攻撃でジェームズ・ウィルソンが仕掛けた強引な突破はDFがクリア。サイドからのクロスで打開できず、手詰まりになるかと思われたマン・ユナイテッドでしたが、このチームにはもうひとつ武器がありました。58分、右サイドからのFKはマタ。ロホの頭上ぎりぎりを通る絶妙なキックが、そのまま左のサイドネットに吸い込まれます。「頭に触った。自分のゴールだ」と主張するロホ。気持ちはわかるものの、これはマタのお手柄でしょう。

2-1となると、守っているわけにはいかなくなったストークが前に人数をかけ、オープンな展開になります。69分、ジェームズ・ウィルソンが魅せてくれました。一瞬のスピードで2人を抜き去ると、前線は2対1。ボールをよこせと大声で呼ぶファン・ぺルシを完全に無視して、19歳になったばかりのテクニシャンは右足でフィニッシュ。シュートはわずかに右のポストの外でしたが、いかにもストライカーというワクワクするプレイでした。

フェライニのミドル、右サイドからのバレンシアの突破と、再三決定機を創るマンチェスター・ユナイテッドに足りないのは、シュートを枠に収めること。78分、ジェームズ・ウィルソンに代わってファルカオ登場。ストークもマンチェスター・ユナイテッドも、右サイドからのクロスに活路を見出そうとするものの、CFにボールが通りません。このままホームチームの順当勝ちで終わると思われたゲームには、最後の最後にドラマが待っていました。

追加タイム2分、アシュリー・ヤングが不要なファール。右サイドからのFKがファーに流れ、ポスト際からディウフがヘッド。同点かとスタジアム中が腰を浮かせたであろう一撃は、GKデ・ヘアがビッグセーブ!さらにその1分後、左からの放り込みに、フリーでシュートを放ったのはアルナウトヴィッチ。至近距離からの強いボールは、またもデ・ヘアが信じられない反応をみせ、こぼれ球をゴール前3メートルからプッシュしたディウフのシュートは、ゴールライン上でアシュリー・ヤングにブロックされます。最後は奇跡的な守備でストークに同点を許さなかったマンチェスター・ユナイテッドが、1点差で逃げ切りました。

決められるところを決めないと…というゲームでした。フリーでいるシーンが多かったファン・ペルシに、なぜあれだけボールが出なかったのでしょうか。無視されているかのようなプレイの連続に、エースは相当ストレスがたまったのではないかと思います。それにしても、デ・ヘア…タイムアップのホイッスルが鳴った瞬間、涙ぐんでしまうほどのスーパーセーブ連発でした。マンチェスター・ユナイテッド、プレミアリーグ4連勝明日、エミレーツで戦うアーセナルが勝ってくれれば、セインツの背中はすぐそこです。

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“【MAN.UTD×Stoke】ホームでドローの危機を救った、デ・ヘアの超絶セーブ2発!” への2件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    ユナイテッド調子が上がってきましたね。
    今のユナイテッドで一番安心して見ていられるのはデ・ヘアではないでしょうか。
    今シーズン幾度もチームのピンチを救ってますね。GKで毎回苦労させられているレッズファンとしては羨ましい限りです。
    チームはいよいよ、いるべき位置戻ってきた感じですね。

  2. makoto より:

    Mackiさん>
    いや、まったく、デ・ヘアです。彼がいなければ、トッテナムより下にいるのではないでしょうか。GK重要ですね。

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