イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【New Castle×Arsenal】圧倒的なワンサイド…しかし1ゴール。アーセナルが怪勝で今季2勝め!

びっくりしました。メスト・エジルがヒザの痛みで遠征に帯同しておらず、トップはジルーがベンチでウォルコットがスターターです。中盤の控えはアルテタのみ。チェンバレン、コクラン、ラムジー、アレクシス・サンチェス、カソルラという顔ぶれに問題があっても、戦術的選択肢は多くありません。前節のプレミアリーグで、マンチェスター・ユナイテッド相手にアウェイで勝ち点1をもぎ取ったニューカッスルは、ミトロヴィッチ、ワイナルドゥム、トヴァンといったスピードのある新戦力が脅威です。今ひとつ調子が上がらないガナーズは、勝利を奪えるのでしょうか。プレミアリーグ優勝を狙うなら、快調に飛ばすマンチェスター・シティにこれ以上離されるわけにはいきません。

アーセナルの最初のチャンスは9分。中盤からの浮き球をダイレクトで前線に出したベジェリンは完璧でしたが、フリーのウォルコットがGKに当てて先制ならず。イニシアティブはアウェイチームがとっているものの、フィニッシュまでいけないのはリヴァプール戦と同様です。12分、ペナルティエリア内で明らかにかかとを踏まれたベジェリンに、ガナーズにとっては因縁のレフェリー、アンドレ・マリナーさんは笛を吹いてくれません。直後に、ムサ・シソコが縦パス一発からシュート。ニューカッスルのチャンスは、手数をかけずにシソコやミトロヴィッチ、トヴァンが抜け出す形になるでしょう。

しかし17分、コクランのくるぶしにスパイクの裏を入れてしまったミトロヴィッチが一発レッド。セント・ジェームズ・パークは大ブーイングに包まれます。優位に立ったガナーズは、ボールはキープしているものの、ラストパスで勝負するところまでいけません。32分、アレクシス・サンチェスの素晴らしいミドルはクルルがセーブ。こぼれたボールに迫ったウォルコットが軽く浮かしてゴールにパスすれば1点でしたが、大事なシュートは大きく上に外れてアウェイサポーターのため息を誘います。ラムジーを前のポジションで使い、ウォルコットを真ん中に据えるフォーメーションには無理があるのではないでしょうか。39分、CKからラムジー、カソルラとつながった絶好の形も、グラウンダーにウォルコットが触れずCK。アーセナルの問題は、キーマンの不在と適材適所になっていない布陣にあると思います。10人の相手に0-0で終わった前半は、ヴェンゲル監督にとって不本意でしょう。

カソルラのセントラルMFが活きるのは、前にエジルのようにアイデア豊富なコントロールタワーがいてこそだと思います。センスあふれる19番がいくら前線につないでも、そこからフィニッシュへの道がなければゴールは決まりません。第3の男として空いているスペースを見つけて入り込むのがうまいラムジーをセントラル、カソルラをトップ下に入れ替えて、ジルーを投入すれば問題は一発解決するのではないかと思います。前半、シュートを1本しか打てなかったチームにプレミアリーグの優勝候補が勝ち点1で終わるわけにはいきません。

後半に入って、いちばんエンジンがかかったのはマリナー主審でした。数分でイエローカードを3枚も出したジャッジに、両チームの選手は不満げです。しかし52分、アーセナルが力強い攻撃でようやく先制します。コシールニーがアレクシス・サンチェスに入れた縦パスがお手柄でした。アレクシス、ラムジーのシュートはDFとGKクルルにブロックされますが、仕留めたのは右から強烈な一撃を放ったチェンバレン。コロッチーニに当たったボールがポストの内側を叩き、いいプレイを見せていたクルルもどうすることもできません。

58分、左からのクロスをワントラップで狙ったアレクシス・サンチェスのシュートはクルルがセーブ。66分、チェンバレンが右サイドで粘って作ったチャンスは、カソルラの左足がクルルの正面。ゲームは追加点がほしいアーセナルが支配するハーフコートマッチです。70分、やっと必要なキャラクターがピッチに登場しました。ウォルコットをジルー。エースはさっそく、77分にモンレアルのグラウンダーをボレーで狙います。残り10分を切ってもアーセナルのワンサイドは変わりません。カソルラのFKはクルルがキャッチし、終了直前にジルーが抜け出したシーンも守護神が適切にコースを切ります。アヨゼ・ペレス、シッセ、デ・ヨングを入れたマクラーレン監督は状況を変えられず、チェフが何もしないままにタイムアップを迎えることとなりました。

