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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Burnley×Chelsea】お手柄バーンリー!得意のホームでエースを封じ、チェルシーにドロー決着!

プレミアリーグ24試合のうち、本拠地ターフ・ムーアで9勝1分3敗、しかしアウェイでは1分10敗の内弁慶バーンリー(唯一のドローはマンチェスター・ユナイテッド…涙)。直近のホーム公式戦6戦全勝、11ゴールに対して失点は1しかありません。やっかいな敵地に乗り込むチェルシーは、勝ち点を積んでプレミアリーグ首位の座を盤石にすることができるでしょうか。クルトワ、ケーヒル、アスピリクエタ、ダヴィド・ルイス、マルコス・アロンソ、カンテ、マティンチ、ヴィクター・モーゼス、ペドロ、ジエゴ・コスタ、アザール。コンテ監督は、いつもの11人をピッチに送り出しました。キックオフから、バーンリーの選手たちの積極的なプレスが目立ちます。「19番対決」最初のラウンドは、ジョーイ・バートンがジエゴ・コスタを引っかけて笛が鳴りました。

6分、カンテのパスを受けたジエゴ・コスタが、2人の間を通すきれいな縦パスをアザールへ。右から抜けた10番のシュートは弱く、GKヒートンの懐に収まります。しかしその1分後、チェルシーがあっさり先制しました。自陣でカットしたボールがアザールにつながり、すかさず右のヴィクター・モーゼスに展開すると、中央に入ったグラウンダーをトラップしたのはペドロ。マイケル・キーンをかわして左隅を狙ったシュートに、名手ヒートンも触れませんでした。バーンリーの反撃は、中央が厚いチェルシー守備陣にはね返され、シュートに至りません。12分のダヴィド・ルイスのFKは、コースが曖昧でヒートンがキャッチ。プレミアリーグ首位チームがペースを握るかと思いきや、厳しいチェックを繰り返すバーンリーが縦に速いアタックを繰り返しています。

19分、ジョーイ・バートンのパスカットから始まった攻撃は、ボイドの落としを受けて右に流れたアシュリー・バーンズのシュートが右にアウト。24分、中央やや左からのFKは、バートンではなく、同じ1月にノリッジから来たレフティが蹴るようです。ゴール左に決めたロビー・ブレイディのキックは、クラブレコードとなる推定1300万ポンド(約18億5000万円)の移籍金を納得させられる完璧なコースでした。1-1、俄然盛り上がるターフ・ムーア。30分に差しかかっても、攻撃する時間が長いのはプレミアリーグ13位のほうです。

ジョーイ・バートンのスルーパスが右から裏を窺ったロートンに通ったのは、36分。バーンリーが逆転かと腰が浮いた瞬間、クルトワが足に当ててピンチを切り抜けました。ボイドの強烈なシュートは、ケーヒルがブロック。押されるシーンが多いチェルシーは、要所を抑えて逆転を許しません。40分、ヴィクター・モーゼスが上げたハイクロスは、トラップしたジエゴ・コスタが振り向きざまに右足を振り抜くも、バーンリー守備陣の壁にはね返されます。前半は1-1。前線のバーンズに楔を入れるバーンリーのシンプルな攻撃に、チェルシーは思いのほか苦しんでいます。

47分、カウンターからアシュリー・バーンズのスルーパスを受けたアンドレ・グレイは、クルトワとの1対1で慌ててしまい、右足シュートはGKが余裕でキャッチ。昨季チャンピオンシップでチームのリーディングスコアラーだった男は、前線で唯一思い切りのよさが感じられません。押しているのは相変わらずバーンリー。アザールは縦には突破できるものの、ラストパスを味方に通せず、ジエゴ・コスタはしばらくシュートを打っていません。61分にアスピリクエタが放ったロングシュートは、ヒートンの頭上を越えてしまいます。

ショーン・ダイチェ監督がブレイディをアーフィールドに代えると、コンテ監督は67分にマティッチを下げ、セスク投入。残り20分を切ると、ヴィクター・モーゼスをウィリアンにスイッチして4-2-3-1にシフトします。アザールやセスクのミドルは、いずれも枠にいかず。82分、ダイチェ監督はアンドレ・グレイを諦め、サム・ヴォークスで勝負です。85分、インターセプトに成功したカンテが自らボックスに持ち込むと、左に展開したボールをインフロントで狙ったペドロは、右に外してしまいました。コンテ監督最後のカードは、ペドロをバチュアイ。しかしこの後、チェルシーは1度もチャンスを創れないまま、タイムアップを迎えました。

決定機の数で上回ったバーンリーは、勝ちたかったゲーム。ジエゴ・コスタを抑えられてドローに終わったチェルシーは、トッテナムが敗れたために2位との差を10に広げており、プレミアリーグ制覇に一歩近づいたことを考えれば悪くない着地でしょう。コンテ監督のチームは、マルコス・アロンソとアザールのサイドをロートン、ボイド、ウェストウッドらに締められ、決定的なパスを中に入れることができませんでした。彼らの弱点のひとつは、攻めあぐむ展開になったとき、セスク、ウィリアン以外のカードに期待しにくいことではないでしょうか。アーセナルのルーカス・ぺレス、マンチェスター・ユナイテッドのラシュフォード、マンチェスター・シティのイヘアナチョのようにセカンドストライカーができるタイプがいれば、中央を固められたゲームの打開策になりえるのではないかと思います。プレミアリーグをおもしろくしてくれたバーンリーには拍手ですが、ライバルクラブからはチェルシーの背中はまだ見えません。(ロビー・ブレイディ 写真著作者/Michael Kranewitter)

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“【Burnley×Chelsea】お手柄バーンリー!得意のホームでエースを封じ、チェルシーにドロー決着!” への6件のフィードバック

  1. グッチ より:

    チェルシーすら飲み込むんですねこのホームは…今季の要塞枠は決まりですかね(笑

  2. ぐら より:

    バーンリーは最後の精度こそイマイチでしたが、ゴール前ではいい形をつくっていて、このまま勝っちゃうかなと思ってました
    問題ない時のバートンはいい選手ですよね

  3. makoto より:

    グッチさん>
    引いて耐えてカウンターではなく、互角に戦ってましたね。アウェイではなぜ…。

    ぐらさん>
    私も、いっちゃうのではないかと思いました。バートンはクレバーですね。右からのスルーパスは見事でした。

  4. nor より:

    雪のせいかスパーズ負けて気が抜けたか酷い内容でした。ホームチームの強さはもちろんですか、またコスタの停滞が始まらないか憂慮します。サイドで展開して斬り込んで来た時に、ボックス内でもう少し輝く個人技の連携がでてくると安心なのですが。

  5. 雨好 より:

    更新お疲れ様です。

    本当に本当に強かったです。終始押し込んでいた攻撃陣を完全に封じ込めて更にショートカウンターを終始食らわされましたね。あの力強さは13位のチームとは思えません。ただ若干荒かったので、勝敗よりも怪我が心配です。特にルイスは心配です…。

  6. Citizens より:

    雪の中 Turf Moor 観戦に行ってきました。寒かったですが、天気が功を奏したか、奇跡のフリーキックもあり、何とか今晩のMan Cityに援護射撃をしてくれました。にしても後半のグレイのチャンスは決めなきゃダメですよね。終始王者チェルシーにビビってる感じがしました。勝てた試合でした

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