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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Leicester×Swansea】ヴァーディ不在も代役ウジョアが2発!優勝目前のレスターは4-0圧勝!

プレミアリーグ35節、キングパワースタジアムのレスターVSスウォンジー。前節のウェストハム戦でジェイミー・ヴァーディが退場となり、エースを欠いたラニエリ監督のチョイスは、岡崎慎司とウジョアの2トップです。フォーメーションを大きく変えるのではないかという報道があったなかで、中盤にマフレズ、カンテ、ドリンクウォーターを揃え、オルブライトンをシュラップに代えただけという布陣。チェルシー時代にティンカーマン(こねくりまわし屋)と揶揄された指揮官は、レスターに来てからは常に一貫性重視です。勝てばプレミアリーグ優勝まで1勝2分でOKとなり、落とせばトッテナムが勝ち点2差まで迫ってくる可能性がある大事な一戦。レスターは、開始10分に幸先いい先制ゴールを決めました。

ウェールズ代表CBアシュリー・ウィリアムズが痛恨のキックミス。ボールをプレゼントした相手は、最も怖いマフレズでした。右に流れたボールを冷静にキープし、ニアにコースが空いていることに気づいたマフレズは、正確なキックでファビアンスキの左手の先を抜きました。右MFのプレミアリーグ17ゴールめで1点をリードしたレスターは、スウォンジーに持たせてカウンター狙いにスイッチ。クロスへの万全な対応、執拗なチェイシングともいつもの彼らです。

15分を過ぎると、スウォンジーが縦につなげなくなり、レスターがボールをキープする時間が増えてきます。ヴァーディ抜きの2トップは、ウジョアがサイドに流れて岡崎が中央に侵入することが多く、クロスを入れるタイミングが遅れると背の低い日本代表FWは勝負できません。26分、CKからペナルティエリア外のドリンクウォーターがミドルを放ち、ルーズボールをフクスが狙うもファビアンスキがキャッチ。直後、マフレズの縦パスでラインの裏に飛び出した岡崎慎司のシュートは、フェデリコ・フェルナンデスにブロックされてCKです。30分、レスターが追加点を決めました。左からのドリンクウォーターのFKにニアで反応し、完璧なヘディングシュートを左隅に突き刺したのはウジョア。2-0となり反撃に出たスワンズは、32分のFKのチャンスにフェデリコ・フェルナンデスが頭を突き出しますが、シュートはシュマイケルの頭上を越えていきます。

42分、シグルズソンのFKはシュマイケルがセーブ。アイェウやルートリッジにスペースを与えず、ウェズ・モーガンとフートがポジショニングを間違えないレスターの守備は危なげありません。前半は2-0。グイドリン監督は、ハーフタイムにルートリッジとフェルを下げ、パロスキとモンテーロで勝負を賭けます。

パロスキが前線に張ることで、ウェズ・モーガンが中央から引っ張り出される機会が増え、スウォンジーの攻撃に迫力が出てきました。しかし、レスターはサイドに出たボールを人数をかけて追い込むことで対応。スウォンジーはロングボールでしかゴール前に迫れなくなり、精度を欠いたボールはシュートにはつながりません。60分、前がかりになったアウェイチームの裏を突く、レスター得意のカウンターが炸裂しました。左サイドからドリブルでフェデリコ・フェルナンデスを抜き去り、独走したのはシュラップ。ファビアンスキと1対1となり、中に出したパスはカットされるものの、こぼれ球を再度ファーサイドに通すと、ウジョアが詰めて3-0です。ヴァーディとオルブライトンがスタメンから外れると、すかさず代役が活躍するのがレスターの強さ。シュラップは67分にも素晴らしい左足ミドルを右隅に放ちますが、これはファビアンスキが左に飛んで何とか弾き出しました。

