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【Stoke×Arsenal】あと1点に迫ったアーセナル、悔やまれる「最悪の45分」

チェルシーが天敵ニューカッスルに不覚をとった直後、アーセナルもまたやっかいな相手と戦います。ブリタニア・スタジアムでのプレミアリーグで、ここ8試合を1勝3分け4敗と、散々なゲームが多かったストーク戦。コシールニーがベンチで、SBベジェリン、CBチャンバースという若いDF陣となったアーセナルは、キックオフからわずか20秒でクラウチにゴールを奪われてしまいました。右からのクロスに、ベジェリンとチャンバースがうまく対応できず、エンゾンジが落としたボールにクラウチがフリー。ベテランFWは空いていたゴール右に冷静にインサイドで流し込み、ストークが最高のスタートを切りました。

アーセナル、10分の反撃。スルーパスに走り込んだ俊足ベジェリンが、ゴールライン際からスライディングでクロス。逆サイドで待っていたジルーがヘディングで合わせると、ボールはわずかにゴールの左。ガナーズが同点のチャンスを逃すと、ストークがゲームを優位に勧めます。17分にストークのバーズリーがペナルティエリアの外から狙うと、お返しとばかりに、直後にカソルラもバーすれすれを越えるミドルシュート。早く追いつきたいガナーズですが、ラムジーとフラミニが中盤で舵を取れず、攻撃はカソルラやアレクシス・サンチェスのドリブル頼み。対するストークは、クラウチのポストプレーと、彼のまわりを自由に動くボージャン・クルキッチが冴えており、サイドを使ったシンプルで速い攻撃という戦い方が明確です。

30分、右からのFKを逆サイドで叩いたマメ・ビラム・ディウフのヘッドはオフサイド。不安定なアーセナルの守備は、34分に右からフィードしたウォルターズのアーリークロスから2点めを許してしまいます。ニアに入ってきたボージャン・クルキッチは、メルテザッカーがマークしないといけないところでした。落ちてくるボールをダイレクトで合わせたきれいなボレーに、GKマルティネスは対応できず。さらに44分、ストークまさかの3点め。CKをクラウチがヘッドで競ると、こぼれ球をウォルターズがズドン。今季のプレミアリーグで最悪の45分を過ごしたガナーズを、ヴェンゲル監督はどう修正するのでしょうか。

珍しく、指揮官がハーフタイムに動きます。ベジェリンに代わって後半頭から入ったウェルベックが、開始早々いきなりシュート。ところが、後半のアーセナルも中盤を組み立てられず、相変わらずのドリブル三昧です。56分、敵陣でボールを奪ったアレクシス・サンチェスは、自ら持ち込みDFもGKもかわしますが、右からのシュートはポスト!絶好機を決められなかったアウェイチームは、元の沈黙の時間に入ります。65分、左サイドからボージャンに簡単に中央に持ち込まれ、強いシュートがマルティネスを破りますが、これはディウフがオフサイドを取られてノーゴール。するとその3分後、フラミニがペナルティエリア内で倒されPKをもらうと、カソルラが左に決め、アーセナルが一矢を報います。

この1点は、アーセナルに勢いを与えてくれました。70分、ガナーズの2点めはCK。重傷を負ったブリタニアの嫌な思い出を払拭するかのようなアーロン・ラムジーの完璧なボレー。時間は残り20分、勝ち点3まであと2点です。いよいよアーセナルの時間が始まると思われた78分、ボージャンのゴールを取り消してくれた主審のテイラーさんは、今度はボージャンを倒したチャンバースに2枚めのイエローを示します。10人となったガナーズは、ラムジーを最終ラインに下げるというスクランブルで1点のビハインドを追いかけます。カソルラやアレクシスの必死さは、TV画面から充分伝わってきましたが…。

