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【Crystal Palace×Arsenal】0-2から残り2分であわや同点⁉ アーセナル、冷や汗の勝ち点3!

1月のパーデュー監督就任後、プレミアリーグ5試合で3勝1分け1敗と健闘しているクリスタル・パレスは、アーセナルに対しても、ほとんどの時間でいいサッカーを展開していたと思います。0-2とリードした後半のアーセナルが「そのまま逃げ切りモード」にギアを変え、消極的になったのは確かですが、シュート数は22対12。ボールポゼッションも上回り、サイドの陣取りではプレミアリーグ5位の強豪クラブを制圧しました。残念だったのは、点の獲られ方と時間帯が悪かったこと。7分、自陣でウェルベックに奪われたボールを取り返そうとして、ペナルティエリア内で倒してしまったSBスアレは明らかに焦り過ぎ。カソルラのPKが早い時間に決まり、アウェイチームを楽にさせてしまいました。前半終了間際の失点シーンは、よりセーフティに中央を固めて1点差のままハーフタイムを迎えたかったところですが、これはアレクシス・サンチェスのスルーパスが素晴らしかったですね。ウェルベックにフリーでシュートを打たれたうえに、弾いたボールまでジルーに先に触られれば、GKスペロニはノーチャンスです。

2点を獲ったものの、前半のアーセナルは決してよくありませんでした。チャンバースとモンレアルはパンチュン、フレイザー・キャンベルにサイドのイニシアティブを取られ、コクランがサイドに引っ張り出される場面が多く、カットする位置が低いのでいい形で前線にボールが届きません。ゴールシーン以外では、CKからジルーとコシールニーがヘッドを連発したシーンしかチャンスはありませんでした。しかし、0-2。チャンピオンズリーグのモナコ戦が気になったわけではないのでしょうが、後半のガナーズは、プレミアリーグの上位クラブとは思えないような受け身のサッカーに終始します。

56分、カウンターから最前線に出てDFと1対1になったエジルは、相手の逆をつくドリブルといい、一瞬溜めてアレクシス・サンチェスに通したスルーパスといい、スーパープレイ連発の完璧なお膳立て。左から上がって右のアウトでサイドネットを狙ったアレクシスのシュートが決まっていれば、アーセナルは最後に慌てなくてもよかったでしょう。クリスタル・パレスの攻撃は、前半同様にシンプルです。早いチェックでアーセナルの攻撃をつぶすと、サイドを走るスアレ、ザハ、パンチュン、フレイザー・キャンベルに簡単につないで、低くて速いクロスをフィード。コシールニーやメルテザッカーにカットされると、ルーズボールを思い切って狙ってきます。特に厳しかったのは、チャンバースとメルテザッカーの右サイド。体を寄せられずに簡単にクロスを上げさせてしまう守備が、最後にあわやのシーンを招くことになります。

74分、パンチュンのFKがポストをかすめて外れると、「ヴェンゲル監督特製二段重ね弁当」の時間。エジルとウェルベックを下げ、ギブスを投入して左の守りを厚くしつつ、ロシツキに中盤を締めさせようとします。それでも押しまくるクリスタル・パレスに、89分にはアレクシスを下げてガブリエウ・パウリスタ投入。ホームチームの放り込みは実らず90分を過ぎ、漂い始めたガナーズ勝利のムードは、追加タイム1分前に突然打ち破られます。94分、左CK。ファーサイドのザハのシュートがこぼれたところを途中出場のマレーが押し込み、1-2。さらに残り20秒、左から上がったボラシエにチャンバースがクロスを許すと、ダイビングヘッドをゴール右隅に放ったのはまたもマレー!同点かと思われた最後のシュートは、無念のポスト直撃です。アーセナルは、倍近くのシュートを打たれながらも守りきり、やっとの思いで勝ち点3を奪いました。

クリスタル・パレスは、ピューリス監督時代のストークのように、アーセナルが苦手とするシンプルなサイドからのロングボール攻撃を徹底してきました。苦しんだものの、これを勝てたのは大きいですね。マンチェスター・ユナイテッドが敗れたため、ガナーズは暫定ながらもプレミアリーグ3位にジャンプアップ。ウィルシャーもベンチに復帰し、チャンピオンズリーグ、プレミアリーグ、FAカップを同時並行でこなせる状況が整いつつあります。ミッドウィークのモナコ戦は、ポゼッションを取りにいくのか、引いてカウンターか。プレミアリーグ同様、ヴェンゲル監督の17回めのチャレンジにも注目です。

