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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Saints×Liverpool】少ないチャンスを確実に決めたリヴァプール、会心の守り勝ち!

開始早々、ペッレのロングパスに走り込んだサウサンプトンのMFジュリチッチがPK奪取かというチャンスを迎えた後、ゲームはいきなり動きました。3分、リヴァプールの左サイドにいたマルコヴィッチが、中央にいたコウチーニョにパスを通すと、コウチーニョは思い切りよくミドルシュート。ゴール左上に飛んだ見事な一撃に、GKフォースターは届きませんでした。1点のビハインドを背負うと、猛攻を仕掛けるセインツ。雨のセント・メアリーズで行われたプレミアリーグ4位をめぐる熾烈な争いは、最初の1点で終わる気配はありません。

レッズの最終ラインは、最近固定されていたサコに代わって、昨季までセインツにいたデヤン・ロブレンがスタメン。セインツのCBコンビは、ロブレンの控えだった吉田麻也とフォンテです。エリアとジュリチッチという新加入コンビがサイドを執拗に突いてくるセインツに対して、リヴァプールはララナやマルコヴィッチがゴールライン際まで下がって防戦します。この日のロジャース監督は、スタリッジとバロテッリをベンチに置いて、最前線にはスターリングを起用。カウンターに活路を見出そうとするものの、ワニャマが徹底的にスペースをつぶしてくる中央の守備は堅く、レッズは快速FWにパスを通すことができません。

28分、ウォード=プラウズのFKに、GKミニョレのパンチは中途半端。逆サイドに流れたボールに追いついた吉田麻也がクロスを上げますが、ヘディングでの落としにセインツの攻撃陣は動けず。直後にリヴァプールはスターリングを縦に走らせるものの、フォンテの鋭いスライディングが切り返しを許しません。40分、右サイドでアイブががんばって奪ったFK。吉田麻也はロブレンのマーカーです。ヘンダーソンが丁寧に入れたボールは逆サイドに流れ、再度中に折り返すものの、吉田麻也がヘッドでクリア。44分、縦パスに反応したエリアがGKと1対1になりかけますが、ペナルティエリアを飛び出したミニョレが胸でブロックして同点を許しません。終了直前のセインツの猛攻も実らず、前半は0-1。プレミアリーグ4位につける難敵セインツに対して、アウェイゲームをリードで折り返しなら、ロジャース監督とレッズの選手たちは満足でしょう。

ハーフタイムにクーマン監督はスティブン・デービスを下げ、久しぶりにシュナイデルランがピッチに姿を現しました。ロジャース監督もマルコヴィッチをアルベルト・モレノに代え、守備の強度を高めます。50分、先にシュートを放ったのはセインツ。グラツィアーノ・ペッレのミドルはうまく当たらず、ポスト左に逸れていきます。レッズの攻撃はスターリングとコウチーニョのカウンター中心ですが、たびたびオフサイドを取られてしまい、シュートに漕ぎつけることができません。59分に左からシュートを狙ったのは、ウォード=プラウズに代わって入ったマネ。ロブレン、シュクルテル、エムレ・ジャンが並んだレッズの3バックは落ち着いており、縦に入ってくる選手への対応は万全です。

62分、ララナをスタリッジ。ロジャース監督は追加点を奪って、勝ち点3を確実なものにしようとしています。リヴァプール待望の2点めは、相手のミスから生まれました。72分、アルベルト・モレノのインターセプトからショートカウンター。中に当てたボールを再度受けたアルベルト・モレノのグラウンダーはスタリッジに合わず、チャンスは潰えたかに思われました。しかしここで、左SBのターゲットが痛恨のクリアミス。中央にこぼれたチャンスボールをスターリングが右足で落ち着いて蹴り込むと、吉田麻也のスライディングも及ばず、GKフォースターも弾き出せません。これで勝負あり。90分のシュナイデルランのオーバーヘッドも決まらず、レッズがクリーンシートで快勝です。プレミアリーグにおけるセインツの2失点は、12月のマンチェスター・ユナイテッド戦以来11試合ぶり。ペッレの当たりが止まり、ホームで3試合連続ゴールなしとなった攻撃が、クーマン監督の目下の課題です。