追加タイムを含む最後の15分は、カソルラのミドル以外にGKベコヴィッチを脅かすシュートはありませんでした。ストークの先制点の元凶となり、ボージャンにいいようにやられ、自らの退場でチームの攻勢に水を差してしまったチャンバースにとっては、忘れたい一戦でしょう。結局、3-2。チェルシーとの差を詰める絶好のチャンスに、アーセナルも苦手を克服することができずに終わりました。それにしても、こんなにゲームを創れないアーセナルの中盤を観るのは初めてです。ラムジーとフラミニを並べている限り、この状況はよくならないのではないでしょうか。真ん中にチェンバレンを据えるのがよいと思いますが、ヴェンゲル監督、いかがですか?(ピーター・クラウチ 写真著作者/CFCUnofficial)

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“【Stoke×Arsenal】あと1点に迫ったアーセナル、悔やまれる「最悪の45分」” への5件のフィードバック

  1. 福岡 より:

    勝てないことはわかってましたので悔しさはないです。ブリタニアで引き分けられるようになれば優勝狙えると思います。
    チェンバース、ベジェリンと若手起用での負けなのもショックを和らげてくれますね。

  2. サッカー小僧! より:

    更新お疲れ様です。

    またもや、同じような失点の繰り返しで、グーナーとしてはうんざりです。
    クラウチが出てきたことで、相手のやることなんて、誰の目にも明らか、
    クロス上げて、クラウチに当てて、こぼれ球蹴り込む・・・、基本このパターン
    なのに、みすみすそれを許してしまう、しかも、失点の時間がアマでも知ってる
    失点を許してはいけない時間帯に2失点、いい加減学習しろ!と思いますね。

    しかし、今シーズンは、メルテザッカーがひどいですね、コシエルニーがいないと
    本当に守備が崩壊します、これなら急増モンレアルの方がマシだと思います。
    チャンバーズも、将来的にはともかく、CBよりSBか、もしくはDMFで起用して
    ほしいですね、カードをもらいやすいところありますし、パスの能力は高そう
    なので、案外アルテタのいい後継者になるのでは、と思います。
    ただ、監督がどう考えるか・・・は前と同じ、なさそうな感じですが。

    ラムジーは、どうにも3列目には向いていないですね、パスを散らすタイプでも
    ないし、ゲームを組み立てるタイプでもない、エジルやカソルラがいる間はいい
    ですが、いずれは2列目にあげたほうがいいかも・・・、で3列目にウィルシャーを
    やってもらえば、監督が固執している二人共起用が可能だと思いますが・・・。

    とはいえ、この試合は、それ以前にクロス簡単に上げさせすぎ、中央マーク甘すぎ、
    で、試合に入る前に負けてしまった、まぁお馴染みの自滅でした。
    冬に、CBとDMFの補強をしないと、いよいよ4位も危ない、と思います。
    監督も、追いつけないチェルシーのことなんか忘れて、目の前の試合に集中すべきです。

  3. べんげる より:

    更新お疲れ様です。コシールニー不在でここまで変わってしまう…。情けないです泣
    メルテザッカーは、彼のリーダーシップはチームに必要ですが、コシールニーがいないときの彼は、言葉はわるいですが「ウドの大木」という感じです…。ただ立ち尽くしている失点シーンをよく見ます。コシールニーもやはり万全ではないようですし、何としてもCBを補強する必要がありますね。ベンゲルにはもう補強に関して期待していませんが笑

  4. プレミアリーグ より:

    カソルラとラムジにやっとゴールが生まれたのはよかったですね。

    そして、サンティを1列下げて起用するのもいいのかな、と感じました。
    キープ力もあるし、中盤の舵取り役を任せられるのでは?シャビやイニェスタの様に。
    守備面も、アルテタを除いて誰を入れてもそんなに変わらないだろうし、今の状況なら3点取らせて4点取る方がまだ現実的な気が…。

  5. makoto より:

    福岡さん>
    後半、逆転いけるんじゃないか、と思って観てました。サンチェスの一発がターニングポイントでしたね…。

    サッカー小僧!さん べんげるさん>
    確かに、メルテザッカーですね。いつもながら、クロスに対するCBのポジショニングの悪さが気になりました。

    プレミアリーグさん>
    私も、攻撃に磨きをかけたほうがいいのではないかと思います。とはいえ、マティッチやルーカスのような役割をしてくれる選手と、CBは獲りたいところです。

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