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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Aston Villa×Chelsea】パトとミアズガがプレミアリーグデビューのチェルシー、4-0楽勝!

「チェルシーがヨーロッパリーグ出場圏内に滑り込めるか」という興味もさることながら、しばらく観られなくなりそうなプレミアリーグのヴィラを目に焼き付けておきたい、という気分のほうが強いかもしれません。インターナショナルマッチウィークが明け、プレミアリーグが再開です。最初のゲームはアストン・ヴィラVSチェルシー。ヒディンク監督就任以降、5勝8分とリーグ戦負けなしできているチェルシーは、いかんせんドローが多すぎました。FAカップの結果次第で7位にまで与えられるEL出場権に届くためには、最下位とのゲームで勝ち点を落とすわけにはいきません。出場停止のジエゴ・コスタの代役はロイク・レミー。この選手の12試合1ゴールという数字も、今季のチェルシーの苦闘を物語っています。中盤にはセスク、ミケル、ペドロに加えてケネディとロフタス=チークという若手起用。CBには、1月に獲得したアメリカ代表マテュー・ミアズガがプレミアリーグ初登場です。

ガルド監督退任後、最初のゲームとなったヴィラは、長いボールを最前線のゲステデに当ててサイドに展開するイングランドのチームらしい攻撃を展開。序盤はチェルシーが守勢に回る時間が長かったのですが、ホームチームが再三入れるクロスは正確性を欠き、チェルシーの最終ラインには余裕があります。23分、ロイク・レミーが負傷でリタイアとなると…やっときました、アレシャンドレ・パト!その3分後、チェルシーが速攻一発であっさり先制します。

中央でパスを受けたペドロがすかさず右に展開すると、イヴァノヴィッチのグラウンダーはニアのロフタス=チークへ。シュートは強くなかったものの、レスコットの足にヒットしてグザンの逆を突く格好となりました。ロフタス=チークはこれがプレミアリーグ初ゴールです。0-1となり、ヴィラは反撃に出ますが、31分に左サイドを突破したアイェウのパスを受けて放ったカルレス・ヒルの一撃は、クルトワがセーブ。ラーマン・ババのクリアがアイェウに当たってゴールに向かうも、クルトワの正面で事なきをえました。アイェウがカーブをかけたFKもベルギー代表の守護神が落ち着いてキャッチし、ヴィラは追いつくことはできません。

36分、敵陣で奪ったセスクのラストパスでペナルティエリアに侵入したラーマン・ババは、パスを出すと見せかけてGKグザンの足元を通そうとするシュート。これがグザンにブロックされた直後、セスクが浮かしたFKに左サイドで先着したミアズガの折り返しは、50センチほどGK寄りにいってしまい、ニアのイヴァノヴィッチは打てません。40分、ヴィラの攻撃は左サイドから。ドリブルで中に入ったアイェウは、ミアズガとイヴァノヴィッチを次々とかわして右足を振り抜くも、フィニッシュがうまく当たらずポストの右に転がっていきます。

42分にカルロス・サンチェスのパスをインターセプトしてすぐさま打ったロフタス=チークのインサイドキックは、枠に飛ばず。せめて前半はこのまま終わりたかったヴィラは、追加タイムに痛い失点を喫してしまいます。セスクが中に入れたボールにアリ・シソコの対応が遅れ、後ろからパトにのしかかって倒してしまいました。PKを蹴るのはパト。グザンは触ったものの、コースを変えることはできませんでした。0-2で折り返した試合が決まったのは、後半開始直後。ケネディと代わったオスカルが、パトとのブラジリアンコネクションで息の合ったワンツーを決め、左サイドを破った8番が右足のアウトで中に転がすと、ペドロはガラ空きのゴールに流し込むだけでした。

ヴィラの右サイドは完全に崩壊しています。58分、オスカルから左にいたパトにパスが出ると、ハットンは距離を詰められず。フリーで狙ったパトのシュートはかろうじてグザンがセーブするものの、こぼれ球に追いついたペドロが軽く蹴り込んで4点めです。

アストン・ヴィラは、ヴィラパークの収容率が80%強しかなく、こちらの数字もプレミアリーグ最下位。試合終了前にはガラガラになることも多く、憂慮したクラブが終了前に帰るサポーターから罰金をとると発表したと「ザ・サン」が報じましたが、これはむしろ、最後まで残ってくれたありがたい方々に謝礼を払ったほうがいいのではないでしょうか。66分にカルレス・ヒルとカルロス・サンチェスが下がりバグナとグリーリッシュが入ると、サイドからチャンスを創れるようにはなったものの、これは交代が功を奏したというよりはチェルシーがクルージングに入ったからでしょう。ラストパスはことごとく中に合わず、0-4は変わらず。あげく、ハットンは85分に2枚めのイエローカードをもらい、ピッチから去ってしまいました。プレミアリーグを観にいって、途中でスタジアムを出たことがない私でさえも、応援しているクラブが今日の出来では、パブでエールを煽りながら体を張らない守備陣に対する愚痴をこぼしたくなります。タイムアップと同時に、弱々しいブーイング。シュート数はヴィラが上回ったものの、最終ラインの集中力に明らかな差があった一戦。0-4は、妥当な結果です。

パトとミアズガがプレミアリーグデビューを果たし、ロフタス=チークが前めのポジションで結果を出したチェルシーは、いい雰囲気で残り7試合を戦えるのではないでしょうか。20歳になったばかりのMFが思いきりよくシュートを放つ姿に、在りし日のフランク・ランパードがオーバーラップしました。5位のウェストハム、6位のマンチェスター・ユナイテッドが上位対決が多く、直接対決も残していることを考えれば、欧州で戦える6位奪取は決してない話ではありません。来週のスウォンジー戦はもちろん必勝、チェルシーの次なる関門は、2週間後に控えたマンチェスター・シティ戦です。(ルベン・ロフタス=チーク 写真著作者/CFCUnofficial (Chelsea Debs))

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“【Aston Villa×Chelsea】パトとミアズガがプレミアリーグデビューのチェルシー、4-0楽勝!” への2件のフィードバック

  1. トマト より:

    更新ありがとうございます!苦しんでいるヴィラ相手とはいえ若手中心で圧倒できたことは良かったと思います。ついに来たミアズガとパト、そしてクラーク=ソルターも見れてファンとしては楽しめました!今日でた若手選手はみんなポジティブな内容で終われたと思います!ヨーロッパリーグ出場権を狙いながらも若手中心で残り試合を頑張ってほしいです。

  2. makoto より:

    トマトさん>
    チェルシーは、若手の層の厚さではプレミアリーグトップクラスですので、どんどん出てきてほしいですよね。ロフタス=チークもミアズガもよかったと思います。

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