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【MAN.CITY×Crystal Palace】ダヴィド・シルヴァ先制、デブライネ1G2Aでマン・シティが5発圧勝!

クリスタル・パレス、レスター、WBA、ワトフォード。プレミアリーグ4位以内フィニッシュを狙うマンチェスター・シティの残り試合のなかで、最も足をすくわれる可能性が高そうだったのが降格回避のために勝ち点がほしいクリスタル・パレスでした。クリスマスの直前にパーデュー解任の後を受けたサム・アラダイス監督が、瀕死だったチームに守備戦術をインストールし終えたのは2月。ミドルズブラ、WBA、ワトフォードと3戦連続のクリーンシートで3連勝を飾ると、余勢をかってスタンフォード・ブリッジのチェルシー戦で逆転勝利をおさめ、その後アーセナル、リヴァプールにも完勝しています。

ベンテケにロングフィードを集めるシンプルな戦術がはまれば無類の強さを発揮する一方で、スイッチが入らなければ完全に沈黙するチームは、今日はどちらの顔を見せてくれるのでしょうか。守備の中心だったママドゥ・サコを欠いたクリスタル・パレスに対して、残り4試合にすべて勝てばプレミアリーグ3位でシーズンを終えられるペップのチームには、違いを創れるダヴィド・シルヴァが復帰しています。開始2分、マンチェスター・シティの先制ゴールは、最も警戒すべきそのレフティでした。フェルナンジーニョとサネが右サイドを崩せず、脇にいたダヴィド・シルヴァに預けると、逆サイドにクロスが浮き上がってスターリングが右足で折り返し。落下点にいたマーティン・ケリーが大きくクリアすれば問題なかったのですが、頭に当てただけのボールはダヴィド・シルヴァへのトスになってしまい、21番の容赦ないボレーにGKヘネシーは何もできません。1-0としたマン・シティは、圧倒的なポゼッションで元気がないアウェイチームを攻め立てます。

10分、左に流れたスターリングがドリブルで仕掛けると、中央に入ってきた右SBフェルナンジーニョのミドルはヘネシーの正面。19分にガブリエウ・ジェズスがボックス手前まで単独で持ち込んだカウンターは、中への切り返しが強引でした。コンパニ、オタメンディと中盤の底に入ったヤヤ・トゥレがボールを回しながらフリーで受けられる選手を探し、縦パスをもらったダヴィド・シルヴァとデブライネは、頻繁に左右をスイッチするサネとスターリングをスルーパスで走らせます。ガブリエウ・ジェズスにラストパスが通れば決定機ですが、サイドからのボールはスピード、コースとも工夫がなく、マーティン・ケリーとシュルップに捕まります。

クリスタル・パレスは、ザハのドリブル以外に突破口がありません。23分に11番が左から斬り込んだチャンスは、パスを受けたパンチュンが左サイドの数的優位を活かせず、逆サイドへのクロスをカットされて終わりました。29分、左にあったボールがデブライネを経由して右のスターリングに届くと、スイッチしてパスをもらったダヴィド・シルヴァのシュートはDFがブロック。1分後に右から中に持ち込んだダヴィド・シルヴァは、右に流れてきたガブリエウ・ジェズスに縦パスを通すも、ダイレクトで打ったシュートはヘネシーの正面です。さらに31分、デブライネが左のサネに展開してカウンター開始。ボックスに入ったサネのシュートはヘネシーが弾き、フォローしたスターリングもファン・アーンホルトがゴールラインの手前ではね返します。

34分、ウォードが左に浮かしたボールが最前線で空いていたファン・アーンホルトに通りますが、ここは自分で打てなかったか。直後、カウンターに入ったデブライネがサネにスルーパスを通すと、ドリブルでは繊細なタッチを見せるアタッカーはシュートとなると強く蹴るのみでヘネシーがセーブ。36分にザハ、パンチュンとつながったボールを右のタウンゼントが高く浮かすと、ゴール前で完全に競り勝ったベンテケのヘディングはカバジェロが左手に当てて何とかセーブします。前半のポゼッションは73対27で圧倒的にマン・シティ優勢ですが、スコアは1-0。スルーパスでボックス脇を陥れてニアへのグラウンダーという単調なアタックだけでは、慣れてしまったクリスタル・パレスの守備陣を混乱させられないでしょう。

