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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Saints×Everton】ルカク&ロス・バークリー、見事な3発!吉田麻也には悔いが残るホーム惨敗

本日のプレミアリーグ第2節は、トッテナムVSストークがいちばん観たいカードではあるのですが、リアルタイム観戦は「日本人選手デイ」にしようかと思い立ちました。ランチタイムキックオフは、セント・メアリーズの好カード。2013-14シーズンにヨーロッパリーグ出場権を獲得したエヴァートンと、昨季プレミアリーグで7位に躍進したサウサンプトンの激突です。開幕戦は両者とも2-2のドローでしたが、ホームで昇格組のワトフォードに何とか追いついたエヴァートンは不本意、ニューカッスルとアウェイで勝ち点1を分け合ったセインツはやむなしといったところでしょう。レイトン・ベインズを負傷で失ったアウェイチームの左SBにはガロウェイ、期待のクラーシがいないセインツの中盤にはワニャマとスティーブン・デイヴィス。吉田麻也は、フォンテとのコンビで最終ライン中央に陣取っています。

立ち上がりのセットプレーをしのぎ、優位に試合を進めていたのはホームのセインツ。攻撃の中心は、前線で自在にドリブルを仕掛けるマネと、ロングボールに競り勝ってくれるターゲットマンのグラツィアーノ・ペッレです。15分、タディッチのクロスは惜しくもグラツィアーノ・ペッレの頭に当たらず。20分には敵陣でのクリアミスを拾った後、ペッレがマネを走らせ、背番号10が左からクロスに強烈なシュートを放つと、GKハワードがかろうじて足でCKに逃れます。先制はセインツかと思いきや、このCKのクリアから、パス2本のカウンターが鮮やかに決まってエヴァートンがリードします。ロス・バークリーのパスを受け、右サイドをドリブルで進んだコネに吉田麻也が追いついた瞬間、素晴らしいピンポイントのクロスがルカクの頭めがけて飛んでいきます。ベルギー代表FWにスティーブン・デイヴィスが競りかけられず、右のサイドネットに刺さる見事なヘッドにステケレンブルクはまったく動けませんでした。

これで元気になったエヴァートンは、追加点を奪うべく果敢に仕掛けます。27分、吉田麻也を力ずくで抜き去ったマッカーシーが、右の角度のないところから思い切りのいいシュート。その1分後には、右からのルカクの突破にセインツのDF陣3人が寄ってしまい、中央のロス・バークリーがガラ空きです。PKのようなチャンスでしたが、余裕がなかったロス・バークリーが正面にいたステケレンブルクの足に当ててしまい、セインツは命拾いしました。ところが1点を追うホームチームの攻撃は大味になり、押している時間帯にはあった裏への飛び出しや精度の高いフィードがなくなっています。

すると45分、エヴァートンはショートカウンター。ハーフライン付近で吉田麻也がルカクにボールを奪われると、ロス・バークリーが中央を突破。優しいラストパスにルカクが左足を振り抜くと、ボールはステケレンブルクの指先を抜けていきます。吉田麻也もフォンテも無力、激痛の0-2。イングランド代表のホジソン監督が見守るなか、プレミアリーグ開幕戦でゴールを決めているロス・バークリーの動きのよさが目立ちます。

ハーフタイムのクーマン監督は、クロス1本しかいいプレイがなかったタディッチを下げて新戦力ロメウを投入。開始早々からの怒涛の攻撃は、ジョン・ストーンズとジャギエルカの落ち着いた対応に阻まれました。53分、マネのクロスのクリアを狙ったグラツィアーノ・ペッレのボレーは強烈でしたが、GKハワードは慌てずキャッチ。ペッレに合わせるだけのセインツの攻撃は単調で、イングランド代表CBコンビを破ることができません。

72分、セント・メアリーズが大歓声に包まれます。2014年4月に右ヒザ前 十字じん帯断裂という重傷を負い、昨季プレミアリーグ出場ゼロだったジェイ・ロドリゲスがピッチに戻ってきました。必死に攻め込むセインツ。78分にはマネの無回転ミドルが右隅を襲うものの、Gkハワードが横っ飛びで弾き出します。しかしホームチームサポーターの檄も虚しく、84分、好調だった背番号20が勝負を決める3点めをゲットしました。右サイドを短いパスで崩しにいったエヴァートンは、シェイマス・コールマンが吉田麻也のマークをかわしながら左へラストパス。セドリック・ソアレスをトラップ一発でかわしたロス・バークリー、右のサイドネットへ完璧なコントロールショット!エヴァートンが敵地で堅守セインツ相手に3発を叩き込み、今季プレミアリーグ初勝利を飾りました。

ここぞという場面で最高のプレイを見せたルカクとロス・バークリーの素晴らしさをほめるべきゲームでした。セインツは、前半途中からいい形でゲームを進めていたために、エヴァートンのカウンターへの警戒が緩くなってしまったのではないでしょうか。吉田麻也がドリブルに翻弄されたりボールを失ったりしたシーンは、クーマン監督の眼には相当厳しく映ったのではないかと思います。エヴァートンのストーンズとジャギエルカがよかっただけに、セインツにおける中央の対応のまずさが目立ちました。ヨーロッパリーグプレーオフのミッティラン戦か、プレミアリーグ3節のワトフォード戦か、吉田麻也にチャンスがあるなら、次戦こそは敵のストライカーを完封して指揮官の信頼を取り戻してもらえればと思います。がんばれ!

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“【Saints×Everton】ルカク&ロス・バークリー、見事な3発!吉田麻也には悔いが残るホーム惨敗” への3件のフィードバック

  1. 実はグーナー より:

    吉田にとっても厳しい戦いになってしまいましたね
    EL予備予選でいいプレーしてただけに残念だ

  2. タカシ より:

    吉田は残念でしたね。スタメンで出ているだけ素晴らしいことですが。
    エヴァートンはルカクバークリーの2人を中心に楽しい試合をしていました。特にバークリーは大きな怪我さえしなければさらに上のレベルに今シーズン到達するのではないでしょうか。

  3. makoto より:

    実はグーナーさん>
    スピードにやられてましたね。気持ちを入れ替えてがんばってほしいです。

    タカシさん>
    一昨年のエヴァートンを思い出しました。バークリーは昨季足踏み状態だったので、今季が勝負です。

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