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【Leicester×WBA】早すぎた岡崎をウジョア…レスターはWBAに痛恨のドロー!

プレミアリーグ28節、レスターVSウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン。7節のアーセナル戦から19試合フル出場を続けていたカンテがいないレスターは、アンディ・キングがその穴を埋めます。岡崎慎司とヴァーディの2トップ、オルブライトン、マフレズ、ドリンクウォーターは健在。モーガンとフートのCB、シンプソンとフクスの両サイド、GKシュマイケルもいつものメンバーです。後ろから長いボールを繰り出し、ヴァーディ、岡崎慎司、マフレズがカウンターを仕掛けるイメージが強いレスターですが、最近はプレミアリーグの下位クラブ相手にはポゼッションを取って寄り倒すゲームも増えており、この日も中盤を制圧しています。

しかし11分、ゲームをおもしろくしてくれたのは、31歳のベテランMFダレン・フレッチャーでした。潰瘍性大腸炎から見事に復活し、今季のプレミアリーグでは全試合出場を続けているWBAのプレイメイカーは、縦に走ったサロモン・ロンドンを見逃さず、見事なスルーパス。サロモン・ロンドンのシュートはシュマイケルに当たるものの、ボールの勢いが強くゴールに転がっていきます。

縦パス1本という珍しい形で失点したホームのレスターは、すかさず反撃に出ます。14分、CKがファーのフートに届き、中に折り返したボールを岡崎慎司が巧妙なヒールキックで狙いますが、これはバーの上。20分には、岡崎慎司がダレン・フレッチャーがキープするボールをつついて奪取し、そのまま持ち込んでミドルシュート。驚異的な運動量で前線からプレッシャーをかけ続ける日本代表のストライカーは、今日も好調です。彼のプレミアリーグ5ゴールめが決まれば、優位に立つのはレスターでしょう。WBAの最終ラインは、しばしばヴァーディを空けてしまうのが気になります。27分、岡崎慎司が右に展開したボールを受けたマフレズがクロスを上げると、ヴァーディのヘッドはGKフォスターの正面。0-1のゲームは、30分に動きました。勢いのあるチームはこんな形でも入るのかと、ため息が漏れるドリンクウォーターのミドル。距離があるうえにきちんとミートしてなかったシュートはマコーリーに当たって跳ね上がり、GKの頭上を越える絶妙な弧を描いて左隅へ。1-1となると、レスターはさらに攻勢を強めます。

37分、左サイドに飛び出したドリンクウォーターがゴールラインまで持ち込んで軽く上げると、ヴァーディ2度めのヘッドはクロスバーに阻まれます。ひたすら押していたホームチームが2-1と勝ち越したのは、最高の時間帯でした。45分の一発は、マフレズのゴールといってあげたくなる見事なアシストでした。オルブライトンのサイドチェンジを左足のアウトで中に空いたスペースに落とすと、そこに入り込んだアンディ・キングは余裕のフィニッシュ。ダイレクトボレーが左のサイドネットに刺さり、プレミアリーグ首位クラブが1点リードで折り返します。

後半もレスターペースかと思いきや、49分、WBAがあっさり追いつきました。ペナルティエリアのすぐ前でハンドを犯したマフレズは軽率でした。この直接FKは、ボールを見失い動けなかったシュマイケルを咎めるよりも、きれいなカーブをかけて左隅に沈めたガードナーの技術をリスペクトするべきでしょう。勝たなければ、明日ゲームがあるトッテナムにひっくり返される可能性があるレスターは必死です。57分、オルブライトンの浮き球に飛び込んだ岡崎は触れず。直後、再度オルブライトンが柔らかく上げたクロスを叩いた岡崎の決定的なヘディングは、GKフォスターの手をかすめてクロスバーを直撃。ラニエリ監督は、63分に岡崎とオルブライトンを下げてシュラップとウジョアを入れましたが、直前まで切れのいい動きを見せていた2人を早い時間に代えた采配には疑問が残ります。

66分、左サイドを突破したヴァーディが折り返したグラウンダーにシュラップが左足で合わせると、DFに当たったボールはフォスターが必死にキャッチします。70分、左サイドでマコーリーに競り勝ったヴァーディがドリブルで持ち込み、フォスターの足元を狙うもGKはコースを読んで右足でブロック。フクスをデマライ・グレイに代えたラニエリ監督のチームが圧倒的に押しているものの、下位クラブに後ろを固められ、波状攻撃をはね返される上位クラブの苦しみを味わい続けています。マフレズを左にまわし、シュラップとのコンビで左サイドを攻略するという攻め方に間違いはなかったと思いますが、もう少し遠めからシュートを放ち、WBAの守備陣を前に出させる工夫があってもよかったのではないでしょうか。

80分、マフレズのスルーパスでシュラップが抜け出し、丁寧なグラウンダーをヴァーディの足元に入れるもシュートはDFがブロック。WBAのピューリス監督はガードナーをマクリーンで後ろを強化します。86分、デマライ・グレイがファーに入れたボールは、ヨナス・オルセンにカットされたこぼれ球にモーガンが反応して右足を振り抜きますが、フォスターが体でブロック。マフレズのバイシクルも宙に浮いてしまいます。93分30秒、右サイドからのクロスにウジョアが飛び込んだシーンは、触れば劇的な勝利でしたが空振り。2-2、このドローは痛恨です。

「シュートに正確性を欠いた」という面もありますが、岡崎をウジョアという交代が早すぎたように思いました。もう15分我慢していれば、ウジョアの交代相手をキングかシンプソンにして前を3枚にする手もあったはずです。ウジョアに合わせるラストパスが出ず、ヴァーディ以外でシュートを打っていたのが普段は打たない選手だったのを見ると、なおのことフィニッシュまでの道筋を間違えた感が強まります。左サイドという攻撃のポイントは合っており、完全に崩す場面が多かっただけに、もったいないドローでした。トッテナムは頂点に立つチャンス。アーセナルとマンチェスター・シティは、ここで勝てば離れかけていた首位の背中が見えてきます。今季プレミアリーグの優勝争いは、最後までもつれそうな雲行きです。

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“【Leicester×WBA】早すぎた岡崎をウジョア…レスターはWBAに痛恨のドロー!” への2件のフィードバック

  1. ロビー サベージ より:

    更新お疲れ様です(^∇^)

    全くもってこのチームは毎試合エキサイティングな試合をしてくれるものですね。結果は引き分けでしたが、最後まで諦めない姿勢に興奮しましたし、試合としては物凄く面白かったです。

    ウェストブロムも良かったですね。個人的に好きなピューリスが監督ですし、ガードナーのフリーキックは見事でした。フォスターも当たってましたし良いチームだと思います。

    スパーズが勝てば首位陥落ですが、ここまで来たら結果はどうであれ1試合1試合を楽しんで見ていきたいです。レスターは毎試合面白い試合を見せてくれますし、選手たちの勇敢な姿には感動すら覚えます。後は岡崎選手の得点が見たい所ですね。

  2. makoto より:

    更新ご苦労様です。
    レスターにしたら勿体無いゲームでしたね。
    私も岡崎の交代は早かったかなと思いました。
    惜しいシーンが続いていたので、あのまま残っていたら、たらればですが、決勝点が生まれていたかもしれませんね。
    レスターも上位の苦しみを味わうゾーンに入ってきたのでしょうか?リーグ終盤が益々面白くなってきましたね。

    —–
    ロビー サベージさん>
    結果的に、上位で唯一勝ち点ゲットでした。土曜日、カンテが間に合うといいのですが…。

    Mackiさん>
    そうなんです。もったいなかったですね…

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