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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.UTD×New Castle】フィニッシュが決まらず、マン・ユナイテッドは痛恨のドロー!

素晴らしい。スタメンに、バスティアン・シュヴァインシュタイガーの姿があります。プレミアリーグ開幕からの3試合、チャンピオンズリーグプレーオフのオウンゴールしか失点がない最終ラインは同じメンバー。ルーク・ショーとダルミアンが左右からオーバーラップを仕掛けてゲームを制圧しようとするでしょう。シュヴァイニーが上がれば、後ろをケアするのはシュナイデルラン。デパイ、マタ、ヤヌザイ、ルーニーも、アストン・ヴィラ戦と変わらぬ布陣です。今季プレミアリーグで未だ勝利がないニューカッスルは、新戦力のワイナルドゥムとミトロヴィッチが攻撃のカギを握ります。ブリントとスモーリングは、彼らを自由にしてはいけません。ランチタイムキックオフのゲームは、ホームチームの圧倒的なポゼッションで始まりました。

3分、ラインぎりぎりから飛び出してシュートを流し込んだルーニーは無念のオフサイド。6分に左サイドにいたマタがデパイを走らせ、クロスを受けたルーニーがさらにマタとワンツーを仕掛けた攻撃は迫力があります。CLプレーオフでデパイが2発決めたのは、強烈な自己紹介になったようです。マン・ユナイテッドの選手は、背番号7にいい形でシュートを打たせようとパスを集めています。

一方的に攻め立てるホームチームですが、グラウンダーのクロスがことごとくDFにつかまります。15分に右からニアを狙ったマタのミドルはGKクルルがセーブ。直後にルーニーが巻いて狙ったシュートもGKの正面です。20分、ニューカッスル最初のチャンスは、ワイネルドゥムのパスから中央を突破したアイダラ。スモーリングとダルミアンが振られて空いたスペースは、ブリントがスライディングで埋めて事なきをえました。3分、右からのクロスをヘッドで狙ったミトロヴィッチの一撃はバーを直撃!24分のマン・ユナイテッドのカウンターは、スルーパスに抜け出したデパイがGKクルルをかわしながらも最後のパスがつながりません。

30分を過ぎるとマンチェスター・ユナイテッドにミスが増え始め、攻める時間が減ってしまいました。終了間際に3対3になったチャンスもヤヌザイのプレイが遅く、中でもらったデパイはシュートの態勢に入れません。41分、スモーリングのクリアのこぼれ球をダイレクトで合わせたアヨゼ・ペレスの右足は惜しくもポストの左を抜けていきます。前半は0-0。最初の20分の一方的な展開を思い出せば不本意です。状況を打開するカードはアンデル・エレーラではないでしょうか。足元でもらってまずは自分でいこうとするヤヌザイよりも、味方の位置と空いたスペースに最初に目がいくエレーラのほうが、決して機能的とはいえないニューカッスルの守備に対しては効果的だと思います。

後半に入ってもマンチェスター・ユナイテッドはクロスに精度がなく、シュートが打てない時間が続きます。58分にキャリックと代わったシュヴァインシュタイガーの苦い表情が、彼自身とチームの状態を表現しています。62分、ようやくデパイが得意のペナルティエリア左からカーブをかけたシュートを放ちますが、ウェイン・ルーニーはプレミアリーグ3試合めを迎えても消えたままです。67分、おお、ヤヌザイが下がってチチャリート登場です。問題は、彼を活かす組み立てができるかどうか。ニューカッスルは、機能していなかったオベルタンを諦め期待のドリブラー、トヴァンがプレミアリーグデビューを果たしました。

73分、シュナイデルランが素晴らしい攻め上がりから左のルーニーに展開。クロスをファーサイドのマタがボレーで合わせるもミートしません。76分、ヒールでワンツーを決めてルーク・ショーにシュートを打たせたシュナイデルランのプレイには可能性が感じられます。77分、ファン・ハール監督最後のカードは、1枚イエローをもらっていたダルミアンをバレンシア。80分、マタのシュートのこぼれ球に反応したチチャリートがクルルと1対1になりますが、左から逆サイドを狙ったシュートを足でブロックされ、またも先制はなりませんでした。

