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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

「スカイスポーツ」がデータ分析。プレミアリーグ「最近好調な選手」ランキング!

やはり上位は錚々たるメンバーです。イギリスメディア「スカイスポーツ」が、自らが算出するスコアに基づく「パワーランキング」を発表しました。このランキングは、「最近、調子がいい選手ランキング」といった趣です。選手ごとに、ゴール、アシスト、パス、タックル、インターセプトなど32項目のデータについて過去5週間分のスコアを算出。ポジションごとに重視される項目が違っており、直近を100とし、1週間前は80%、2週前は60%と傾斜をかけることによって、新しい数字が重要視される仕組みになっています。

さっそく1位から見てみると…おお、そうですよね。過去5週間で切れば、4連勝のアーセナル、トッテナム、リヴァプールの選手の数字がよくなるわけです。堂々の1位は4戦4発のソン・フンミン。2位のアレクシス・サンチェスも、8月末からの5連勝中に4ゴールを決めている好調選手で、3位のコシールニーは2戦連続でクリーンシートの勝利を決めたチームの最終ラインを統率。TOP20にアーセナルとリヴァプールから6人ずつ、トッテナムは3人と、全体の3/4をプレミアリーグ2位~4位のクラブで占めています。

好調3クラブと首位のマンチェスター・シティに共通しているのは、「よく走る」「パスが多い」「要所で新戦力が活躍」「復活選手がブレイク」の4点です。5節までの走行距離は、リヴァプール、マンチェスター・シティ、トッテナムがTOP3でアーセナルは6位。パス本数はマンチェスター・シティ、アーセナル、リヴァプールの順でトッテナムは7位。マンチェスター・シティはジョン・ストーンズとノリートがペップのコンセプトを体現し、アーセナルではムスタフィが奮闘。期待のジャカも徐々にフィットしてきています。トッテナムは、エリック・ダイアーやデンベレがいなくても、ワニャマが危険なスペースを埋めてくれます。リヴァプールのマティプは最終ラインに落ち着きをもたらしており、ワイナルドゥムの運動量はチームに欠かせないエッセンスになりつつあります。

【プレミアリーグ2016-17 「スカイスポーツ」パワーランキングTOP20】
1位/ソン・フンミン(トッテナム)          11545
2位/アレクシス・サンチェス(アーセナル)      11151
3位/ローラン・コシールニー(アーセナル)      11103
4位/ジェームズ・ミルナー(リヴァプ―ル)       9836
5位/フィリペ・コウチーニョ(リヴァプ―ル)      9469
6位/ロメウ・ルカク(エヴァートン)          8806
7位/テオ・ウォルコット(アーセナル)         8701
8位/サディオ・マネ(リヴァプ―ル)          8688
9位/ジョーダン・ヘンダーソン(リヴァプ―ル)     8562
10位/ウーゴ・ロリス(トッテナム)         8538
11位/ケヴィン・デブライネ(マンチェスター・シティ)8471
12位/クリスティアン・ベンテケ(クリスタル・パレス)8341
13位/ロベルト・フィルミーノ(リヴァプ―ル)    8254
14位/シュコドラン・ムスタフィ(アーセナル)    7889
15位/デル・アリ(トッテナム)           7807
16位/ペトル・チェフ(アーセナル)         7742
17位/ジエゴ・コスタ(チェルシー)         7716
18位/アダム・ララナ(リヴァプ―ル)        7430
19位/ジェームズ・マッカーサー(クリスタル・パレス)7290
20位/メスト・エジル(アーセナル)         7220

新戦力もさることながら、より大きいのは復活選手の活躍です。トッテナムはソン・フンミン、アーセナルはウォルコット。マンチェスター・シティではスターリング(26位)が水を得た魚のように得意のドリブルでカウンターを仕掛け、リヴァプールのヘンダーソンはアンカーで新境地を開拓しています。特にソン・フンミンとヘンダーソンは、昨季はほとんど貢献できなかったのに、今季はチームの中心として活躍している選手です。彼らの存在は、ゼロ円で大型補強に成功したようなものです。とにかく走り、ボールを動かし、新戦力が中盤から後ろを締め、復活選手の台頭でチーム内競争が活性化しているチームが強いのは当然でしょう。