スリリングでおもしろいゲームでした。リヴァプールの最終ラインは落ち着いており、前半終了間際の波状攻撃を乗り切ると、その後バランスを崩すシーンはありませんでした。吉田麻也が無難なプレイを見せたセインツの守備も堅く、スタリッジのドリブル以外でゴール前でフリーになるシーンがなかっただけに、コウチーニョの先制ミドルは貴重でした。ファン・ハール監督が「マンチェスター・ユナイテッドが現状のプレミアリーグで最強」発言をかましていましたが、今、「いちばん強い」といわれる資格があるのは、ヤヤ・トゥレが戻ったお隣のチームか、プレミアリーグ11試合負けなしを続けるリヴァプールでしょう。

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“【Saints×Liverpool】少ないチャンスを確実に決めたリヴァプール、会心の守り勝ち!” への7件のフィードバック

  1. まさ より:

    昨日のチェルシー戦見てても思いましたがちょっと審判酷すぎませんかね。

  2. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    前半の猛攻に耐えて、効率よく得点したと思います。サコの欠場に代わって入ったロブレンもよくやったと思います。クリーンシートは大きいですね。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    セインツ側のPK3本とレッズ側のPK1本
    そしてミニョレのハンド
    これを全て流した主審は異常
    ここ数年でワーストだった

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    吉田麻也はすごい安定してたな
    日本代表でのパフォーマンスとは何が違うのだろうか

  5. いちマンCサポ より:

    チケット取れたので、St.Mary’sまで見に行ってさっきロンドンに戻ってきました。
    時折横殴りの氷雨で見ているほうも難儀しましたが、麻也はよく頑張ってました。
    決定的な場面も数回あったので、あれを決めれるようになれば不動のスタメンとなれるでしょう。

    いよいよ明日マンチェスターに移動してシティVSバルサ見てきます。

  6. makoto より:

    まささん プレミアリーグ大好き!さん>
    個別のジャッジの是非についてはコメントを控えさせていただきますが、モヤモヤする試合でしたね。ここ数年のワーストを挙げるなら、チェンバレンと誤認してギブスにレッドを出したマリナーさんでしょう。完全な誤審でした。あのとき、不満を一切表明せずにピッチを去ったギブスや、何があろうとゴールを奪うことに集中していた今朝のセインツの選手たちには感銘を受けました。抗議は、しかるべき場でクラブがするべしと思います。

    Mackiさん>
    守備、がんばりましたね。ロブレンも、以前に比べると落ち着いてプレイしていると思います。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    吉田麻也、よかったですね。監督のディレクションが明確なのでしょうね。代表にいるときより集中していると思います。

    いちマンCサポさん>
    うらやましい!背番号3がインターセプトから前線にあがっていったときはワクワクしました。チャンピオンズリーグの雰囲気も聞かせてください。

  7. 爪楊枝 より:

    悔しい!悔しすぎる!
    なんともフラストレーションの溜まる試合でした。
    コウチーニョの一発があのタイミングで決まったのが痛過ぎでした。
    しかも、大観衆の異様なプレッシャーが逆に空回りさせたかなぁという印象でした。
    攻め急ぎ過ぎて、ここぞの場面で噛み合いませんでした。
    相手の攻撃は殆ど怖くなかっただけに、あの一発が本当に残念。
    守備陣はあれだけ前がかりになっても安定してて頼もしかったです。
    特に吉田!ベストパフォーマンスだったと思います。
    審判はとやかく言いませんが、レベルの向上を祈ります。
    マンユナイテッドファンの管理人様としては美味しい結果でしたかね?笑

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