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【Leicester×Aston Villa】ラニエリ采配的中!2点差逆転のレスターがプレミアリーグ2位ゲット!

プレミアリーグ開幕以来、無敗を続けているのはマンチェスター・シティとレスターのみ。2勝2分けと好スタートを切ったラニエリ新監督のチームは、本拠地キングパワーでアストン・ヴィラに勝てばマンチェスター・ユナイテッドとアーセナルをかわして2位となります。岡崎慎司は、バーディーと縦関係を保つ2トップに入り、サイドのマフレズ、オルブライトンらとゴールをめざします。ラニエリ監督は、プレミアリーグ初先発となるスイス代表のMFインレルを起用。岡崎とともに、どんなプレイを見せてくれるのかが気になる選手です。

試合が始まり、岡崎慎司は2分過ぎに左足ミドルを放つなど積極的な入りです。しかし、先に決定機を迎えたのは8分のヴィラ。縦パス1本でレスターの高いラインの裏に抜け出したのはアグボンラホル。左から独走し、GKシュマイケルと向き合う形となったアタッカーは、自分で打たずにファーサイドから走ってきたシンクレアにラストパスを出すも、わずかにタイミングが合わずシュートは右に外れます。ピンチをしのいだレスターは、11分にFKをモーガンがどんぴしゃのヘッド。2分後には右サイドでの岡崎のインターセプトから、ジェイミー・バーディーがマフレズに落としてシュートを打たせるチャンスがありましたが、プレミアリーグ得点王の一撃はGKグザンの正面。ゲームは一進一退ですが、右SBデラートの裏をシンクレアやアグボンラホルが執拗に狙うヴィラのほうに多くのチャンスがあります。

岡崎慎司は、デラートやマフレズのグラウンダ―に反応するものの、シュートを放つには至りません。アストン・ヴィラは25分にも決定機。敵陣でシュラップからボールを奪い、右サイドをドリブルで上がったカルレス・ヒルが左のグリーリッシュに絶妙なラストパスを通すと、グリーリッシュのダイレクトシュートはシュマイケルの正面です。サイド攻撃に徹するアストン・ヴィラ、長いボールで前の選手を走らせて攻撃の拠点を創ろうとするレスター。均衡が破れたのは39分、ヴィラのCK。シュートを何度かカットしながらことごとくルーズボールを拾われ、最後は中央からのグリーリッシュのコントロールショットがシュマイケルの指先を抜けてしまいます。44分、オルブライトンのプラスのクロスを岡崎がコースを変えて狙いますが、わずかにポストの右。前半はアウェイチームが0-1とリードして折り返します。

ハーフタイムに、岡崎慎司は無念の交代となりました。前線でボールをキープできなかった日本代表FWを下げたラニエリ監督は、パスの出しどころを増やすべくネイサン・ダイアーを投入し、突破力のあるマフレズとジェイミー・バーディを前で組ませます。前半よりもチャンスが増えたホームチームは、追いつくと思いきや63分に痛恨の失点。ハーフライン付近からショートカウンターを許し、左のアグボンラホルからのボールをカルレス・ヒルに見事なダイレクトショットで決められてしまいます。ラニエリ監督は、オルブライトンとインレルを下げ、ウジョアとカンテという攻撃的な布陣にスイッチ。0-2はヴィラのセーフティリード、ここからレスターはさすがに届かないと思ったのですが…。

72分、CKをニアで右足アウトに当てて決めたのはデラート。1-2となり、キングパワースタジアムのホームチームサポーターが俄然元気になります。ヒルをアイェウ、アグボンラホルをゲステデとカウンターで効いていた選手を代えたシャーウッド監督の采配はどうだったのでしょうか。76分にカルロス・サンチェスからボールを奪ったマフレズが右に流れたバーディーに縦パスを通したシーンは、マイカ・リチャーズが必死のチェックで同点を許しません。しかし勢いは完全にレスター。79分のドリンクウォーターのFKは壁に阻まれるものの、82分、ついに同点ゴールがGKグザンを破ります。途中出場のウジョアのボールキープからマフレズ、ドリンクウォーターと右につながり、丁寧なグラウンダーを最終ラインの間に入って決めたのはジェイミー・バーディー!こうなると、ゲームの興味は「レスターがひっくり返せるか」に絞られます。

波状攻撃を続けるレスター。勝負を決めたのは89分、右からふわりと浮かせたマフレズのクロスでした。飛び出したグザンとぶつかりながら、無人のゴールにヘディングを押し込んだネイサン・ダイアーの勇気あるプレイが、レスターをプレミアリーグ2位に押し上げました。タイムアップの瞬間、スタンドに向かってガッツポーズで喜びを表現したラニエリ監督にとっては会心の采配だったでしょう。岡崎慎司を下げてマフレズをトップに据え、最前線で機能するようにしたのが大正解。さらにキープ力があるウジョアと、攻撃的なパスを通せるカンテ、ダイアーを注ぎ込み、前を厚くしたのも当たりました。2点リードした後のアストン・ヴィラにとって大事だったのは、フレッシュな前線の選手よりも、中盤に落ち着きをもたらしペナルティエリア外のスペースを消せる選手だったように思います。監督の経験の差というといい過ぎかもしれませんが、采配が勝負を決した見ごたえのある逆転劇でした。(ジェイミー・バーディー 写真著作者/Whassuo)

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“【Leicester×Aston Villa】ラニエリ采配的中!2点差逆転のレスターがプレミアリーグ2位ゲット!” への3件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    負けたもののヴィラの攻撃も見ていて迫力がありました。
    アグボンラホーの推進力は素晴らしいですね、また若いグリーリッシュも思い切りが良くて見ていて気持ちがよいです。
    しかし今年のレスターは一味違いますね。ヴァーディー、ダイアー、インレル、マレズと役者が揃ってます。マレズは流石に対策されはじめて来ていますが。
    岡崎は決定力とキープ力を高めないと今後出番を失いそうです。

  2. まーし より:

    すごい試合でしたね(^ ^)
    岡崎の交代含め、ラニエリさん、ナイスな采配でしたね!
    後半のレスターの攻撃の迫力がすごく、その攻撃陣の中に岡崎が入っていけるかが少し心配ではありますが、頑張ってもらいたいです!

  3. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    グリーリッシュとシンクレアは、見ててテンション上がりますね。昨日は、シャーウッドさんがうまくやれば快勝にもっていけたのではないかと思いました。後半、ヴァーディーとマフレズにペナルティエリアのすぐ外で前を向かせすぎました。岡崎慎司が前線でボールをおさめられれば、バーディーとの前後関係は逆もありですね。昨日はお疲れ気味だったので、次戦以降に期待です。

    まーしさん>
    ラニエリ采配、抜群でしたね。バーディーの2点めのゴールこそ、岡崎にやってほしいプレイだと思いました。

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