イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Arsenal×Saints】ジルー投入でエンジン全開…残り2分、アーセナルの劇的ゴールはやはりあの男!

主審は、あのアンドレ・マリナーさん。昨季プレミアリーグのチェルシー戦で、ペナルティエリア内でのチェンバレンのハンドをギブスと勘違いしたレフェリーです。何かが起こりそうな、プレミアリーグ第14節、アーセナルVSサウサンプトン。シュナイデルラン不在のセインツは、ジャック・コーク、スティーブン・デ―ビス、ワニャマの中盤に、タディッチ、シェーン・ロングとペッレ。アルテタ欠場のガナーズは、フラミニとラムジーが中盤センター。チェンバレン、カソルラ、アレクシス・サンチェス、ウェルベックの面々は、現在のベストメンバーでしょう。

前半7分、カソルラの見事なスルーパスからウェルベックがGKフォースターと1対1。角度を失ったウェルベックのシュートはゴール左に外れるものの、アーセナルの出足は順調です。10分を過ぎると、セインツも反撃。13分、ペナルティエリア外でクリアを拾ったグラツィアーノ・ペッレがデービスとワンツー。ヘッドの折り返しをもらったペッレは左で完全にフリーになりますが、シュートを打ち上げてしまい、GKマルティネスは胸をなでおろします。キャピタルワンカップでは、敵地エミレーツで勝利を挙げているクーマン監督のチームは、前節のプレミアリーグ、マンチェスター・シティ戦よりも明らかにやりやすそうです。

試合前に、「オープンな展開になるかもしれない」とクーマン監督が語っていた通り、両者とも攻撃的です。主戦場は中盤、突破口はサイド。25分、ラムジーからのボールをペナルティエリア左で受けたカソルラが、倒れながら中にパス。チェンバレンの強烈な右足はGKフォースターの正面をつき、ホームチームの先制はなりません。28分、セインツ激痛のアクシデント。シュナイデルランの穴を埋めていたジャック・コークがリタイアです。代わって入ったのは、おお、前節に続いて吉田麻也。アルデルヴァイレルトが、ワニャマと並んで中盤セントラルに入るのでしょう。マン・シティ戦の後半、3点を失ったこのフォーメーションは、今日は機能するのでしょうか。

35分、チェンバレンの右からのクロスを、吉田麻也がクリアミス。これを拾ったウェルベックがヒールでシュート。45分にはカソルラのFKから、やはりウェルベックがヘッドで合わせると、GKフォースターが体を伸ばして上に弾きます。危ないセインツ。前半は0-0で折り返しますが、このスコアのままゲームが終わるイメージはありません。

後半開始直後はセインツのペース。49分、CKを戻して上げたクロスをペッレがシュートするも、コシールニーがブロック。直後のカウンターは、逆サイドを走るペッレに出せなかったシェーン・ロングが強引にシュートを放ってくれて、ガナーズ守備陣は助かりました。どちらがホームかわからないゲーム。ピッチの外では、ジルーが黙々とアップしています。ハイクロスしかないアーセナルの攻撃は、ことごとく長身GKフォースターにつぶされます。

ジルーが登場したのは65分。入って3分、アレクシス・サンチェスから左に出たロングボールに走り込んで強烈なボレー。69分には、アレクシスの縦パスをダイレクトでウェルベックにつなぎ、セインツ守備陣を混乱させます。しかし、ゲームは残り10分になっても動きません。マネやワニャマが遠めから淡白なシュートを放つだけのセインツ。ラムジーとアレクシス・サンチェスのポジションが低く、中が薄くてシュートを打てないアーセナル。ヴェンゲル監督の2枚めは、ウェルベックを下げてポドルスキ。セインツは、ジャック・コーク、タディッチに続いてアルデルヴァイレルトまで傷つき、10人になってしまいます。目標をドローにスイッチしたアウェイチームの守備を、ガナーズはこじ開けられるのでしょうか?

86分、左からのクロスにぴったりだったジルーのヘッドはわずかに弱く、フォースターが右に飛んでセーブ。アーセナルの必死の攻撃が続きます。しつこく攻め上がった右SBチャンバースからのボールが結果につながったのは、88分でした。吉田麻也を背負ったジルーが粘り、振り向きざまのシュート。こぼれ球を右から持ち込んだラムジーの折り返しは、追いかけた吉田麻也とフォンテがカットできませんでした。CBが外に引っ張られ、中でフリーになっていたのは、この日はいつもの運動量が影を潜めていたアレクシス・サンチェス!最後は結局、この人でした。アーセナルにとっては大きな大きな勝ち点3。負傷者が続出したセインツは、今季プレミアリーグで初の連敗です。

結果的にはラムジーのアシストで勝ちましたが、アーセナルの攻撃は中央の選手の関与が弱く、ラムジーをロシツキに代えるなどの打ち手が必要だったのではないかと思いながら観ておりました。それにしても、ジルーは素晴らしい!彼が入って別のチームになりましたね。アレクシス・サンチェスの運動量と積極性が落ちているのは気になったものの、エースストライカーがさらに調子を上げてくれれば、必達目標のプレミアリーグ4位はすぐにでもクリアできるでしょう。この日は、チェルシーもマンチェスター・シティも圧勝しました。さらに上をめざすなら、負傷者が戻ってくる後半戦のプレミアリーグ上位対決で、直接彼らをつぶさないといけません。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“【Arsenal×Saints】ジルー投入でエンジン全開…残り2分、アーセナルの劇的ゴールはやはりあの男!” への4件のフィードバック

  1. shu より:

    ジルー、加入1年目の前半戦は、ファンペルシーの大きさもあって、あんなに頼りなかったのに。
    今やチームの柱の1人ですね。

  2. サッカー小僧! より:

    更新お疲れ様です。

    勝てたから良かったものの、またもや危うく勝ち点2を落としかねない試合でした。
    コシエルニーももちろんですが、ジルーの復帰が大きいですね。
    昨シーズンまで何かと槍玉に挙げられていましたが、そもそも非難されるほどの
    戦績ではなかったですし、ラムジーやウォルコットが離脱して、彼一人に前線の
    得点力を頼らざるを得ない状況になったが故に叩かれていた感があるので、少々
    哀れでしたが、今シーズンはウェルベックが入って、そしてなによりサンチェスが
    入ったことにより、彼のプレーがより活かされる状況になり、正当な評価が下される
    ようになったのでは、と思います。
    これでウォルコットが戻ってきたら、もう前線の補強は全く必要ない、と思いますし
    むしろポドルスキなど余剰戦力を放出するべきでしょう。

    問題は、やはりラムジーのところでしょうね・・・、少しずつましにはないってきて
    いるようには感じますが、今日の出来ならロシツキの方が良かったかも、と思います。
    とはいえ、監督は頑固なので、アルテタが戻ってこない以上、ラムジーを外すとは
    思えないですが、今のままでは、また控えが定位置になりかねない、と思います。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    ラムジーとサンティは、シュート打っても打っても、一切入らないですね…なぜだろう。

    あと勿論フォースターは良かったけど、マルティネスも今のところ危なげなく、素晴らしいと思います!

  4. makoto より:

    shuさん>
    ジルー、よくなりましたね。彼のポストプレーは、プレミアリーグ屈指のうまさだと思います。

    サッカー小僧!さん>
    ラムジーが攻撃に関与できなかったのが、苦戦の最大の理由だと思いました。最後の一発だけでしたね。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    カソルラ、パスワークはいいんですけどね。マルティネス、がんばってます。シュチェスニーも、うかうかしていられませんね。

makoto へ返信するコメントをキャンセル