後半が始まって間もない49分、マン・シティに待望の追加点が入ります。右から上げたCKのクリアを拾ったサネがデブライネに渡すと、今度は速いグラウンダーが密集の後方にいたコンパニへ。ジャストミートしたボレーが一瞬でゴール右隅に突き刺さり、クリスタル・パレスの守備陣はただ茫然と立ち尽くすしかありません。53分、デブライネが左から蹴った直接FKはクロスバーに弾かれて上にアウト。今季プレミアリーグ14アシストでランキングTOPのMFは、「Hit Woodwork」すなわちバーやポストに嫌われたシュートの数も9本と最多です。自陣からサネが始めたカウンターは、カットされたボールを敵陣で拾ったデブライネが、左に流れたサネに完璧なスルーパス。これまでフリーのシュートを工夫なくGKにセーブされていた21歳は、ここでもヘネシーにぶつけてしまい、追加点はなりません。

決定的な3点めが入ったのは59分でした。相手のスローインをカットし、ボックス右にいたガブリエウ・ジェズスにパスが通ると、緩く流した横パスをデブライネがダイレクトでシュート。ニアを襲ったボールは、ヘネシーの左手を弾いてゴールに転がります。67分、アラダイス監督はミリボイェヴィッチを下げてフラミニ。サバレタに後を譲ったダヴィド・シルヴァは、エティハドのサポーターの熱烈なスタンディングオベーションで迎えられます。71分、楔のパスを受けたベンテケがザハに落とし、ボックス手前まで上がったドリブラーのラストパスがはね返されて後ろにこぼれると、フラミニのボレーはDFに当たって浮き上がり、カバジェロが下がりながらセーブ。74分にはフェルナンジーニョの速いクロスをサネが右足で合わせるも、ボールは右に逸れていきます。スピードとドリブルのクオリティはプレミアリーグ屈指のサネですが、課題はフィニッシュにおける冷静さとアイデアです。

82分、左に出たヤヤ・トゥレがファーサイドにロングボールを入れると、サバレタがヘッドで折り返したボールをスターリングが左足ボレーで叩き込んで4-0。ファン・アーンホルトのチェックは遅れ、シュルップはニアのコースを抑えられず、ヘネシーはノーチャンスでした。84分にサネとガブリエウ・ジェズスが下がり、ヘスス・ナバスとイヘアナチョが登場。93分には、デブライネが左サイドから巻いたゴールに向かうボールにオタメンディが飛び込み、倒れ込みながらのヘディングシュートがヘネシーの肩越しに突き刺さります。デブライネは、今季プレミアリーグのアシストを15に伸ばし、12のシグルズソンとエリクセンを突き放しました。終わってみれば5-0。乗せるとやっかいなクリスタル・パレスは、ついぞスイッチが入らず。上位を立て続けに倒していた頃とはまったく別のチームでした。

ワトフォード戦以外をエティハドで戦えるマンチェスター・シティは、デブライネとダヴィド・シルヴァが揃ってピッチに顔を出し続けられれば、勝ち点を落とすことはないでしょう。ペップの初年度は無冠で終わる苦しいシーズンですが、サネとジェズスという未来の希望とCLストレートインのプレミアリーグ3位という結果を残せれば、まずまずといえるのではないでしょうか。本日夜、アーセナルとマンチェスター・ユナイテッドが痛み分けに終われば、マン・シティはホーム連勝で来季CL当確です。

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“【MAN.CITY×Crystal Palace】ダヴィド・シルヴァ先制、デブライネ1G2Aでマン・シティが5発圧勝!” への2件のフィードバック

  1. シティふぁん より:

    我がリバプールが四位になる可能性が高まってますね。四位だとCLのプレーオフに回るので結構キツイんですよね汗
    四位になる可能性が高まるにつれ、他のリーグの順位も気になってきてます笑
    リバプールはノンシードなのでこのままいくと、プレーオフでセビージャ、ドルトムント、ナポリ、ポルトあたりの強豪とあたるのが濃厚です。普通に負けそう笑
    なのでリバプールが四位になれても、他のサポーターと違って手放しで喜べそうにないです。
    なんとか三位で終われないものか・・・
    とりあえず今日のミラン対ローマはミランを全力で応援して、ローマさんにはリーグ三位で終えてもらえないかな。ドルトムントもこのまま頑張れ笑

    まぁ、リバプールが四位を外す公算も普通にありますけど。リバプールだし

    —–
    多くの選手が攻撃に絡めて快勝でした
    今季は攻撃陣の若返りが進みCL権獲得となればまずまずですね
    まだまだCL権獲得に予断を許さない状況ですし気を引き締めて次の試合も勝ってほしいです

  2. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    マンチェスター・シティはやらかしそうにないですね。レッズは、ハマーズに負けると怪しくなってきます。いずれにしても連勝フィニッシュといきたいですね。

    シティふぁんさん>
    前は随分フレッシュになりましたね。いいSBとセントラルを獲ってこれれば、来季はさらに上だと思います。何しろ競争が激しいので優勝できるかはわかりませんが…。

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