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【Arsenal×Aston Villa】ジルー、エジル…カウンターが決まりまくったアーセナル、5発圧勝!

プレミアリーグ24試合で、わずか11点。ヴァイマン、アグボンラホル、ベンテケ、デルフがいながら、なぜゴールが奪えないのか。ここ2戦をクリーンシートで勝っているアーセナルと敵地で当たる貧攻アストン・ヴィラにとっては、失点しないことが最重要テーマでしたが、彼らがイーブンのまま試合を進められたのは、たったの12分でした。

開始早々からウォルコットがピッチ中央を独走するなど、アレクシス・サンチェスの不在を感じさせないアーセナルの攻撃。7分には左から持ち込んだモンレアルの落としをラムジーがミドルシュート。トップ下のカソルラ、左に入ったエジルが元気で、モンレアルも絡んだ左サイドの崩しは脅威です。12分の先制点は、見事なカウンターでした。自陣で奪ったボールがセンターサークル付近に上がると、エジルが左足アウトのダイレクトで縦に流し、ジルーがひとり旅。ゴール前でもたつきながらも、飛び出してきたGKグザンの逆を突くシュートが右隅に決まり、アウェイチームにとっては最悪の展開です。

反撃を試みるも、縦へのボールが味方につながらないアストン・ヴィラ。つなぐ攻撃より速攻のウエイトが高いガナーズは、25分にカソルラが中央をドリブルで破り、左足シュートが左ポストを叩きます。30分には、カソルラとのコンビで左を攻略したエジルのシュートがゴールに刺さりますが、判定はオフサイド。アストン・ヴィラの最終ラインは裏を狙ってくるパスへの対応が悪く、いつ2点めを奪われてもおかしくありません。34分、右にいたエジルのパスを受けたラムジーが強烈なシュートを放つも、GKグザンがセーブ。ここまで、まったくといっていいほどシュートが打てなかったアストン・ヴィラ唯一のチャンスは、41分に右からのクロスをヴァイマンがヘッドで合わせたシーン。叩きつけられたボールはGKオスピナが倒れ込みながら弾き、同点ゴールはなりません。前半は1-0、完全なるアーセナルペースです。

最近、ポゼッションを相手に譲るゲームが多いアーセナルは、後半に入ると前半以上にアストン・ヴィラにボールを持たせてカウンター狙い。この作戦が実ったのは56分。先制点とは出し手と受け手が逆になった、素晴らしいゴールシーンでした。ベジェリンが自陣で奪ったボールがジルーにつながると、逆サイドを走るエジルに完璧なスルーパスがつながり、GKグザンと1対1。エジルのシュートは、狙い通りの右ポストすれすれに決まり、ヴィラにとっては致命的な2点差です。62分、アーセナルの3点めは、またもカウンター。左からのウォルコットのパスを中央で受けたカソルラがドリブルで持ち込み、左に流れたジルーに出したと思われる優しいラストパスをさらって中央に斬り込んだのはウォルコット。フリーで放った右足の一撃は、グザンの左手の先。3-0となると、ロシツキとアクポムが登場。ジルーとウォルコットはお役御免です。

快足アクポムは、74分にいい仕事をします。スピードを活かして左から縦に抜けた19歳FWのドリブルは、GKグザンにキャッチされるかと思いきや、先に触ったのはアクポム。足を引っかけたグザンはPKを宣告され、カソルラの正面へのシュートはグザンが触りながらも枠の中へ。4-0となっても攻撃を止めない、遊び心たっぷりのアーセナル。右からベジェリンが再三突破し、カソルラとエジル、ロシツキはウォーミングアップのようにパスを回します。とどめは91分、カソルラが流したボールを左ポストに当てて決めた、ベジェリンのプレミアリーグ初ゴール。カウンターが決まりまくったアーセナル、5-0圧勝です。

ボールポゼッションは50%を切ったアーセナル。マンチェスター・シティ戦同様に速攻主体で勝利を飾ったヴェンゲル監督は、プレミアリーグで3戦連続のクリーンシート。この間、得点10と破壊力抜群です。いっそ、このままカウンターのチームにモデルチェンジするのも悪くないのではないでしょうか。チャンピオンズリーグで、スペインの2強やバイエルンに勝つとしたら、今日のような形でしょう。ジルー、カソルラ、エジルがよかったのは言うまでもありませんが、中盤の底で黙々と相手の攻撃の芽を摘むコクランの奮闘を忘れてはいけません。

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“【Arsenal×Aston Villa】ジルー、エジル…カウンターが決まりまくったアーセナル、5発圧勝!” への5件のフィードバック

  1. せお より:

    更新お疲れ様です。

    今期の試合のなかで一番ストレスフリーな楽しい試合でした。仰る通りこのままカウンターパスサッカーを続ければCLは本気でいいとこ行く可能性もあるかも…なんて感じました。
    ただラムジーのプレーぶりが少し心配です。

  2. ガナ吉 より:

    怪我人の復調、5発、クリーンシート、イエローなし、そして怪我人無し。
    100点満点でしょう。

    アーセナルはいよいよ完成しつつありますね。泣き所のCBはガブリエウ獲得。
    守備的MFはコクラン覚醒。ヴェンゲルは99%契約延長と発言。

    こうなってはいよいよラストピースはラムジーの復活ですね。
    ラムジーが昨年のように、圧倒的な運動量と決定力、絶妙な飛び出しを取り戻せばビッグイアーも取れるチームになると思いました。

  3. グナ より:

    一週間生きていく活力をもらいました!
    ダイレクトパスを綺麗に繋いでいったら、ポゼッションは落ちるものなんですね。見てて気持ちいいです。

    完成するの遅過ぎ!けど、ここから2位とかFA杯取るとか、CL4位入るとかして欲しいです!
    いやー楽しみなシーズンになってきた

  4. サッカー小僧! より:

    更新お疲れ様です。

    おっしゃるとおり、アーセナルが狙うべきスタイルは、カウンターでしょうね。
    そもそもそれに適した選手がそろっているわけですし、何より、その方が相対的に
    弱い守備面をカバーする、という点においても有効です。
    ここ数試合で、監督も今の戦い方に手ごたえを感じていると思いますし、この
    スタイルで、さらに精度を上げていく方向性でチームを成長させていってほしいです。

  5. makoto より:

    せおさん>
    無理なスライディングなどもあり、ラムジーは落ち着きを書いてましたね。なかなかいいときの自分に戻らないので、焦っているのかもしれません。

    ガナ吉さん>
    今日のような戦い方を徹底できれば、CLもいいところまでいけそうですよね。

    グナさん>
    ボールがよく動いていて気持ちよかったですね。2位は背中が見えている状態ですし、FAカップは大チャンスじゃないでしょうか。

    サッカー小僧!さん>
    そうなんです。相方がグーナーなので、アーセナルの話をよくするのですが、新戦力もアレクシス・サンチェスやウェルベックなど、カウンター向きの選手が多いんですよね。楽しみですね!

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