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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Leicester×MAN.CITY】両者譲らず密度濃いスコアレスドロー。結局、首位はアーセナル!

プレミアリーグ首位と3位の戦いらしく、楽しみなメンバーが揃いました。マンチェスター・シティはアグエロ、ダヴィド・シルヴァ、スターリング、デブライネ、ヤヤ・トゥレ、フェルナンジーニョと前は完璧。サニャとマンガラのところにサバレタとコンパニが入れば、ベストメンバーでしょう。一方のレスターは、アンカーにドリンクウォーターが復帰し、インレル、カンテ、オルブライトン、マフレズが並ぶ布陣。レスターの選手たちは、試合開始から、ジェイミー・ヴァーディを縦に走らせるボールを通そうとしています。

キングパワー・スタジアムのレスターVSマンチェスター・シティ。プレミアリーグ前半戦の最終節にこのカードとは、偶然にしてはよくできた舞台装置です。10分を過ぎると、マンチェスター・シティがフォーメーションをチューニング。スターリングとアグエロが2トップ気味に構える形にスイッチすると、レスターがカウンターに出る機会が減り、むしろマン・シティの速攻のほうが多い展開。18分、縦に出た長いボールにスターリングが追いつき、落としをデブライネがインサイドで狙った最初のチャンスはGKシュマイケルガセーブ。アウェイのマンチェスター・シティは、いつも以上に気迫のこもったプレイを見せています。

25分、右からマフレズが中に斬り込み、左足を振り抜いたミドルは惜しくもバーの上。27分、サニャとデブライネが右サイドを攻略。最前線でもらったスターリングが迷わずクロスにシュートを放ちますが、シュマイケルが右に弾くビッグセーブ。32分、左のコラロフのパスから、スターリングが切り返しを入れてシュートを放つと、右隅を襲ったボールは、シュマイケルの指先が届いて上に逃れます。アグエロにシュートチャンスがない一方で、左右を選ばず飛び出し、積極的にシュートを放つスターリングの動きのよさが目立ちます。39分、レスター最大の決定機。フクスのアーリークロスがゴール前を横切ったシーンは、最外のオルブライトンのスライディングシュートがうまく当たりませんでした。このゴールキックからのビルドアップでフェルナンジーニョがボールを奪われてしまい、すかさず放ったヴァーディのシュートは上に外れます。前半は0-0。マンチェスター・シティペースだったゲームは、最後にレスターがチャンスを増やし、どう転ぶかわからない展開です。

46分、CKの二次攻撃で右サイドにパスが届き、デブライネがニアを狙ったグラウンダーにアグエロが飛び込みコースを変えるも、ボールが浮いてしまいました。50分、スターリングがドリブルで左サイドを崩し、アグエロとヤヤ・トゥレが連発したシュートは、いずれもDFがブロック。ゴール前のレスターの守備が堅く、マンチェスター・シティはどうしても先制点が奪えません。54分、エンゴロ・カンテのミドルはわずかに外。形勢は互角、先にゴールを奪ったほうが勝つのではないでしょうか。

60分、マフレズのスルーパスで最終ラインの裏に出たオルブライトンのシュートは弱く、ポストの左に切れていきます。ペジェグリーニ監督はアグエロに代えてボニー。ラニエリ監督はインレルをウジョアです。コラロフのグラウンダーを狙ったボニーはボレーを打ち上げ、左に流れるボールに先に追いついたヴァーディは、得意の位置からのシュートをジョー・ハートの正面に打ってしまいます。77分、フクスの直接FKはジョー・ハートが左に飛んでセーブ。両者とも攻撃的なゲームではありながら、残り10分になってもスコアは0-0のまま。負傷明けのドリンクウォーターは、ここでキングと交代です。

ラストの攻防は、すべからくDFの勝ちに終わりました。密度の濃いスコアレスドローは、両チームのGKと守備陣をほめるべきでしょう。マンチェスター・シティは、前半はスターリングを走らせる縦に速い攻撃が多く、後半はデブライネやコラロフが横からボールを入れて、先に触ろうとしていましたが、レスター相手には、「横より縦」だったのではないでしょうか。速攻と前線へのロングボールが効果的なのは、前節のプレミアリーグで首位に2つめの敗戦を強いたリヴァプールが証明してくれています。前半、よかった時間帯のサッカーを徹底していれば、ゴールを奪えず終わることはなかったのではないかと思いました。

プレミアリーグ前半戦は、残すところあと1試合。本日の夜、リヴァプールとサンダーランドが戦い、折り返し地点を迎えます。首位は、結局アーセナル。6節までに2つ負けたチームが、順位表のいちばん上を獲るとは思いませんでした。未曾有の混戦を制するのはどこでしょうか。勝ち点35以上の4チーム、アーセナル、レスター、マンチェスター・シティ、トッテナムのなかからチャンピオンチームが出ることになりそうです。ラニエリ監督は、「目標の勝ち点40まであとひとつ」とはぐらかしそうですが、年末の強豪との連戦を2勝1分1敗で切り抜けたレスターは、しばらくは優勝に手が届くポジションで戦ってくれるでしょう。プレミアリーグは、3日と空けず、年明け2日から後半戦が始まります。

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“【Leicester×MAN.CITY】両者譲らず密度濃いスコアレスドロー。結局、首位はアーセナル!” への2件のフィードバック

  1. 爪楊枝 より:

    緊張感が最後まで続いた好ゲームでしたね。地味ですがラニエリの采配が光った試合でした。
    マンシティの個の能力の高さに対抗するために、アンカーにインレルを入れたのは正解でした。中央の厚みが水際で失点を抑えていました。いつもの442では、前半で失点していたと思います。
    交代のタイミングも抜群で、アグエロが退いてバイタルエリアの攻勢が弱まると見るや、ウジョアを入れて反撃に出ました。
    今季のラニエリはティンカーマンではありませんね。見事な指揮ぶりです。来年も楽しめそうですね!

  2. SA10 より:

    どちらのチームにもチャンスがありスコアレスドローながらとても楽しめたゲームでした。
    シティファンとしては速攻で決まらず引いて守られた時には以前のようにショートパスで崩す形も見たいなと思います。

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