85分のバレンシアのボレーもコロッチーニが体に当ててCK。90分のスモーリングのヘッドはアニータがゴールライン上でクリア。ニューカッスルは、直後に3対1という決定的なシーンを創るものの、途中出場のシッセにブリントがうまく対応してきれいなシュートを打たせず、0-0が続きます。アディショナルタイムにキャリックが放った強烈なミドルは決まるかと思われましたが、DFに当たったボールはポストをかすめて外に逃げていきました。結局、マンチェスター・ユナイテッドはゴールを陥れることはできませんでした。オールドトラフォードで痛恨のドロー。最終盤、15分以上に渡るハーフコートマッチに足りなかったのは、冷静にコントロールされたシュートでした。

勝たなければいけない内容だっただけに悔しいです。マタとシュナイデルランは悪くなかったと思いますが、パスで崩すことにこだわりすぎたかもしれません。彼らがもっとミドルレンジから狙っていれば、ニューカッスルの最終ラインの対応はより難しくなったのではないでしょうか。さらに気になったのは、交代の意図がはっきりしなかったこと。チチャリートを入れた後は、サイドに張り付く時間が増えたデパイに怖さがなくなってしまいました。高さで勝負できないマンチェスター・ユナイテッドとしては、チチャリートを活かすなら、同時に冴えなかったルーニーをエレーラに代えるなどでバイタルエリアにアクセントを創ったほうが可能性が高まったように思います。最後に、もうひとつだけ。カウンターで3対1にされるという、プレミアリーグ上位相手なら完全アウトのシーンを最高の形でさばいてくれたブリントには、ありがとうといわなければなりません。

マンチェスター・ユナイテッドのプレミアリーグ次節は、要注意のスウォンジーです。眠れるキャプテンにエンジンがかからなければ、ドローどころか今季初めての敗戦を喫してもおかしくありません。

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“【MAN.UTD×New Castle】フィニッシュが決まらず、マン・ユナイテッドは痛恨のドロー!” への5件のフィードバック

  1. MUFC-7 より:

    時間もお金も十分に使ったはずです。いい加減、こういった試合をなくしてほしいですし、交代するカードももっと考えてもらいたいですね。

  2. Uボマー より:

    ルーニーの不調はどうにも気になりますね。移籍期間はまだ残っていますが、もう即戦力FWを獲るのは難しいでしょう。フェライニの出場停止が明ければ、もう少し点数が取れそうな気はするのですが。ただ守備は安定してきているので、デヘア残留が決定すれば安心してゲームが観られそうです。

  3. m より:

    ペドロは見送って正解だったかも。弱点はサイドでなく1トップ。ルーニー不調時でもなんとかなるCFがいないとキツイでしょ。
    カバーニかイグアインか、それとも、、、

  4. 汗かきスター より:

    更新お疲れ様です。
    本当に最後の仕上げの精度が悪かったですね>_<
    ルーニーの不調も厳しいですね…変えた方が流れは絶対に良くなったと思いますが、守備に力を使えるメンタル、キャプテンとしてチームを引っ張って行く為に、ここでキャプテンを変えれないなど試合とは別の理由…今後のチーム運営の為。ルーニー以外に絶対的なキャプテンシーを持つのがシュバインシュタイガー位しか居ないがフルでは使えない…などがあったので、変える事が出来なかったのかなと。
    ルーニーは、1トップでは輝かないのかなと感じました。(動き過ぎるので。そこが良いところではありますが、大事な時に入るのが遅れる。早いカウンターが出来ない。)得点に固執するFWの周りを衛星の様に動く役回りでないとトップでは使いづらいかもと感じてます。残念ですが…
    補強は、FW?これだけお金と時間が掛かっているのにしっくりきませんね>_<
    ファギーの時代に獲った選手がこれだけ居なくなっているのは、変換期に立っている事を差し引いても、やはり異常な状態にあるのかもしれません。

  5. makoto より:

    MUFC-7さん>
    チチャリート起用時の戦い方が不明確ですね。サイド攻撃の強化で打開しようとするなら、中央で競れるCFが必要だと思います。

    Uボマーさん>
    そうですね。ブリントがよくやってくれてます。

    mさん>
    デパイを最前線というオプションがあるのかと思っていたのですが、今のところそれもなさそうです。となるともうひとり、外から入れないと不安です。

    汗かきスターさん>
    私も一時期、ルーニーはセカンドストライカーのほうがよいと思っていたので、おっしゃることはよくわかります。最前線をまかせるなら、下がってこないようにしてもらわないと厳しいですね。選手の入れ替わりの問題は、ベテランだらけで若い選手が伸びていない状況ではあったので、やむなしだったのではないかと思います。

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