50位まで見渡しても、チェルシーからは17位のジエゴ・コスタしか入っておらず、マンチェスター・ユナイテッド唯一のランクインは30位のダレイ・ブリント。プレミアリーグ開幕3連勝と好スタートを切ったものの、ここにきてチームに迷いが見られる新指揮官の2クラブは、難敵続きの秋を乗り切れるでしょうか。マンチェスター・ユナイテッドは次節にリヴァプール、9節にはチェルシーとアウェイの連戦が待っており、ここで停滞すれば、お隣さんとノースロンドン勢に置いていかれるでしょう。6強+レスターの混戦が期待されたプレミアリーグは、年末を待たずに「コンセプチュアルなサッカーで好調の4強」とそれ以外に分断される可能性があります。そうならないことを祈っているのですが…。

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“「スカイスポーツ」がデータ分析。プレミアリーグ「最近好調な選手」ランキング!” への5件のフィードバック

  1. 新参 より:

    ムスタフィ加入によって、コシェルニが仕事を絞ることができているのが大きい気がします。ムスタフィが前で積極的に潰す役割を担ってくれているので、コシェルニはカバーリングやシュートコースを消すなどの仕事に専念しています。

    バーンリー戦の勝ちはラッキーでしたが、そのラッキーを生み出したのは堅守でした。優勝するにはCBの活躍は欠かせません。期待です。

  2. what a hit より:

    意外だったのがコウチーニョがかなり上位なことです。攻撃陣の中でマネ、フィルミーノ、ララーナが絶好調なのはど素人の僕でもわかりますが、ここまでのコウチーニョは力みすぎか、得意シュートを狙いすぎな感があり本来の実力を発揮できてないように見えたのですが、やはりレッズの攻撃陣を牽引しているのはコウチーニョなんでしょうか?makotoさんの目には今季のコウチーニョはどう映っていますか?
    サッカーど素人の感想なので、コウチーニョファンの方々、すみません(汗)

  3. makoto より:

    新参さん>
    ムスタフィは、試合ごとにチームになじんでいっており、まだまだよくなりそうですね。おっしゃるとおり、読みのよさに基づく前での守備がよく、SBとコシールニーが助かっていると思います。CL楽しみですね。

    what a hitさん>
    決定的なチャンスを外すシーンが目立つので、悪いイメージがあるかもしれませんが、パスワークと守備は悪くないのではないかと思います。先週のインサイドMFも、彼のサッカーセンスの良さを感じました。

  4. レッズサポ より:

    最近好調なという傾斜をかけたスタッツ解析、面白いですね。逆にシーズン開幕から今までのトータルと比較したくなり、毎度のWho.Scored.comのプレミアスタッツレーティングを見てみました!トップ10は下記の通りです。

    1位ソン、2位デブライネ、3位マネ、4位パイエ、5位サンチェス、6位コウチーニョ、7位フェルミーノ、8位ムスタフィ、9位コールマン、10位ポグバ

    単純な比較は出来ませんがこの結果と比較して一目瞭然なのはデブライネですね!絶好調だった彼が抜けた穴がシティーにとって本当に大きいのではないかと思ってしまいました。また、ポグバは平均すると活躍しているので、直近の試合でレーティングが下がったことによりマンUの調子に影響するほど、早くも中心選手になっているのか等と思ってしまいました。

    スタッツはチームや選手の好不調を表していたり、チームカラーを表していて本当に面白いですね。代表ウィークはリーグがお休みなので、新加入選手の特徴や復活組(ウォルコット等)の何がこれまでと違っているのか等、スタッツを眺めながら楽しみたいと思います!

    —–
    名だたるSBを抑えてランクインするミルナー流石です。なんか、ベストイレブンとかも選ばれてた気がしますが。
    才能の塊なのに驕らないミルナーおじさんは応援のしがいのある選手ですねー。

  5. makoto より:

    ヤンガナ大好き!さん>
    デブライネとポグバは、不調や不在がチームの調子に直結してますよね。誰が出てもそれなりの試合ができるのが理想なので、ギュンドアン、エレーラらがうまく穴を埋められるといいですね。

    レッズサポさん>
    サッカーセンスの塊ですよね。カソルラにも感じますが。

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