イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Tottenham×Everton】得点王対決は2発のハリー・ケインに軍配!ホーム無敗のスパーズが完勝

プレミアリーグ27節、トッテナムVSエヴァートンは以前から注目していたカードです。ダニー・ローズの穴をベン・デイヴィスが埋めている以外はベストメンバーのトッテナムは、アルデルヴァイレルト、エリック・ダイアー、フェルトンゲンの3バック。デンベレとワニャマが中央を仕切り、右のカイル・ウォーカーはレイトン・ベインズとのマッチアップに勝つ気満々でしょう。トップの後ろにはデル・アリとエリクセン、プレミアリーグ17ゴールのハリー・ケインは、得点王争いのトップで肩を並べるロメウ・ルカクとの対決が見ものです。アウェイのエヴァートンの注目は、18歳のMFトム・デイヴィスと、真ん中を締めるギャレス・バリー、グイェ、シュナイデルランの3枚です。守備を固めて速攻を狙うエヴァートンが先制したら、スパーズにとっては難しい試合になります。

立ち上がりから、プレミアリーグらしいスピーディーな展開。ルカクの最初の仕掛けはフェルトンゲンが止め、レイトン・ベインズはカイル・ウォーカーの突破を許しません。クーマン監督の狙い通り、エヴァートンはバイタルエリアでの寄せが速く、ベン・デイヴィスとデル・アリのシュートはきっちりブロック。トム・デイヴィスとグイェの左からのチャレンジは、エリック・ダイアーが体を張って食い止めます。20分にニアを突いたハリー・ケインのミドルシュートが、強さ・弾道ともに素晴らしかったのは確かですが、打ってくると思っていなかったロブレスのポジションが中に寄り過ぎでした。1-0、プレミアリーグ得点王対決は、スパーズの10番が1歩リードです。

さらに1分後のハリー・ケインはキレキレでした。ロングフィードのトラップでレイトン・ベインズを振り切ると、切り返しでギャレス・バリーをかわし、エリクセンとのワンツーの後はアシュリー・ウィリアムズもフェイントであしらってロブレスと向き合い左足シュート。至近距離でコースがなく、GKが体に当てて防いだものの、決定的な崩しでした。25分に敵陣でボールを奪ったスパーズは、ハリー・ケインの落としを受けたカイル・ウォーカーのスルーパスでエリクセンがフリー。クロスにコントロールしたシュートは左に逸れ、あっさり2点めとはいきませんでした。28分にはフェルトンゲンのグラウンダーのこぼれ球をワニャマが拾い、見事なミドルシュートを放ちますが、左のクロスバーを直撃。予想外のハーフコートマッチとなり、エヴァートンはファールばかりが目立ちます。

31分、アウェイチームの久しぶりのサイド攻撃は、右に出て縦に突破したロス・バークリーの速いクロスをロリスが飛んでクリア。35分、アルデルヴァイレルトが上がった裏を狙ってポジションを取るあたりが、ルカクがプレミアリーグ屈指のストライカーである所以です。ギャレス・バリーが縦に出した浮き球が50センチ手前に出れば同点のチャンスでしたが、わずかに長くエースは触れません。40分にベン・デイヴィスのクロスをヘッドで折り返したエリクセンは、ハリー・ケインにつなげませんでした。あっという間の45分は、ホームチームが1-0で折り返しました。

スパーズの3バックがとにかくおもしろくて、ついつい彼らの動きばかりを追ってしまいます。SBもこなせるエリック・ダイアーとフェルトンゲンは上下動のタイミングを心得ており、どちらかがインサイドMFのように上がった瞬間、このチームの最終ラインはきれいな4バックになっていたりします。後半の興味は、狡猾なルカクが彼らを出し抜くことができるか。スパーズが中盤を支配する流れは変わらず、52分にエリクセンが左に展開したボールをベン・デイヴィスが折り返すと、デル・アリのヘッドはロブレスがキャッチ。2分後、フェルトンゲンがドリブルで仕掛け、アシュリー・ウィリアムズを簡単に抜き去ってシュートを放つと、ロブレスがCKに逃れます。

56分、ズパーズの追加点は最終ラインの致命的なミスからでした。ロブレスのスローにアシュリー・ウィリアムズは反応せず、トラップしたシュナイデルランのプレイが曖昧になったところをデル・アリがプッシュ。ボールを受けたハリー・ケインは、右足インサイドで難なくロブレスの足元を抜きました。64分、クーマン監督は、トム・デイヴィスとギャレス・バリーを諦めミララスとマッカーシーを投入。18歳のMFは、スパーズの堅守を混乱させることができずにピッチを去ります。フェルトンゲンは、68分にも単独で持ち込み右足でシュート。縦1本で前線に飛び出したミララスは、右足のシュートをエリック・ダイアーに阻まれてしまいます。

78分、イエローをもらっていたデンベレが下がり、ハリー・ウィンクス登場。81分、ついにルカクが牙を剥きます。フェルトンゲンを背負って縦パスを受けたルカクは、スリップしたCBを軽く抜いてクロスの右足シュートをサイドネットに流し込みました。エネル・バレンシアが入った後の82分、フネス・モリの空振りで裏に飛び出したハリー・ケインはチップキックをロブレンに止められ、ルカクの強烈な左足シュートはロリスが正面で抑えます。ポチェッティーノ監督はエリクセンを下げ、シソコの運動量を注入。90分にボックスのすぐ外でロリスにヘディングで競り勝ったエネル・バレンシアは、枠に流し込めませんでした。

ハリー・ケインがフィンセント・ヤンセンにチェンジした後、めまぐるしくスコアが動きます。93分にハリー・ウィンクスがFKをラインの裏に出すと、デル・アリが右足アウトでコースを変えて3-1。1分後、ロス・バークリーがお返しとばかりにエネル・バレンシアにFKを通し、ボレーがネットに刺さって3-2。相手のミスを見逃さずに終始リードしたスパーズは、最後に集中力を欠いたものの、完勝といっていいゲームだったと思います。ハリー・ケイン、エリクセン、ワニャマ、素晴らしい!(ヤン・フェルトンゲン 写真著作者/Paulblank)

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“【Tottenham×Everton】得点王対決は2発のハリー・ケインに軍配!ホーム無敗のスパーズが完勝” への2件のフィードバック

  1. makoto より:

    最後はドラマチックな展開でしたがホームでは依然無敵で心強いです。
    やはり両エース対決に注目していましたが、どちらの得点も彼らが何故得点王争いでトップに並んでいたのか頷けるゴールでしたね。

    でもそんな両ストライカーよりも個人的には、機会あらばバイタルに顔を出しゴリゴリドリブルもこなすフェルトンゲンに釘付けにされました笑

    —–
    ホタさん>
    ストライカー2人は見応えありましたね。スパーズの3バックは、チェルシーの3人よりもさらに流動性が高くておもしろいです。

  2. エバートン より:

    二点目は悔しくて泣きそうになるくらいぼこぼこにされましたね。ルカクはこういう一方的なゲームでも少ないチャンスをものにしているのを見るといよいよ移籍だなと感じます。
    ただスパーズの試合運びなんかを見るとスパーズもエバートンもそれぞれが目標にするところまで課題がまだまだ残っているなと思いました。

エバートン へ返信するコメントをキャンセル