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【Chelsea×MAN.CITY】アグエロ&デブライネ!カウンターが冴えたマン・シティが3発完勝!

前節のスウォンジー戦で、ヒディンク監督就任以来のプレミアリーグで初めての敗戦を喫したチェルシー。現在はプレミアリーグ6位までがヨーロッパリーグ出場権獲得となっていますが、マンチェスター・シティのチャンピオンズリーグやリヴァプールのヨーロッパリーグ、マンチェスター・ユナイテッドのFAカップの結果次第(フェアプレーランキング枠は廃止)で出場権が下位に降りてくる可能性があるため、欧州確保のチャンスはまだまだ残っています。対するマンチェスター・シティは、この試合に敗れて明日レスターが勝ち点をゲットすると、優勝の可能性が完全に消滅。アーセナルに追いつくのが厳しくなるどころか、マンチェスター・ユナイテッドにつつかれて5位転落まである嫌な展開となります。

ホームのチェルシーは、ジエゴ・コスタの出場停止が明け、ウィリアン、ペドロ、ロフタス=チークが2列め。セスクとミケルのセントラルに、ラーマン・ババ、アスピリクエタ、イヴァノヴィッチ、ケーヒル、GKクルトワという布陣。アグエロをトップに据え、ヤヤ・トゥレ、ヘスス・ナバス、デブライネ、ナスリ、フェルナンジーニョを揃えたペジェグリーニ監督は、何としてもプレミアリーグ4位は確保するのだという気持ちが伝わってくる必勝のスタメンです。

キックオフからマン・シティが攻勢。ヘスス・ナバスがデブライネを縦に走らせ、ゴールライン際からのクロスをアグエロが合わせた3分のチャンスは、さっそく先制かと思いきやアスピリクエタがブロックします。6分にはチェルシーに決定機。セスクからのロングボールをオタメンディが処理できず、ジエゴ・コスタとジョー・ハートが1対1。落としを左足で強く叩いたペドロの一撃は、ゴールラインまで戻ったオタメンディがクリアし、こちらも先制はなりません。

縦を急ぎ過ぎてシュートに持ち込めないチェルシーと、サイドを崩しきれないマン・シティ。フリーの選手に出せるタイミングがあったロフタス=チークのさばきが速ければ、ホームチームは決定的な状況を2つは創れていたでしょう。19分、オタメンディをかわして左から狙ったロフタス=チークのシュートは右に切れてしまいます。チェルシーの攻撃が続くなか、23分にマンチェスター・シティがカウンター。ヤヤ・トゥレのパス1本でラーマン・ババとアスピリクエタを振り切ったデブライネは、クルトワと対峙すると、左足の強いシュートをGKにぶつけてしまいました。27分にはアグエロの見事なスルーパスを受けたナスリがクルトワと1対1になりますが、こちらもプレミアリーグ屈指の守護神に阻まれます。

33分、3度目の正直は、デブライネとアグエロのカウンターでした。右からドリブルで上がったデブライネのラストパスが中のアグエロに通ると、エースのシュートはケーヒルのつま先に当たってコースが変わり、右隅に吸い込まれました。マンチェスター・シティのカウンターが鋭く、チェルシーが後手にまわるシーンが目立ちます。ハーフタイムは0-1。早い時間に追いつきたいチェルシーは、後半開始早々の48分、左から突破したペドロがノーマークになったロフタス=チークに合わせるシーンがありましたが、若手MFがボレーを枠に打てずにチャンスは潰えます。試合が決まったのは54分、やはりマンチェスター・シティのカウンター。仕掛け人デブライネ、仕上げはアグエロというところまで、1点めと同じでした。

自陣ペナルティエリア内でのボール奪取。パスを受けてトップギアに入り、ハーフラインを越えたのはデブライネ。右にいたナスリにボールが渡ると、オフサイドポジションにいたアグエロがラインぎりぎりに戻り、縦パスで巧妙に抜け出します。クルトワと1対1、クロスに放ったシュートは完璧。0-2となり、チェルシーは反撃に出るものの、やはりいい形でフィニッシュに持ち込めません。サバレタがペドロに競り負けて倒したプレイを懸念したのでしょう。ペジェグリーニ監督は、前半に1枚もらっているSBを67分に容赦なくサニャに代えました。復帰したばかりのナスリは、再度ハムストリングをやってしまったのでしょうか。75分にピッチに登場したのはファビアン・デルフです。

ロフタス=チークのパスを狙ったケネディの一撃は、フェルナンジーニョがブロック。78分、フェルナンジーニョがドリブルで最前線まで突き抜けたシーンは、クルトワがスライディングで引っ掛けてPK&一発レッドです。もし、チェルシーがプレミアリーグ優勝を争っていたら、クルトワは確度が低い無謀なスライディングを試みたでしょうか。0-2と勝ち目が薄いゲームでもらったレッドカードからは勝ちたいという真摯な気持ちは感じられず、苛立ちをぶつけただけのように見えました。急遽入ったベゴヴィッチを相手に、アグエロがPKを決めてハットトリック。マンチェスター・シティがチェルシー相手に堂々のダブルを達成しました。

元々ヒディンク監督はショートリリーフだとわかっていたチームでさえも、コンテ監督の就任が発表されたことでテンションが落ちてしまったのでしょうか。昨季はあれほど強かったスタンフォード・ブリッジでの完敗について、テレビ解説はモチベーションの欠如を指摘しておりましたが、少なくともマンチェスター・シティのしたたかさに対抗できるような情熱は持ち合わせていなかったように感じました。再度負傷したナスリは心配ですが、彼以外の主力が揃えば戦力的な不安はなく、コンパニとスターリングまでそろそろ戻ってくるマンチェスター・シティが5位に落ちることはなさそうです。ひとりでチームのクオリティを一段上げてしまうデブライネの技術と、クレバーなアグエロが光ったゲームでした。

プレミアリーグ35節のボーンマス戦には間に合いそうなアザールは、最後に意地を見せてくれるでしょうか。3月末に、移籍を考えていると取られても仕方がない発言をしたクルトワは、ワールドクラスの技術と冷静さを持ち合わせたGKであることを証明してくれるでしょうか。トッテナム、リヴァプール、レスターと難しい試合が3つも残っているチェルシーは、TOP10フィニッシュすらも怪しくなってきました。ウィリアンとセスク以外の主力が冴えないチェルシーを引き受けるコンテ監督の初年度は、ファン・ハール監督もびっくりのチーム改革からスタートすることになるかもしれません。

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“【Chelsea×MAN.CITY】アグエロ&デブライネ!カウンターが冴えたマン・シティが3発完勝!” への2件のフィードバック

  1. シティさぽ より:

    アグエロはさすがです 得点王も狙えるでしょう
    なんどか危ないところもありますが守備陣は奮闘しています
    とくに最近マンガラはよくやっていると思いますが
    コンパニが復帰したらマンガラはベンチですかね?
    それとサバレタが交代した時不満をあらわにいていたのが気になります

  2. makoto より:

    シティさぽさん>
    アグエロとハリー・ケインの一騎打ちですね。今のマンガラなら、コンパニが戻ってもオタメンディと勝負できるのではないでしょうか。サバレタは何があったのでしょう。0-2で勝ってる試合で、ミッドウィークにゲームがあるので交代にネガティブなニュアンスはなかったと思いますが。

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