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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Saints×MAN.CITY】コンパニにやられた吉田麻也!マンチェスター・シティが後半の3発で3位浮上!

プレミアリーグ33節、サウサンプトンVSマンチェスター・シティ。セント・メアリーズのピッチに、危険なガッビアディーニが戻ってきました。1月に入団して、プレミアリーグ4試合4ゴール。コンパニとオタメンディは、このストライカーを見失ってはいけません。ヘスス・ナバスとクリシーをSBに置いたアウェイチームは、ヤヤ・トゥレとフェルナンジーニョがセントラルMF、サネ、デブライネ、ダヴィド・シルヴァが2列め、トップにアグエロという布陣でしょうか。キャプテンの吉田麻也は、右からの高速クロスをニアで決めようとするアルゼンチン人ストライカーを抑えなければなりません。4分にクリシーのクロスをボレー、1分後には右からのパスを受けて、スティーブンスをかわしてクロスにシュート。アグエロを止められるかどうかが、セインツが勝ち点をもぎ取るためのひとつのポイントです。

9分、右からのCKをファーで待っていたアグエロがボレー。マンチェスター・シティがプレミアリーグ9位を圧倒し続けています。縦に入る楔のボールをカットできないセインツは、どうしても奪う位置が後ろになります。しかし15分、ホームチームが決定機を創ります。レドモンドのスルーパスでガッビアディーニが左から抜け出すと、ボックス入り口でフリーになっていたタディッチにグラウンダーが通り、左足のボレー。うまく当たらなかったシュートはGKブラボの頭上を越えますが、サイドからの崩しを得意とするセインツらしいショートカウンターでした。20分、ヘスス・ナバスが縦に流したボールにデブライネが走り、得意の高速グラウンダー。ここは吉田麻也がニアに鍵をかけており、アグエロにフィニッシュを許しません。

オタメンディからデブライネに縦パスが通ったのは26分。得意のミドルかと思いきや、左のダヴィド・シルヴァに展開すると、クロスは大きく浮いてラインを割ってしまいます。35分、レドモンドとのパス交換で左サイドに出たタディッチがファーに浮かし、ブラボのパンチが中途半端になったところをセドリク・ソアレスが狙うとDFがブロック。さらに右サイドでボールがつながり、セドリク・ソアレスがニアのスティーブン・デイヴィスに合わせるも、ヘディングシュートは浮いてしまいます。直後、左から攻めたマン・シティは、アグエロが粘って上げたクロスをダヴィド・シルヴァが右足でボレー。決まったかに思われた至近距離からの一撃は、コースに入ったバートランドを気にして右に逸らしてしまいます。

さらに37分、ダヴィド・シルヴァとのワンツーで上がったヤヤ・トゥレがスルーパス。セドリク・ソアレスをスピードでちぎったレロイ・サネがラインの裏に抜け出し、フォースターと1対1になります。守護神が伸ばした手に当たって転倒したサネは、その前にグローブがボールに触っていたとしてPKをもらえず。この後、セインツが左右からクロスを入れた波状攻撃はシュートを枠に収められません。徐々に攻め合いの色を濃くした前半は、ダヴィド・シルヴァのミドルシュートが右に切れた後、0-0のまま終わりました。吉田麻也を中心としたセインツ守備陣はクロスをことごとくカットし、枠内シュートゼロで折り返しています。

後半もマン・シティが中盤を支配しています。47分、アグエロのシュートの後、左足で丁寧に放ったヤヤ・トゥレのミドルはフォースターがキャッチ。52分にウォード=プラウズが左隅を狙ったFKは、惜しくもポストの外に切れていきます。その3分後、今度はデブライネのFK。プレミアリーグTOPの11アシストを記録しているプレイメーカーのボールがクリアされると、後ろからジャストミートしたヘスス・ナバスのミドルはフォースターが飛んで弾き出します。均衡が破れたのは、ダヴィド・シルヴァが左から蹴ったこのCKでした。吉田麻也がコンパニに競り負け、正面からのヘッドにフォースターは触るのが精一杯。0-1、圧倒的にボールを支配されているセインツはリスクを取らないといけません。

ピュエル監督は、59分にガッビアディーニとウォード=プラウズを下げてブファルとシェーン・ロングを投入。61分のマン・シティのCKは、再度ニアで吉田に競り勝ったコンパニが倒れ込みながらシュートを放ちますが、ゴールラインの前でシェーン・ロングがカットして追加点はなりません。64分、さらにマンチェスター・シティに決定機が到来します。ダヴィド・シルヴァが右のデブライネに流すと、高速グラウンダーに飛び込んだアグエロとフォースターが交錯。こぼれたボールをダイレクトで狙ったダヴィド・シルヴァの一撃は、スティーブンスがブロックします。

ダヴィド・シルヴァがデブライネを走らせ、速いボールを入れる右からのアタックは迫力があります。70分の折り返しは、若いスティーブンスが必死にクリアして事なきをえました。73分、左に出たタディッチがファーに長いボールを上げると、吉田麻也のヘッドはブラボの正面に飛んでしまいます。1分後のタディッチのFKも吉田麻也が競り勝ちますが、オタメンディに当たってCK。セインツの反撃は実りません。

77分、全員が敵陣に入っていたセインツは、カウンターを喰らって勝負を決められてしまいました。アグエロの落としを右に展開したダヴィド・シルヴァのスルーパスは完璧。2対1となり、デブライネのラストパスをもらったレロイ・サネは、フォースターの脇を抜いて今季プレミアリーグ5ゴールめを決めました。これで切れたセインツは、80分に3点めを許します。ボックス右を走ってヘスス・ナバスのパスを受けたのは、やはりデブライネ。ファーに落としたボールをアグエロが押し込み、ベルギー代表MFは単独TOPとなる13アシストです。セント・メアリーズは弛緩し、静かに時間が過ぎていきます。サバレタ、スターリング、イヘアナチョが次々と入ったペップのチームがきっちりゲームを畳み、マンチェスター・シティは暫定ながらプレミアリーグ3位に浮上しました。

吉田麻也とバートランドの間のスペースを徹底して狙った攻撃戦術の勝利でした。デブライネとダヴィド・シルヴァへの対応が後手にまわったセインツは、中に集まるだけでは守りきれませんでした。ペップが、「私がここに来た理由のひとつ」とまでダヴィド・シルヴァを激賞するのはよくわかります。デブライネ、サネ、ヘスス・ナバスを自在に操るベテランのコントロールタワーがお膳立てした最初の2発はお見事。前線が好調のマンチェスター・シティは、残り6試合をこのまま走り切れるのではないでしょうか。週末はアーセナルとのFAカップ、次のプレミアリーグはマンチェスターダービー。上位クラブとの試合を連勝できれば、チャンピオンズリーグ出場権とペップ体制初年度のタイトルが見えてきます。コンパニ、サネ、アグエロ、デブライネ…素晴らしい!

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“【Saints×MAN.CITY】コンパニにやられた吉田麻也!マンチェスター・シティが後半の3発で3位浮上!” への2件のフィードバック

  1. シティさぽ より:

    シルバがいると攻撃の形が出来ますよね
    毎試合のように先発メンバーが変わりますがシルバはほぼ毎試合スタメンです
    コンパニも試合に出れれば別格ですね
    優勝したシーズンのようにコンパニの怪我が少なければ・・・

  2. makoto より:

    シティさぽさん>
    ダヴィド・シルヴァは、パスのタイミングと強さを間違えないですよね。コンスタントという観点ではデブライネよりも上だと思います。コンパニが常時出られれば、ジョン・ストーンズは厳しいですね。

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