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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×Saints】アザール、セスク、ジエゴ・コスタ!シンプルな攻撃が冴えたチェルシーが4発快勝!

プレミアリーグ34節延期試合、チェルシーは本拠地スタンフォード・ブリッジにサウサンプトンを迎えます。トッテナムに4差に迫られたコンテ監督のチームが、ここでさらに差を詰められるといよいよ優勝の行方がわからなくなります。ペドロこそベンチスタートながら、スタメンはほぼベストといっていいでしょう。GKクルトワ、DFアスピリクエタ、ダヴィド・ルイス、ケーヒル。カンテとマティッチがセントラルに入り、ヴィクター・モーゼスとマルコス・アロンソがWB。アザールとセスクが左右のウイング、トップはジエゴ・コスタという布陣でしょうか。開始早々の3分にガッビアディーニがこぼれ球に迫りますが、クルトワが飛び出してセーブ。反撃に出たチェルシーは、5分にあっさり先制します。セスクの縦パスで右に流れたジエゴ・コスタが吉田麻也を引っ張り出し、味方の上がりを待ってニアに折り返すと、ロメウを振り切ったアザールがダイレクトでシュート。クロスに飛んだボールは、狙い通りに左のポストの根元に当たってサイドネットを揺らしました。

堅守のプレミアリーグ首位チームに先制されたセインツは、この後もチェルシーの速攻に脅かされます。12分、セスクが敵陣でインターセプトに成功すると、アザールを楔に使って右のヴィクター・モーゼスに展開。ジエゴ・コスタがボックス右でボールをもらうところまでは1点めと近い形でしたが、エースはシュートを選択し、スティーブンスに阻まれてしまいます。セインツはハーフライン手前で網を張るチェルシーの中盤に悩まされ、サイドを崩す形に持ち込めません。18分、またもハーフラインでセスクがインターセプトし、すかさず前線のジエゴ・コスタに送ると、ダイレクトのスルーパスをアザールもノートラップでシュート。ツータッチでフィニッシュに持っていくあたりが、いかにもコンテスタイルです。

縦パスをサイドに展開し、相手の陣形が整わないうちに中へ。チェルシーの速い攻撃に、吉田麻也とスティーブンスはゴール前でカットするのが精一杯です。ところが23分、左サイドで直接FKをもらったセインツが、ワンチャンスを活かします。ウォード=プラウズが中に入れたボールのクリアをスティーブン・デイヴィスがミドルシュート。これがCKとなり、左からのキックがケーヒルに当たって逆サイドに流れると、ガッビアディーニのシュートをクルトワが弾き、こぼれ球をロメウが押し込んで同点です。これで落ち着いたセインツは、セドリク・ソアレスとバートランドの両SBが積極的に仕掛けてくるようになりました。33分、ボックス左脇からのFKをウォード=プラウズが狙うと、クルトワが体を伸ばしてパンチ。その1分後、右サイドに出たカンテが単独突破で2人をかわし、吉田麻也まで抜いて中に入れるとスティーブンスが必死のクリア。マルコス・アロンソの速い折り返しもはね返され、チェルシーのチャンスは潰えました。

41分、カンテがブファルを倒したFKをウォード=プラウズが巻いて狙うと、壁がブロック。ニアの競り合いから中央に流れてきたCKに吉田麻也のダイビングヘッドは届かず、ブファルのシュートは角度が厳しくポストの外に抜けていきます。一気に前線に出たボールをボックス左でキープしたのはアザール。切り返しから打つと思いきや、中のジエゴ・コスタに流すもタイミングが合わず、セインツは命拾いします。しかし46分、チェルシーは右のCKから勝ち越しゴールを奪います。逆サイドに流れたボールをカンテがファーに入れると、マルコス・アロンソが頭で折り返したボールをケーヒルがヘディングシュート。足元に叩きつけられた一撃をGKフォースターは触れず、プレミアリーグ首位チームは最高の形でハーフタイムを迎えました。

静かに立ち上がったセカンドハーフ。徐々にペースをつかんだチェルシーは、53分に3点めを奪います。セスクがアザールを使ったショートコーナー。リターンをもらったセスクがゴール前に浮かすと、ジエゴ・コスタが今季プレミアリーグ18発めをヘディングで突き刺しました。57分、タディッチが右から放ったミドルはクルトワがセーブ。吉田麻也とガッビアディーニがCKからゴールに迫るもチェルシー守備陣が落ち着いてクリアします。62分に左からアザールが上がり、ニアに流したボールをマルコス・アロンソがダイレクトで叩きますが、フォースターが正面でキャッチ。ピュエル監督は68分に足を痛めたブファルを下げ、レドモンドを投入します。

68分、左からのCK。逆サイドのゴールライン際でトラップしたガッビアディーニは、さすがにシュートという選択は強引でした。カンテがボックス手前まで攻め上がり、マティッチが左から突破を図るぐらいにチェルシーには余裕があります。セインツのクロスのタイミングとコースはクルトワに読まれており、中央の選手は競り合うこともできません。78分にセスクが下がってペドロ登場。80分のチェルシーのカウンターは、中央からドリブルで上がったアザールのラストパスでカンテがフォースターと1対1になるも、チップキックは右手で弾かれてしまいます。ウォード=プラウズがシェーン・ロングに代わると、ガッビアディーニはジェイ・ロドリゲスとバトンタッチ。ヴィクター・モーゼスとチェンジしたテリーは、今季6試合めのプレミアリーグです。

チェルシーが決定的な4点めを決めたのは、89分。左サイドでボールをキープしたジエゴ・コスタが、アザールとワンツー、ペドロとワンツーでゴール前に抜け出し、右足でゴール左に叩き込みました。94分にセドリク・ソアレスのクロスをバートランドにヘッドで決められたのは、勝利が決した試合での「チェルシーあるある」。4-2でセインツを下したチームは、自分たちに加えてアーセナル、リヴァプールを次々と倒したクリスタル・パレスがロンドンダービーでスパーズを叩いてくれるのを待つことになります。

ジエゴ・コスタ、アザール、セスクが躍動したゲームというのが素直な表現ですが、カンテのバックアップが光った一戦でもありました。中盤でのボールの散らし、サイドからの突破、勝ち越しゴールを生んだクロス、カウンターでのスプリントと、守備ばかりでなく攻撃での貢献度も絶大。多くの選手が今季プレミアリーグのMVPに指名し、PFA最優秀選手に輝いたのもうなずけます。セスクとアザールは相変わらず連携がよく、体調を崩してマンチェスター・ユナイテッド戦をスキップしたマルコス・アロンソも完全復調。次のエヴァートン戦を勝ち切れば、難しい相手は残っていません。さすがコンテ監督、やはり強いです。

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“【Chelsea×Saints】アザール、セスク、ジエゴ・コスタ!シンプルな攻撃が冴えたチェルシーが4発快勝!” への1件のコメント

  1. nor より:

    単純に前線のさぼりなのか、高さが足りないのか、相変わらずの失点には不満ですが、アタックがこれだけ成功するなら楽しめます。これを機にコスタがのってくればいいですね。

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