残り20分を切り、ラニエリ監督はいつも通りにゲームを畳みにいきます。73分、岡崎慎司をデマライ・グレイ。その5分後にはウジョアをアンディ・キング。80分にキングがマフレズのパスで前線に飛び出し、シュートを放つチャンスを創ると、86分には途中出場の選手たちだけで4点めを決めました。右サイドで2人抜き去り、クロスを上げたのはデマライ・グレイ。フリーだったキングのヘディングシュートは明らかにミスでしたが、こぼれ球が2分前に入ったオルブライトンの足元に落ち、容赦ないシュートがネットに突き刺さります。4-0、レスターは非の打ちどころのない快勝で、プレミアリーグ優勝まで勝ち点5としました。

ヴァーディの不在をものともしない圧勝劇。代役がきっちり穴を埋め、ラニエリ監督の打ち手がことごとく当たるレスターに崩れる予感はありません。あまりにいいづらい雰囲気となっていたため控えていたのですが、私は実はトッテナムが逆転するのではないかと秘かに予想しておりました。レスターのラスト3戦は2分1敗と読んでいたのですが、この調子なら、最終節を待たずに優勝を決めてしまうかもしれません。いや、実に素晴らしい。素晴らしいですが、来週は勝たせてください。マンチェスター・ユナイテッドのプレミアリーグ4位奪取は、全勝したうえでアーセナルとマンチェスター・シティのコケ待ちとなっております。お互い余裕のない昨今ではございますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

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“【Leicester×Swansea】ヴァーディ不在も代役ウジョアが2発!優勝目前のレスターは4-0圧勝!” への5件のフィードバック

  1. おハム より:

    ウジョアとヴァーディ 次節出場停止なので、マンユー勝つんじゃないんすかね

  2. 爪楊枝 より:

    いやー素晴らしい勝利ですね。
    全員のハードワークに心打たれます。
    前節を引きずらず、前向きにプレーしているのが見ていてわかります。
    控えの選手がすべき仕事をこなせるのは、ラニエリのモチベーションコントロールの上手さを表していると思います。
    管理人さんには悪いですが、マンユナイテッド戦では是非勝って欲しいです。
    今の守備力なら、単調な攻撃ではまず崩されないと思います。

  3. だしまる より:

    レスター、天晴!
    チームとして戦術がしっかりしていて迷いなくできる上にメンタル面も充実。

    次戦は、楽しみですね。
    なんだかんだで現時点でのベストを作り上げてきたファン・ハール監督。
    マルシアル・リンガード・ラッシュフォードのヤングスターとルーニーの競演どうなるのでしょうか。
    来季の監督人事含めて面白い一戦。

    岩石のように固いレスターの守備を毀誉褒貶相半ばする希代の戦術家ファンハール監督はどう崩すのでしょうか?

    マンU上手く成功すれば、レスター崩しのヒントを他チームは貰えるかもしれません。
    もう今シーズンは終りますが、興味深い試合になるでしょう。

    レスターラニエリ監督、ここまで来たので、こちらは奇策なしのいつも通りで行ってほしいところ。

    ここにきて、最高のゲームになりそうです。

  4. あすえこと より:

    たぶんユナイテッドはレスター相手にそう易々とは負けないと思います。
    なんだかんだで今季ホーム最強ですし。
    もちろんスパーズが残り全勝するとも、期待を込めて思っています。スタンフォードブリッジやセントジェームズがどんな鬼門であったとしても。
    ただ、それでももう逆転優勝は厳しいかなあと思いつつあります。

    本当に、レスターは強い。素晴らしいチームです。
    いちスパーズファンとして、岡崎含むレスターの面々を称賛したいです。

  5. makoto より:

    おハムさん>
    いやー、後ろが堅いですからね…。

    爪楊枝さん>
    素晴らしいですね。とはいえ、「マルシアルの単独突破」みたいな攻撃には意外と脆いのではないかと期待しています。

    だしまるさん>
    ファン・ハール戦術には勝ち目はなのではないか(むしろ、術中にはまりそう)と悲観的で、個人力を頼りにするしかないのではないかと思ってます。

    あすえことさん>
    次節で詰まったら、わからなくなるのではないでしょうか。楽しみですね。

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