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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal×Everton】2位の背中が見えた!エースとベテランの2ゴールでアーセナル快勝!

絶好調が続くベルギー代表FWルカクの2発でヨーロッパリーグ16強入りを果たした中2日のエヴァートンと、モナコに信じられない惨敗を喫した中3日のアーセナル。片や体力的なダメージ、もう一方は精神的なショックが懸念される対戦は、直前に終わったプレミアリーグ上位対決、リヴァプールVSマンチェスター・シティとは違った静かな出足でした。アーセナルは、1月に入ったガブリエウ・パウリスタがプレミアリーグ初先発。チェンバレン、エジル、カソルラ、アレクシス・サンチェス、ジルーが並ぶ攻撃陣は、モナコとのゲームを戦った面々です。ジョン・ストーンズとベシッチ、ロス・バークリー以外はヤング・ボーイズ戦と同じ顔ぶれのエヴァートンは、あれだけ楽勝のゲームなら、さほど疲れは残っていないかもしれません。

最近のアーセナルを観ていて気になるのは、アレクシス・サンチェスに以前のキレがないことと、エジルのパスが周囲と合わないシーンが目立つこと。開始からしばらくは、エヴァートンのほうが元気です。サイドの選手がワイドに張り、クロスで攻めてくるエヴァートンに対して、中盤の厚みを主張したいガナーズですが、ボールを支配している時間が長いのはアウェイチーム。18分、プレミアリーグになじんでいないガブリエウ・パウリスタが、ルカクの厳しいチェックにボールをさらわれ、オスピナが飛び出す大ピンチを迎えます。1対1は、的確なスライディングでタッチに逃げたGKが勝ちましたが、2試合続けてエミレーツでビハインドを背負いたくないヴェンゲル監督は、ほっと胸をなでおろしたことでしょう。

26分、エジルが左に展開し、アレクシス・サンチェスのクロスにヘッドで飛び込んだジルーの一撃はポストの左。ミッドウィークにことごとく枠を外したエースが一発決めれば、ガナーズは元気になるでしょう。37分、エヴァートンのカウンターは、右サイドでコシールニーを一瞬で置き去りにしたルカク。オスピナと1対1に持ち込む寸前だったベルギー代表FWをガブリエウ・パウリスタがタイミングよく止め、先のミスを帳消しにします。39分、エジルが蹴った右CK。来ました、ジルー!しかもボレーは右足。なかなかいいシュートを打てなかったアーセナルにとっては、値千金の先制点です。42分、カソルラの強烈な左足ミドルはGKハワードがセーブ。前半は1-0。今季プレミアリーグで先制されたゲームは3分7敗と勝利がないエヴァートンは、単調なサイド攻撃に変化をつけたいところです。

後半開始直後は、エヴァートンの時間。ガレス・バリーがミドルを放ち、再三のCKで攻め立てるも、アーセナルの守備陣は落ち着いて対処します。52分には、右からのクロスを受けてジャギエルカのチェックを手で制したジルーが右足でシュート。アーセナルの高い位置からのチェイシングにエヴァートンは攻めあぐみ、苦しいロングボールが何度も宙を舞います。

61分、ミララスが下がると、ブーイングに包まれながらトッテナムから来たアーロン・レノン登場。63分にジルーのポストプレーからカソルラがミドルを放つと、65分にはエヴァートンがすかさず逆襲。左サイドに出たロス・バークリーのクロスをルカクが左足ボレーで合わせ、GKオスピナを慌てさせます。71分、右SBコールマンのオーバーラップからのグラウンダーに合わせたのはレノン。倒れながらのボレーは、GKオスピナがナイスセーブで同点を許しません。

80分、アレクシス・サンチェス必死のインターセプトからショートカウンター。コクランのパスを受けたエジルが前線に飛び出すも、GKハワードの上を狙ったシュートはDFにブロックされます。ロベルト・マルティネス監督はネイスミスとギブソンを投入し、ヴェンゲル監督はチェンバレンをロシツキ。すると89分、ついに勝負が決まる瞬間が訪れました。左サイドに出たエジルは、やはり天才。中央に入ってきたロシツキをよく見ていました。背番号7のミドルシュートは、ジャギエルカに当たってゴール!ロシツキは追加タイムにも右からきわどいシュートを放っており、ベテラン健在をアピールしました。モナコ戦に最初からこの人がいれば、結果は逆だったかもしれません。

アーセナルの勝因は、前半の2つのピンチをゼロでしのいだことと、リードしてから追加点が入るまでの50分間、うまく時間を遣ったことでしょう。後半は攻撃から消えていたアレクシス・サンチェスでしたが、さぼらずに相手のボールを追いかける姿は、このチームに必要です。欧州の痛みの直後、クリーンシートで勝てたのは、ヴェンゲル監督にとっても選手にとっても大きいのではないでしょうか。プレミアリーグは残り11試合。ガナーズから見える景色に、4勝ち点差に近づいたマンチェスター・シティの背中がくっきりと像を結んでいます。

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“【Arsenal×Everton】2位の背中が見えた!エースとベテランの2ゴールでアーセナル快勝!” への3件のフィードバック

  1. makoto より:

    ガブリエルが計算できそう。
    ジルーがCLの汚名返上した。
    ハプニングとはいえ、アンカーで出場したチャンバースの出来が(意外と)良かった。
    など収穫の多い試合だったと思います。
    それにしても、ウォルコット出ないですね…守備しないからですかね?

    —–
    新参さん>
    ウォルコットはまだ本調子じゃないのか、スピードに乗れない印象があります。守備も出来て、プレイの幅が広いチェンバレン優先となるのではないでしょうか。

  2. せお より:

    更新お疲れ様です。

    手痛い敗戦から立ち直らせることに関してはベンゲルはさすがです。これができるから毎年しっかりと4位以内に入れてるんだなぁと思いました。シティの背中が見えてきたことよりも、リバプールがうしろからどんどん突き上げてきていることが恐ろしいです。まだリバプール、ユナイテッド、チェルシーと直接対決があるのでしっかりと結果を残して欲しいです。

  3. サッカー小僧! より:

    更新お疲れ様です。

    とりあえず、モナコ戦の残念な敗戦の直後の試合、しっかり勝ててよかったです。
    カブリエウは最初大きなミスがありましたが、それ以降はルカクを抑えていたので、
    上々かと思います、何よりもスピードがあるのは大きいですね。
    ジルーも批判後さっそく決めましたが、やはりジルー以外の選手での得点力のなさが
    気になりますね、サンチェスは復帰後得点に恵まれていないですし、こういう時に
    ウェルベック、ウォルコットには、存在感見せてほしいもんですが・・・。
    じゃないと、夏にCF獲得の話が上がること間違いない、と思います。

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