イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Liverpool×New Castle】GKのミスから無念の2-2ドロー…リヴァプールはELで勝負!

「You’ll Never Walk Alone」がアンフィールドに響き渡って間もなく、開始2分にいきなり素晴らしいゴールシーンに出会えました。アルベルト・モレノの長いFKを足元に収め、2人のDFを振り向きざまにかわして右隅にシュートを突き刺したのは、ダニエル・スタリッジ!今季プレミアリーグ出場がわずか12試合のストライカーは、ベンテケを上回る8ゴールめ。ユーロで相手のレベルが上がったとき、イングランド代表のなかでいちばん結果を出しそうなのはリヴァプールの15番でしょう。

勝ってプレミアリーグ残留に近づきたいニューカッスルにとっては、苦しい立ち上がりとなりました。コロ・トゥレ、ランダル、スチュワートをスタメンに据えたクロップ監督は、ベンチのコウチーニョとルーカスにはヨーロッパリーグで暴れてもらいたいのでしょう。ララナ、フィルミーノ、ジョー・アレン、ミルナーの中盤は、運動量豊富で安心して観ていられます。18分、調子を上げてきたジョー・アレンのパスをワントラップで迷わず打ったスタリッジのミドルは、枠に落とすことができませんでした。

シッセ、タウンゼント、アヨゼ・ペレスはいるものの、ワイネルドゥムがベンチのニューカッスルは、やはり前線に意外性がありません。30分、リヴァプールにきれいな追加点が入りました。フィルミーノが左サイドに展開したパスが秀逸。アルベルト・モレノが横にボールを通すと。ペナルティエリアのすぐ外から左足でコースを狙ったララナのミドルは完璧でした。ゴール左隅ぎりぎりは、GKダーロウはノーチャンス。2-0となり、さらにレッズに勢いがつきます。デヤン・ロブレンから最前線のフィルミーノに素晴らしい縦パスが通り、コロ・トゥレまでがドリブルでオーバーラップ。ジョー・アレンやララナが敵陣でボールを奪うとすぐさまサイドにパスが通り、ニューカッスルはCKに逃げるのが精一杯です。前半の最後になって、ようやくアウェイチームが反撃に出ますが、ラストパスが不正確でミニョレを脅かすには至りません。前半は2-0。この折り返しは、クロップ監督は満足でしょう。

48分、いい流れだったレッズに痛いミスが出ました。右サイドでタウンゼント、シソコとつながったボールをアニータが中に入れると、ミニョレがかぶってしまい、シッセのヘディングが無人のゴールへ。これでアウェイチームが元気になり、52分にはスタリッジがPKを取ってもらえなかった後のカウンターで、右を走ったシッセがミニョレと1対1。コースを消された9番は打ちきれずに同点はならなかったものの、さらにレッズ守備陣がゴール前でクロスをさばくシーンが続きます。59分、ジョー・アレンの素晴らしいヘディングシュートをダーロウが弾くと、フォローしたフィルミーノがボレーで蹴り込むも、これはオフサイド。1発のミスをきっかけに、前半とは別な試合になってしまいました。

66分、ついにその時がやってきました。右からドリブルで持ち込んだのはタウンゼント。中が厚く、打てそうにないのをみた25番は外に進路を変え、後半頭から入っていたワイナルドゥムにふわりとしたクロスを送ります。このボールはデヤン・ロブレンが頭に当ててしのいだものの、走り込んできたコルバックのボレーはDFに当たってコースが変わり、ミニョレは触るのが精一杯でした。2-2、イーブン。クロップ監督はコウチーニョ、ルーカス、オジョとサブの選手を続々と送り込みますが、1度変わった試合の流れを引き戻すことはできません。78分に右サイドを突破したララナはラストパスを通せず、87分にやはり右からフィルミーノが入れたクロスはスタリッジのヘッドがGKの正面。直後、オジョが右サイドを攻略し、中央にいたコウチーニョに合わせますが、シュートはDFに当たってこれも決まりません。結局、2-2のドロー。リヴァプールのチャンピオンズリーグ出場権獲得は絶望的となり、ニューカッスルはプレミアリーグ残留に向けて貴重な勝ち点1をゲットしました。

