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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Hull City×Chelsea】ウィリアンの一発で展開は一変、終わってみればチェルシー完勝!

 プレミアリーグでは3試合勝利から見放されているチェルシーは、昇格チームから勝ち店3を奪い、いい雰囲気でインターナショナルマッチウィークに入りたいものです。プレミアリーグ7節、キングストン・コミュニケーションズスタジアムのハル・シティVSチェルシー。アウェイチームのスタ―ティングメンバーを見たときは、右にアスピリクエタ、左にマルコス・アロンソの両SBとダヴィド・ルイス&ケーヒルのCBコンビ、中盤の底にカンテ、アザール、マティッチ、ウィリアン、ヴィクター・モーゼスが4枚横に並んで、トップにプレミアリーグ6戦5発のジエゴ・コスタだと思っていました。

ところが試合が始まってみると、アスピリクエタはCBで、カンテとマティッチはカンテのほうが前にいるように見えます。3-1-3-3ということでしょうか!?3バックの前にマティッチ、中盤はマルコス・アロンソ、ウィリアン、カンテ、トップにジエゴ・コスタが入り、その脇にアザールとヴィクター・モーゼス…。少し様子をみてみましょう。立ち上がりから攻めているのはハル・シティ。3分にはスノドグラスのFKがジエゴ・コスタの頭に当たって右隅を襲い、クルトワがぎりぎりでセーブしてCKに逃れます。

リヴァモアから前線に出た素晴らしいロングフィードは、クルトワがムボカニに先着。サイドから再三クロスを入れてくるハル・シティに対して、チェルシーの最終ラインは落ち着きません。10分を過ぎると、アザールとヴィクター・モーゼスがドリブルで仕掛けるシーンが増え、徐々にチェルシーがイニシアティブを握り始めます。16分にはカンテのパスを受けたウィリアンがシュート性のグラウンダーを中に通しますが、エースは足を出せません。19分、ハル・シティが反撃。右のメイラーからのクロスがファーにいたライアン・メイソンに届きますが、2発のシュートはカンテに止められ、ゴールを陥れることはできません。

サイドを制圧しているチェルシーは、中央が堅いハル・シティの守備に手を焼き、攻めている時間の割にはフィニッシュがありません。33分、スノドグラスのFKはジエゴ・コスタがクリア。プレミアリーグに昇格したばかりのクラブとはいえ、精度が高いスノドグラスのプレースキックには要注意です。35分、右から思い切りよくミドルを狙ったのはヘンリクセン。47分にも敵陣でのインターセプトからライアン・メイソンが強烈なミドルを放ってクルトワが必死のセーブで逃げるなど、ハル・シティが健闘しています。マルコス・アロンソとダヴィド・ルイスという後ろの選手のヘディング以外にこれといったシュートがなかったチェルシーにとっては、不本意な45分でした。

マルコス・アロンソ、アザール、カンテ。遠めからではあるものの、後半のチェルシーはシュートへの意識を高めています。敵陣でボールを奪い、ウィリアンが何度も右からクロスを上げるものの、ハル・シティは中の人数が多く、高低いずれも通りません。58分、チェルシーがカウンターから決定機を迎えます。カンテのスルーパスを受けたジエゴ・コスタがGKマーシャルを抜き去り無人のゴールへシュート。必死で戻ったリヴァモアにかすかに当たったボールはポストを直撃し、跳ね返りをダイレクトで打ったカンテのシュートはクロスバーを越えていきます。前線への攻め上がりが多くパスワークが冴えていたカンテは、ここぞというシーンでシュートを外してしまいました。このまま0-0で進むかと思われた61分、昨季プレミアリーグで孤軍奮闘した男が、得意の位置から見事なシュートを叩き込みました。

 ジエゴ・コスタからパスをもらってDFをかわし、ボックスの外、左45度から右隅を狙ったのはウィリアン。外から巻いてくる弾道に、マーシャルは一歩も動けませんでした。これで楽になったアウェイチームは、64分にも左サイドからジエゴ・コスタが斬り込んで右足でシュート。67分にはマティッチがバックヘッドを狙うなど、チェルシーは枠内にシュートを打てるようになりました。68分、マティッチのシュートのこぼれ球に反応したジエゴ・コスタの右足シュートは、ウィリアンに似た角度。1点めよりも直線的なコースを辿ったボールは、呆然と見送るマーシャルの背後で右のサイドネットに突き刺さりました。エースの今季プレミアリーグ6ゴールめは、勝利を決める一撃でしょう。

81分にアザールをオスカル。84分にモーゼスをペドロ。遅い選手交代は、相変わらずのコンテ・タイムです。87分、オスカルが中に持ち込んだシュートはマーシャルが左に飛んでセーブ。終了1分前にマルコス・アロンソがゴールラインまでえぐると、グラウンダーに合わせたペドロのボレーは惜しくも左に外れます。ウィリアンと代わった21歳のチャロバーは、プレミアリーグ初出場。最後まで攻め続けたチェルシーが、クリーンシートの勝利でアーセナル戦のショックを払拭しました。

先制点のウィリアンと1ゴール1アシストのジエゴ・コスタに目がいく試合でしたが、チェルシーに勝利を呼び込んだのはクルトワのビッグセーブだったと思います。開始間もなくのスノドグラスのFKは、左に重心を移した後にボールがジエゴ・コスタの頭に当たって右にスライドしており、瞬発力が高いGKでなければ入っていたシーン。前半終了間際のライアン・メイソンの強烈な一撃も落ち着いて弾き出しており、新しいフォーメーションで戦うCBとアンカーは、不安や疑問を抱かずに後半に臨むことができました。この試合だけでは3バックの是非については何ともいえませんが、クリーンシートで勝てたのはチーム全体の自信につながるのではないかと思います。レスター、マンチェスター・ユナイテッド、サウサンプトンとやっかいな相手が続くプレミアリーグで、コンテ監督がどんな采配を見せるのかに俄然注目したくなる一戦でした。

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“【Hull City×Chelsea】ウィリアンの一発で展開は一変、終わってみればチェルシー完勝!” への1件のコメント

  1. M より:

    更新お疲れ様です
    前半は気が遠くなりましたが、後半はそこそこ安心して見てられました …が、正直このゲームに関しては自分たちが良かったというより相手が予想以上に不味かったのが実際のところでしたね それでもクリーンシートも含めて『勝利』の結果が欲しかったので精神的な部分も含めて大きな結果と思いたいです
    一試合だけでは3バックの良し悪しも分かりませんが、アロンソが動けているのを見れたのは嬉しかったですし、劇的な改善より少しずつでも強いチェルシーに戻っていってくれることを願うばかりです

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