アーセナルの収穫は、相手がひとり少なかったとはいえ、ガブリエウとコシールニーを中心とする守備陣がまったくシュートを打たせないパーフェクトなプレイを見せてくれたことでしょう。ホームのニューカッスルはシュート1本、枠内ゼロ。サポーターは相当ストレスがたまったのではないかと思います。最少得点で終わった攻撃陣は気になるものの、フォーメーションの問題が大きかったのではないでしょうか。ジルーやアレクシス、カソルラの動きは悪くなく、エジルが戻ってきてシュートが決まり出せば、アーセナルの調子は上向きになるはずです。大事なのは勝ち点3。ガナーズファンのみなさんはいいたいことがいろいろあるかもしれませんが、今日のところは「クルルっていいGKだね」で終わらせて、次戦以降の爆発に期待するということでいかがでしょうか。アンフィールドとスタンフォード・ブリッジのゲームを観たホームチームのサポーターは、もっといいたいことがあるでしょうから。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“【New Castle×Arsenal】圧倒的なワンサイド…しかし1ゴール。アーセナルが怪勝で今季2勝め!” への5件のフィードバック

  1. queen より:

    3つだけ、言いたいこと書かせてください(笑)
    トヴァンのかかと踏みもそうだけど、コクランへのチャージにもレッド出して欲しかったです。ニューカッスルホームだし、さすがに二人退場はさせられなかったですかね。
    ガブリエルにあえて改善点を提示するなら、パスの判断力と感じました。マークされてる選手に縦パス入れてカウンターくらいかける場面とかなくしていければ、もうレギュラー確定で良いと思います。
    崩しの切り札育成のためにキャンベルを使ってほしかった。1点差だからきつかったとは思いますが。プレシーズン見ていないのですが、彼はまだまだチームに貢献できるほどの力はないんでしょうかね。右とかセンターの切り札になってくれれば、ストライカー問題も若干解決に向かうかもしれないんですが。
    長文失礼しました。

  2. 実はグーナー より:

    ウォルコットが良くない方にプレースタイルを変えてますね
    岡崎の動きを勉強してほしい
    裏抜けの動きや相手SBが前に出た事によって出来たサイドのスペースへの斜めの動きも無くポストプレイヤーみたいな動きしてたら厳しい
    試合に関しては内容良くないけど勝てた
    前の試合も内容良くないけど引き分け
    運があると思って我慢しながら勝ち点を稼いでほしいです

  3. サッカー小僧! より:

    更新お疲れ様です。

    内容微妙でも、アウェーで勝ち点6、結果だけ見れば十分ですが、もう今までさんざん書き尽くしていますが、
    CFウォルコット、どーなんでしょう?前から自分は半信半疑ですが、今のままでは結果出る気がしないですね。

    まぁ、使い方にもよるので、監督にも責任はあると思いますが、変化の見えないウォルコットにも
    問題があると思います、きっとモウリーニョなら、余計なことさせず、カウンター一辺倒で起用する
    ような気がしますね、このまま補強なしで行くのなら、誰か確変でも起こらない限り、また得点力不足に
    泣かされるような気がしてなりません。

  4. ガナユ より:

    勝点3を取れたのはでかいですね
    ブログ主様の言う通りラムジーやウォルの使い方が少し上手くいってないように感じる試合でした
    ウォルに関しては今の所CF起用が上手く行っていませんがヴェンゲルは今年はCFで起用する考えなのかもしれませんね…
    サイドで得点を狙うウォルの方が相手には驚異な気がしますが

  5. ひとっちゃん より:

    久々にコメントさせていただきます。
    ウォルコットには昨シーズン最終戦やFAファイナルの動きを思い出して
    ほしいですね。あと、ジルーセンターでウォル右でスタメンが見たいですね。
    あと、トップ下ですが、今のガナーズだと適任はエジルとサンティ、あとは
    ジャックかな。ラムジーはボールクレクレ、ボールよりより、ついでに
    俺が俺がで、主役になろうとしすぎる気がします。彼は使うより使われる
    方があっていると思われます。もっとシンプルにプレーもしてほしいですね。

    長文失礼しました。

queen へ返信するコメントをキャンセル