いやー、それにしてもサポーターのみなさんにとっては悔しい試合でしたね。ダヴィド・デ・ヘアがリヴァプールにいれば、悠々と来季のチャンピオンズリーグ出場を決めていたのではないでしょうか。3月のセインツ戦、そして今日のニューカッスル戦と、終盤の大事な局面で2-0でリードしていた試合を2つも落としては、追い込みは難しくなります。このうえは、ヨーロッパリーグ優勝狙いに完全シフトでしょう。木曜日のビジャレアル戦のために、コウチーニョを温存したのですから。次戦は、ドルトムント戦のような勝利への執念を見せていただければと思います。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“【Liverpool×New Castle】GKのミスから無念の2-2ドロー…リヴァプールはELで勝負!” への5件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    痛すぎるドローでしたね。後半はセインツ戦の再現でした、、、。今シーズンはミニョレのミスによる勝点を落とすことが何度も観られました。このゲームもこの類かと思います。あとランドールはまだこのレベルでやれる感じはしませんでした。ELを睨んでの起用かと思いますが、まあもっと頑張って欲しいです。
    攻撃陣は後半はガラッと変わり、スタリッジとフィルミーノが今ひとつでしたね。オリギを失った今この2人が重要になってくるので、もういちどネジを巻き直して欲しいところです。
    CL権利はこれで消滅しましたが、まずはELを勝ち抜くことが大事ですね。リーグ戦は5位を目指して欧州のチケットは確保したいところです。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    リバプールを観ていて思う所は、GKが不安定だと試合を畳めないという事です
    リードを終盤に吐き出し、ほぼ手中に収めていた勝ち点を落とす光景は何度も観ました。それを勝ち切っていればCL権争いの中心に居たはずです

    上位のクラブはどこもGKが安定していますから、そう考えるとリバプールの補強ポイントは明確ですね

  3. リバサポ より:

    ハーフタイムの相手の修正にプランを準備すること、流れが悪くなった時に選手交代で流れを断ち切ること、試合を終わられることが来季への課題かなと感じる試合でした。

  4. nyonsuke より:

    更新ご苦労様です。

    皆様の仰るとおり、ミニョレに失望する試合は今季何試合目でしょうか。
    このところの好調は間違いなく前線と中盤の秀逸なプレスによるものでした。
    その原動力の一端であるオリジ、ジャン、ヘンドを失ったにもかかわらず、前半はこれまた前線と中盤の活躍で勝利を手中に収めたと思ったのですがね。
    やはりリヴァプールの課題はDFとGK。
    しかしモレノの後とランドールのクロスの処理が不安定とみるや即座にハーフタイムで修正し結果に結びつけるのはさすが曲者ベニテス監督です。
    その手腕は衰えていませんね。
    ベンさんもいってましたが、もう少しはやく就任していればニューカッスルの現状も違ったのではないでしょうか。
    あとやはりオリジ不在の影響もありありと感じました。
    これまでは苦しい場面はオリジに預けて試合を作ることもできたのですが、スタリッジは流動的なプレーを好むのでどうしても連携が合わないときついく、運動量の落ちた後半はチャンスが作れませんでした。
    もうELしか望みはないですが、課題であるディフェンスと駒不足のCFが気になります。
    ベンテケは今週復帰との報道もありますが、クロップ監督を公に非難してしまった彼は意地を見せてくれるでしょうか。
    なんにせよ、久しぶりのタイトルに向けて開き直って応援したいです。

  5. makoto より:

    Mackiさん>
    GKに悩まされたシーズンでした。気持ちを切り替えてELですね。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    2位~3位は充分めざせましたね。まずはGK、明確です。

    リバサポさん>
    あれだけ早く詰められなければ、徐々に相手の攻撃に対応して2-0キープ、という可能性もあったのではないかと思います。

    nyonsukeさん>
    私も、前半を見て強い、快勝だと思いました。おっしゃるとおり、オリギの不在は痛いですね。

makoto へ返信するコメントをキャンセル