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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Swansea×Liverpool】よくぞ走ったヘンダーソン。幸運なゴールでリヴァプール粘り勝ち!

プレミアリーグ12試合負けなしのリヴァプールは、どこからどう見てもベストメンバー。スターリング、コウチーニョ、スタリッジが前線に揃い、中盤にはララナ、ジョー・アレン、ヘンダーソン、アルベルト・モレノが並ぶ布陣は、ジェラードの存在を忘れそうな充実ぶりです。ウィルフリード・ボニーがクラブを去ったスウォンジーは、今季プレミアリーグで2点しか挙げていないバフェティンビ・ゴミスは役不足ですが、中盤は充実。古巣との戦いとなるジョンジョ・シェルヴィを軸に、キ・ソンヨン、シグルズソン、ルートリッジ、セインツから来たジャック・コークという顔ぶれ。ロベルト・マルティネス、パウロ・ソウザ、ブレンダン・ロジャース、ラウドルップと4人の監督がブラッシュアップしてきた看板のパスワークに、アウェイのリヴァプールは序盤から苦戦を強いられます。

7分にアルベルト・モレノが持ち込み、スタリッジが右足でミドルシュートを打つなど、リヴァプールには単発の速攻はあるものの、多くの時間を自陣で過ごしています。15分、ゴミスがドリブルでエムレ・ジャンを抜き去りますが、ジョー・アレンが戻ってスライディングでクリアし、決定機にはなりません。21分にもゴミスは右からのクロスをフリーでヘディング。弾道はゴールに向かっていたものの、コースに入ったシュクルテルがヘッドで逃れます。リヴァプール停滞の要因は、ビルドアップの際にもらう動きが少ないことと、中盤に多いパスミス。24分、ようやくラインを上げたところをスウォンジーに逆襲され、3対2のカウンター。キ・ソンヨンのラストパスをもらったゴミスはエムレ・ジャンとシュクルテルが必死にブロック。こぼれ球に走り込んだシグルズソンに対してGKミニョレが飛び出して先に触り、事なきをえます。

28分、コウチーニョが遠めからミドルシュート。淡白な攻撃は、どうもリヴァプールらしくありません。30分にはワンツー一発でゴミスに中央を割られ、右足シュートをミニョレが体を伸ばしてセーブ。DFのマークを外すのがうまいゴミスにフィニッシュの精度があれば、レッズは既にやられていたでしょう。33分、左から上がったテイラーの丁寧な横パスを受けたシグルズソンはシュートを打ち上げてしまい、0-0の均衡は破れません。38分、ゴミスが競ってこぼれたところを右足でカーブをかけたミドルで狙ったのは、またもシグルズソン。右隅に飛んだボールはミニョレがダイビングで弾き出しますが、決定的なチャンスはスウォンジーにしかありません。前半は、両者無得点で終了。いつになくおとなしいレッズは、どこで覚醒するのでしょうか。

雨が強くなるリバティ・スタジアム。後半もスウォンジーが主導権を握ります。先週のプレミアリーグでトッテナムに完全に崩されたスワンズ守備陣は、今夜は隙なし。それでも50分を過ぎると、前半はなかなか右サイドで勝てなかったスターリングが縦への突破でチャンスを創り始めます。58分、スタリッジのスルーパスから右サイドでフリーになったスターリングは、ニアのコウチーニョへグラウンダー。シュートはGKファビアンスキにセーブされるものの、いい攻撃でした。63分、今度は左から抜けたアルベルト・モレノのクロスから、レッズ攻撃陣がゴール前に殺到して混戦となりますが、ヘンダーソンのパスがスタリッジにつながらずにチャンスを逸します。直後、ロジャース監督はアルベルト・モレノを下げ、久しぶりのジェラード。完全に攻勢となったレッズは68分、幸運な形で先制点を奪います。

シュクルテルが後ろから出したボールにスタリッジが絡み、最終ラインの裏に流れたボールはフリーのヘンダーソンへ。先に追いついたのはカイル・ノートンでしたが、クリアがヘンダーソンの足に当たり、まっすぐゴールに飛び込みます。頼りになる副キャプテンは、これでプレミアリーグ3戦連続の先制ゴール。控えに迫力のあるアタッカーがいないスウォンジーに、反撃の手立てはあるのでしょうか。

77分、右サイドにいたスタリッジの浮き球に飛び出したのは、スターリング。対峙したファビアンスキの頭越しに狙った背番号31の一撃は、大きくクロスバーを越えていきます。ルートリッジをモンテーロに代えていたガリー・モンク監督は、キ・ソンヨンとシグルズソンを下げてダイアー、エムネスと投入しますが、レッズ守備陣を脅かすシーンはありませんでした。GKと1対1になったスタリッジが右のサイドネットを狙ったシュートがポストに当たると、間もなくタイムアップの笛がスタジアムに響きわたります。前半押していたスウォンジーには悔しい敗戦。シャープなシュートを打てなかったリヴァプールにとっては大きな大きな勝ち点3です。

ロジャース監督と選手たちにとっては、こういう試合を勝利で終えられたのが何よりの収穫でしょう。MVPを挙げるとすれば、シュクルテルではないでしょうか。前半のピンチをゼロで切り抜けられたのは、不安定だったエムレ・ジャンをフォローした彼のポジショニングのよさと冷静さに依るところ大だったと思います。プレミアリーグの無敗を13試合に伸ばしたリヴァプ―ルは、ついに2位マンチェスター・シティとの勝ち点差を4まで詰めました。サウサンプトンとトッテナムにもまだチャンスは残されていますが、今のチーム状態を見ると、マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールの大崩れはなさそうです。チャンピオンズリーグ出場権の椅子は4つ、争うのは5チーム。このバトルは、最後までもつれそうな雲行きです。

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“【Swansea×Liverpool】よくぞ走ったヘンダーソン。幸運なゴールでリヴァプール粘り勝ち!” への3件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    リバティでの苦戦は予想はしてましたが、あそこまで苦戦とは、、、。ジャンが今節今ひとつでしたね。DFはシュクがいたことが大きいですね。前線はララーナが今ひとつでしたね。とにかくヘンダーソンの頑張りで決まったのは大きいかと思います。今は勝つ事が大事ですね。
    次節のユナイテッド戦はホーム。お互い最高のコンディションでぶつかりたいですね!

  2. 黒猫ゲーテ より:

    毎度、何試合分も更新お疲れ様です。
    いつも楽しみに拝見させていただいております。

    内容はどうあれ、勝ち点3は非常に大きいなと思いました。
    リバプールファンの自分としては、早く安心したいのが本心ですが
    客観的にみるとサウサンプトンとトッテナムも含め
    2~7位まで、どのチームにもCL権のチャンスがあるので
    楽しめそうです。

  3. makoto より:

    Mackiさん>
    エムレ・ジャンは、ゴミスに抜かれて冷静さを失ったのでしょうか。ララナも珍しく空回りでした。とはいえ、勝ち点3を取れたのでOKという感じですね。

    黒猫ゲーテさん>
    ありがとうございます。最後まで、どうなるかわからない展開ですね。マンチェスター・シティも危ないです。セインツ、スウォンジー、アストン・ヴィラ、トッテナム、マンチェスターダービーを残しており、上位と最近元気を取り戻したクラブばかりです。

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