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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×New Castle】ペドロ、爽快2ゴール!最終ラインの裏を陥れた速攻チェルシーが5発完勝!

ヒディンク監督の就任以来、無敗ではあるもののプレミアリーグ8試合を2勝6分と勝ちきれない試合が多いチェルシー。ニューカッスルとは相性がいいとはいえず、最近のプレミアリーグ5試合で2勝1分2敗と五分。優勝した昨季は最初に負けた相手であり、9月のセント・ジェームズ・パークでは、アヨゼ・ペレスとワイナルドゥムに2-0とされながら最後に追いつくきわどいドローでした。ただし、ニューカッスルが強いのは、あくまでもホームゲーム。敵地スタンフォード・ブリッジでは、プレミアリーグ21戦1勝と別なチームのようにおとなしくなってしまいます。新戦力のシェルヴィとタウンゼントがスタメンに入り、ベンチにはセヴェとドゥンビアが控える新生ニューカッスルがどんなサッカーを見せてくれるのか。年明けからアーセナル、マンチェスター・ユナイテッド、ウェストハムと接戦を演じたチームは、今日こそアウェイでも食い下がってくれるはずと楽しみにしておりました。しかし、期待のゲームは、20分もしないうちにあっけなく終わってしまいました

マティッチのミドルシュートで幕を開けた試合が動いたのは、5分。ウィリアンの縦パスは、右に流れてきたジエゴ・コスタの動きにぴったりでした。スティーブン・テイラーは完全に後手に回り、GKエリオットの目前でコースを変えた巧妙なシュートがゴールに転がります。ジエゴ・コスタは、いつの間にかプレミアリーグ10ゴール。ヒディンク監督就任以降の公式戦で10試合8発の量産体制です。セスクから、多彩なボールが前線に出るのはチェルシーが好調である証でしょう。9分、シェルヴィのFKをクリアした後のカウンター。今日はスタメンだったアザールが相手のハンドをアピールしている間に、ボールを奪ったニューカッスルはビルドアップに入ろうとしますが、若いアーロンズの不用意なパスをインターセプトし、ヤンマートをちぎって独走したのはペドロです。GKのポジションを見て、左隅に叩き込んだインサイドは完璧。2-0、スタンフォード・ブリッジ、不安定なマグパイズ守備陣…興味は、「チェルシーが何点獲るか」です。

17分、チェルシーの厳しいプレスに音を上げたニューカッスルは、戻したボールをジエゴ・コスタにさらわれます。セスクにボールを落とすとすぐさまDFの裏に走ったエースに、セスクから絶妙な縦パス。これを右でキープしたジエゴ・コスタは、逆サイドから上がってきたウィリアンに見事なスルーパスを通します。左足のシュートに、GKエリオットは打つ手なし。前半のニューカッスルは、3-0で済んだことを喜んだほうがいいでしょう。25分にペドロが左から抜けてイヴァノヴィッチにグラウンダーを通したシーン、32分のCKからのテリーのヘッド、46分にウィリアンが曲げたFKは、いずれも決定的でした。セスクの配球とペドロやウィリアンの運動量が素晴らしかったホームチームは、38分に足を痛めたテリーがラーマン・ババに代わったこと以外に、何の懸念もありません。

53分、CKからマティッチがニアでフリーになったチャンスは、中に落としたボールに味方が追いつかず。56分、右からドリブルで突破したウィリアンのシュートはエリオットが足でブロック。サイドで相手をフリーにさせ過ぎるニューカッスルの守備は、59分に4つめの失点を喫します。ミトロヴィッチの惜しいシュートが左のポスト際を抜けた直後でした。セスクのロングフィードをスティーブン・テイラーが頭に当てられず、抜けたボールをワントラップしたペドロが、右足のインサイドでGKの脇に流し込みます。バルセロナホットラインが機能したチェルシーに、ニューカッスルは戦意喪失。60分にジエゴ・コスタをベルトラン・トラオレ、70分にはミトロヴィッチはセイドゥ・ドゥンビアと、両者ともストライカーをチェンジしますが、途中出場の選手が結果を出したのは、やはりチェルシーのほうでした。

82分、アザールとのワンツーから、ニアに見事なグラウンダーを通したのはアスピリクエタ。コロッチーニとテイラーの間に入ったトラオレは、確実に枠の中に押し込むだけでした。90分、右から持ち込んだタウンゼントがタイミングよくミドルを放ち、1点を返しますが、冬の移籍後のプレミアリーグ初ゴールにも、背番号25の表情は硬いままです。5-1、チェルシー圧勝。3日後にアウェイでパリ・サンジェルマンと戦うヒディンク監督の攻撃陣にとっては、いい壮行会だったのではないでしょうか。

ジエゴ・コスタ、ペドロ、ウィリアン、トラオレと、フィニッシャーがDFラインの裏に入って決めた5ゴール。4時間前のマンチェスター・ユナイテッドに足りなかったものを教えてもらったような完勝劇でした。最大の収穫は、ここまでプレミアリーグ2ゴールとくすぶっていたペドロ・ロドリゲスが彼らしさを発揮してくれたことでしょう。今のチェルシーには、昨シーズンのモウリーニョ監督の緻密なチーム作りとはまた違った爽快感があります。前線からのプレスをベースとした速攻中心のスタイルをチームに植え付け、若手にも結果を出させるヒディンク監督はやはり名将ですね。テリーの足の状態は気になるものの、16日のパリとの試合には、今日のような素晴らしい攻撃を期待しましょう。あちらはCLグループステージのレアル・マドリード戦にしか負けていない欧州最強を争うチームですが、ぜひアウェイゴールを奪っていただいて、スタンフォード・ブリッジでのセカンドレグをいい形で迎えてもらえればと思います。

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“【Chelsea×New Castle】ペドロ、爽快2ゴール!最終ラインの裏を陥れた速攻チェルシーが5発完勝!” への3件のフィードバック

  1. chelさぽ より:

    サポーターとしては爽快な試合でしたが、やはりアーセナル戦での出来事が小さなトラウマになっているのか戸田さんの解説は受け付けにくくなってしまいました。
    それがあってもスプリントを繰り返したコスタの守備意識の高さ、セスクの高精度スルーパスを活かした前線の躍動感は今シーズンはなかなか見られるものではなかったので、オッズは圧倒的にパリ優勢のようですが、頑張ってもらいたいと思います。
    トラオレは途中まで消えてしまっていましたが、ゴールで締めくくれのは彼にとって大きいでしょう。
    ロフタス=チークはトップ下ではなくセントラルで見たかったですがそれにしても、もう少しやる気を出して欲しかったですかね。まだ若いので次に期待することにします。

  2. 新参 より:

    ヒディング監督には経験豊富で、人心掌握に優れた監督とい 言葉がぴったりですね。守備陣にテコ入れが必要な夏の過ごし方さえ間違わなければ、また、欧州屈指の名門へ上り詰めたころのチェルシーが見られるのではないでしょうか。もちろん、ライバルであることは間違いないのですが、アーセナル・トッテナム・チェルシーの3チームが優勝かけてシックスポインターに挑むシーズンのほうが魅力満点ですので。

  3. makoto より:

    chelさぽさん>
    セスクが素晴らしかったです。若手の出場機会が増え、少しずつ結果が出ているのもいいですね。

    新参さん>
    次の監督の人選を間違えなければ、来季は上位にくるでしょうね。

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