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【MAN.CITY×Middlesbrough】追加タイムの同点ゴールで、マン・シティは手痛いドロー!

アーセナル相手にエミレーツでドローに持ち込んだミドルズブラが、追加タイムの同点ゴールでエティハドでも上位いじめに成功!マンチェスター・シティは、ついにプレミアリーグ首位から陥落しました。バルセロナ戦では、デブライネを中央に置いた後半、速攻を主体とした素晴らしいサッカーを披露。あの強いチームが、プレミアリーグ15位とのホームゲームで勝ち点を落とすとは想像していませんでした。トップにアグエロ、サイドにヘスス・ナバスとダヴィド・シルヴァ。デブライネ、ギュンドアン、フェルナンジーニョの中盤は申し分なし。サバレタ、クリシー、コラロフ、ジョン・ストーンズ、GKブラボの布陣は、オタメンディの不在が懸念ではあるものの、長いシーズンでたびたび選ばれる布陣でしょう。

試合開始から、圧倒的なマン・シティのペース。ボロは堅守といえども、ゴール前に引きこもったままで90分を無傷で過ごせるとは思えません。フェルナンジーニョがロングフィードでサイドの選手を動かし、ヘスス・ナバスは得意の高速グラウンダーを密集のすき間に通そうとしています。どちらが先にゴールを決めるか、ではなく「マン・シティがいつゴールを決めるか」がに注目せざるをえない展開。15分、ヘスス・ナバスのクロスを叩いたギュンドアンのボレーは右に外れます。プレミアリーグで既に3ゴールのセントラルMFは、ランパードを思い出させる素晴らしい得点感覚を披露していますが、やや後ろに入ったボールをうまく枠に収められませんでした。

ボロはまったく敵陣に入れません。22分のデブライネのロングシュートはDFに当たってCK。コラロフの強烈なミドルは、ヴィクトル・バルデスが正面でキャッチします。25分、久しぶりにハーフラインを越えたボロから即座にボールを奪い、初めてショートカウンターを仕掛けたマン・シティは、左からクロスに放ったデブライネのシュートがわずかにポストの外。アウェイチームの取られ方が悪ければ、バルサを苦しめた速攻が炸裂します。

32分、3人のDFに囲まれながら、狭いコースを通したアグエロのシュートはバルデスがセーブ。プレミアリーグ8戦7発と好調なストライカーは、前線に動きが少ないマンチェスター・シティのなかで、いつも通りのプレイを見せています。直後のCKは、ニアで触ったジョン・ストーンズのシュートがゴール前を横切ると、ファーでスライディングしたアグエロは惜しくも届かず。ヘスス・ナバスのボールキープから、中央に入ったダヴィド・シルヴァが至近距離で右足ボレーを放つと、バルデスが素晴らしい反応で外に弾き出します。一方的に押していたマン・シティがようやく先制したのは43分。デブライネが右からゴール前に入れたクロスが最高でした。チャンバースより早く裏に抜けたのはアグエロ。バルデスは出るに出られず、プレミアリーグ屈指のストライカーのワンタッチゴールを見送るしかありませんでした。

枠内シュートゼロ、ボールポゼッション21%と守勢一方だったボロは、後半は前に出なければなりません。47分、センターサークルでフェルナンジーニョのミスパスをインターセプトしたネグレドは、GKの位置をみて超ロングシュートを狙うも、ブラボが戻ってバーの上に弾きます。50分、デローン、ダウニングとつながったボールが中のトラオレに入り、右から走り込んだフォーショーへのラストパスでブラボと1対1になりますが、出足がよかった守護神がシュートをブロック。ボロは決定機を活かせません。後半のマンチェスター・シティはボールを支配するのか引いてカウンターを狙うのかがはっきりせず、不用意に取られて裏を狙われるシーンが増えています。59分のダウニングのミドルは、ダヴィド・シルヴァがカット。マンチェスター・シティの運動量は減り、決定機を創れなくなりました。

65分、トップ下にいるギュンドアンのミドルは右にアウト。デブライネの柔らかい浮き球をヘディングで狙ったアグエロも枠を捉えられません。75分、ペップはギュンドアンをノリートにチェンジ。ベンチには守備的な選手はおらず、1点で逃げ切ろうとする選手起用ではありません。カランカ監督は、プレミアリーグ3ゴールのストゥアーニではなく、ヴィクトル・フィッシャーを先に起用。ダウニングを下げ、シンプルな攻撃でゴールを狙います。85分、速攻から右サイドを上がったノリートが中に折り返すと、アグエロはフリー。このチャンスを活かしていれば、勝負は決まりでしたが、エースのワントラップシュートは浮いてしまい、1-0は変わりません。直後、ヘスス・ナバスが下がり、アレイクス・ガルシア。バルデスが飛び出したこぼれ球を狙ったデブライネのシュートが右に外れると、時計は90分をまわります。アグエロout、イヘアナチョin。マンチェスター・シティの逃げ切り濃厚となった追加タイムに事件は起こりました。

左からフレンドが上げたクロスは、中央のネグレドに合わせたように見えました。以前の同僚が気になったのか、ジャンプできなかったクリシーを越えたボールは、すぐ後ろに入った選手の頭にぴったりでした。強烈なヘディングシュートは、デローン。ブラボの手を弾いてネットに刺さった貴重な同点ゴールは、アタランタから来たMFにとってプレミアリーグ初ゴールです。マンチェスター・シティに、勝ち越しを狙う力は残っていませんでした。1-1、ドロー。「敗因」は、積極的に2点めを獲りにいかなかったことではないでしょうか。1点で満足してしまったかのような後半は、攻めるでも守るでもなく、いつもの彼ららしからぬ曖昧な戦い方でした。これは、痛い。チェルシーに抜かれたマンチェスター・シティは、今日の結果次第でプレミアリーグ4位に転落します。

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“【MAN.CITY×Middlesbrough】追加タイムの同点ゴールで、マン・シティは手痛いドロー!” への4件のフィードバック

  1. おはむ より:

    後半は選手達の動きに怠慢さが出ていましたね。
    CLでバルサに勝ったので、そうなってしまうのとしょうがない所だとは思いますが、それで勝ち試合を落としてしまったのでは…
    グアルディオラは常勝チームのみ率いてたので、そういうところのメンタルケアは得意分野だと思ってましたが…やはり金につられてくる選手達はメンタルの部分でダメですね。 特にシティはそういうイメージが強く。
    油の金で大補強し始めたころイマイチ結果が出続けなかったのもわかる試合でした。

  2. makoto より:

    おはむさん>
    フェルナンジーニョとダヴィド・シルヴァのパフォーマンスが落ちましたね。一方、ボロの守備の素晴らしさも味わえた一戦でした。

  3. Mukku より:

    どうしても疲労の色が隠せない後半だったように思います。特にフェルナンジーニョは疲れから来るミスの連発だったような。あとはシルバをサイドハーフに使うとピッチの幅がとれないので引かれると崩すのが厳しい印象です。以前ならギュンドアンがベンチスターとでもよかったんですが、最近フィットしてきているので選手起用も難しそうです。

  4. makoto より:

    Mukkuさん>
    フェルナンジーニョは疲労でしょうね。彼とギュンドアンが、変幻自在のペップ戦術のカギを握る存在になると思われるので、いろんな使われ方をするのではないでしょうか。興味深いです。

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