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“【Crystal Palace×Arsenal】0-2から残り2分であわや同点⁉ アーセナル、冷や汗の勝ち点3!” への8件のフィードバック

  1. ガナ吉 より:

    更新お疲れ様です。

    ガナーズは良くなかったですが、あまりにもピッチがグチャグチャ過ぎましたね。
    あれではまるでボールが回せず、アレクシスも切り返すたびに転んでました。
    クリスタルパレスの選手はそうでもないとこを見ると、恐らく計画的にピッチを悪くする予定で、選手たちもそのように練習してたかと思われます。

    しかしそれもフットボール。悪いピッチの中1人軽やかに走り回ってたウェルベックが違いを作りましたね。

  2. makoto より:

    ガナ吉さん>
    チャンピオンズリーグでは、もっとひどいピッチもあるので、「悪いなりのサッカー」ができるといいですね。前半のウェルベックは、よかったです。

  3. サッカー小僧! より:

    更新お疲れ様です。

    内容が悪くても、勝ち点3を…、好調パレス相手にアウェーで3ポイント獲得したのですから
    結果だけ見ればこの試合は、まさにそういう試合でしたが…、最後押し込まれすぎですね。
    守りを固めたのだから、混戦から押し込まれた1点は仕方ないとしても、最後のクロスは
    余計でした、1点差に迫られた後は、最後は、時間を浪費して上手に終わらせるように
    持っていくような試合運びをしてほしいですがね、ここらへんがチェルシーとの差なんでしょう。

    あと、チャンバーズはクロスあげさせすぎでした、明らかに右サイドからの攻撃を狙われて
    ましたし、ガブリエルと二人で守らせるとかもありだったかな、と思います。
    しかし、チャンバーズはスゥオンジー戦でもやられてましたし、守備面での向上がないと、
    ベジェリンには勝てないでしょう、これから頑張ってほしいものです。

    課題は相変わらず多いですが、運も大いに味方し、勝ち点3、そして怪我人がでなかったことを
    喜びたいですし、この運の流れをこの後に続く試合にも、活かしてほしいですね。

  4. 晴天ナリ より:

    初めて書きます。
    最近の試合は今日のパレス戦みたいな感じに
    なってますね。レスターも強かったです。
    両サイドバック結構やられてましたね。
    モナコ戦、頑張って起きて見たいと思います。

  5. 晴天ナリ より:

    はじめまして。
    最近の試合は今日のパレスみたいな感じになってますね。レスターも強かったです。
    両サイドバックかなりやられてましたね。
    モナコ戦頑張って起きて見たいと思います。

  6. MILKY より:

    セルハーストパークはピッチ状況悪いですね。FA杯でリヴァプールが戦った時もリヴァプールの選手だけツルツル滑っていたのを思い出しました。

  7. makoto より:

    更新ご苦労様です。

    あのピッチではアーセナルはアーセナルらしさを出せないでしょうね。苦戦したのも私には
    致し方ないように感じました。むしろ故障者が出なかったことを喜ぶべきでしょう。
    個人的にはエジルかカソルラを休ませてロシツキをスタメンで起用して欲しかったです。

    チャンバースは余りにも敵のクロスを許し過ぎですよ。あれでは今後アーセナルと対戦する
    全てのチームが同じ戦法をとるでしょう。少なくても現時点では明確な穴です。

    いいよCLですね。モナコは守備が堅いそうですがそれをいかにしてこじ開けるかが最大で
    唯一のポイントでしょうね。2点差が付けば勝ち抜けはほぼ決まります。アウェーゴールに
    備えながら2点のビハインドを跳ね返す攻撃力はモナコにはないでしょう。

    ホームのアーセナルは慌てずじっくりとモナコを攻略すべきです。各選手が役割をこなせば
    モナコには絶対に勝てるはずです。

    —–
    サッカー小僧!さん>
    このところはチャンバースよりベジェリンですね。クロス対応は、相変わらず悩ましい課題です。

    晴天ナリさん>
    ありがとうございます。下位クラブががんばってるので、上にいるクラブも気が抜けませんね。

    MILKYさん>
    そうでしたね。パワー重視のサッカーが機能しやすいピッチです。

    tomoさん>
    油断はできませんが、モナコに2点差は十分いけると思います。

  8. プレミアリーグ大好き! より:

    クリパレの選手もめっちゃ滑ってましたね
    サノゴは今怪我してるようでは来期も使えそうにありませんね
    いつも逃げ切りになるときに守備の選手いれてますが結局ピンチになるところは変わってないので意味あまりないような…

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