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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.UTD×Leicester】交代策が大当たりのジョゼ・モウリーニョのチームがプレミアリーグ3連勝!

プレミアリーグ開幕2連勝、8ゴール無失点。上々のスタートを切ったマンチェスター・ユナイテッドは、オールド・トラフォードにレスターを迎えます。GKデ・ヘア、DFバレンシア、バイリー、フィル・ジョーンズ、ブリント。マティッチとポグバがセントラルMFに入り、マルシアル、マタ、ムヒタリアンが2列め。プレミアリーグ2試合3ゴールと最高の滑り出しとなったロメウ・ルカクが最前線です。プレミアリーグ2戦連発の岡崎慎司は、ジェイミー・ヴァーディやマフレズと仕掛けるカウンターで堅守のホームチームからゴールを奪えるでしょうか。開始早々からアグレッシブにサイドを攻めるマンチェスター・ユナイテッド。4分、レスターは左からマティ・ジェームズがミドルシュートを放ちますが、ボールは右のポストの外に逸れていきます。

優位に試合を進めるマン・ユナイテッドは、13分にムヒタリアンがミドルシュートを放つと、ウェズ・モーガンが足に当てて浮いたボールをシュマイケルがキャッチします。18分に左にまわったポグバが丁寧に左足でクロスを上げると、マグワイアのクリアをルカクが奪って左足でシュート。シュマイケルがセーブしたボールをマタが詰めて押し込みますが、オフサイドの旗が上がっています。直後、左からマルシアルが仕掛け、優しいクロスをファーサイドに浮かすとポグバがスライディングシュート。クロスに転がったボールはゴールを横切り、マン・ユナイテッドの先制はお預けです。ルカクのポストプレーで右から中に持ち込んだマタが打ったミドルは、シュマイケルが右に飛んでセーブ。レスターが久々に見せた23分の速攻は、ヴァーディの落としを受けた岡崎慎司がダイレクトで左隅を狙うも、デ・ヘアが確実にキャッチしてスコアは動きません。岡崎慎司やヴァーディの厳しいプレスは、プレミアリーグを制した2年前のチームを思い出させます。

しきりにミドルレンジからシュートを放つポグバは、うまく枠を捉えることができません。30分にドリブルで中央に躍り出たマルシアルの一撃は、シュマイケルがキャッチ。35分にポグバが打った強烈なロングシュートは、左ポストの脇を抜けていきます。41分、ポグバのサイドチェンジがブリントに届くと、左からのクロスに反応したルカクがマグワイアに競り勝ってヘディングシュート。当たりが薄く、右に外れますが、これも今季プレミアリーグでよく見かけることになる攻め方のひとつでしょう。前半は0-0。レスターは、最終ラインのポジショニングが的確で、ルカクやマルシアルの前にスペースを空けてくれません。

後半に入ると、ポグバが右サイドに出てクロスを狙うシーンが増えています。52分、ブリントのクロスにシンプソンがハンドを取られ、PK。ルカクが早々にプレミアリーグ4ゴールめを決めるかと思われた強いキックは、シュマイケルが完璧に読んでCKに逃れました。57分、レスターのカウンターは4対4。右に流れたボールをマフレズがキープし、フィル・ジョーンズを抜いて放った角度のないところからのシュートはデ・ヘアが足でストップします。60分、シェイクスピア監督は岡崎慎司とオルブライトンを下げて、デマライ・グレイとアンディ・キングを投入。66分、ブリントを翻弄したマフレズが右足でクロスに狙うも、ゴールを横切り飛び込む選手はいませんでした。

67分、モウリーニョ監督はマタをラシュフォード。70分、今のマンチェスター・ユナイテッドにはセットピースという武器があります。ムヒタリアンのCKを中央から押し込んだのは、入ったばかりのラシュフォード!19歳のストライカーは、今季プレミアリーグ初ゴールです。レスターの中盤とDFの間にスペースが空き始めました。72分のルカクの左足シュートは、シュマイケルがセーブ。マンチェスター・ユナイテッドの指揮官は、ムヒタリアンとマルシアルを次々と下げ、フェライニとリンガードをピッチに送り出します。シェイクスピア監督は、バイリーに抑え込まれていたヴァーディをスリマニという大胆な策を講じました。同点をめざすレスターには、10分強の時間が残されています。

好調のチームの指揮官は、こうも打ち手が当たるものでしょうか。82分の追加点は、左サイドから裏に飛び出したリンガードが中に斬り込み、右足で放ったシュートがフェライニの膝でコースが変わったものでした。交代選手コンビで2-0としたマン・ユナイテッドは、後ろを固めてセーフティな戦い方を徹底しています。高さではどこにも負けないチームが怖いのは、マフレズやヴァーディであってスリマニではありません。94分、最後にサポーターを喜ばせてくれたのは、絶対的守護神でした。左からデマライ・グレイが仕掛け、ニアにグラウンダーを通すと、フリーで放ったアンディ・キングの至近距離からのボレーはデ・ヘアが足に当てて外に逃がしました。終了間際に、ルカクがシュマイケルと向き合う絶好のチャンスをDFに阻まれると、CKを蹴った瞬間にタイムアップ。苦しんだマンチェスター・ユナイテッドは、プレミアリーグ開幕から3試合連続クリーンシートで首位をキープしました。

ルカクがPKを止められ、残り20分まで0-0だった試合は苦戦というべきなのだと思いつつ、貧攻だった昨季とはまるで違う充実したチームに期待が膨らみます。ポゼッション69%、シュート数22、オンターゲット7本という数字が示す通り、マン・ユナイテッドはボールを支配し、きわどいシュートを打ち続けていました。ムヒタリアンは、プレミアリーグ3試合で既に5アシストとTOPを独走。遠めから打てるポグバ、ドリブルに鋭さが戻ったマルシアル、攻撃に変化をもたらすことができるマタ、一瞬でも空けばシュートに持ち込めるルカクとアタッカー陣は軒並み好調。マティッチの散らしも機能しており、昨季の中心だったエレーラに出番がまわってこない充実ぶりです。とはいえ、私の本日のMVPはバイリーです。先に獲られたら苦戦必至のゲームで、ヴァーディに何もさせなかったCBの奮闘が勝利を呼び込んだのではないかと思います。

プレミアリーグ開幕3連勝、しかしここまでは6位だった昨季と同じです。CLが始まり、スタメンをいじらなくてはならなくなる9月以降が、モウリーニョ監督の腕の見せどころ。補強はもう必要ないでしょう。ラシュフォード、リンガード、マルシアルなど若い選手の持ち味を活かしつつ、リンデロフをチームにフィットさせていただければ、堅守のチームが大崩れすることはなさそうです。しぶといレスターに、勝てて何より。ストークと戦う次節も、もちろん必勝です。

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“【MAN.UTD×Leicester】交代策が大当たりのジョゼ・モウリーニョのチームがプレミアリーグ3連勝!” への9件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    バイリーは勿論、PJも素晴らしい活躍でしたね。
    開幕からここまで両CBがもたらしている安定感は素晴らしいと思います。

  2. ありあ より:

    後半途中までは五分のいい試合でしたねー今年はユナイテッドが異常な盛り上がりだったので 期待してましたが 見ていてもマンチェスターは正直まだまだリーグ優勝とか言える完成度じゃなかったのとオフサイド疑惑等点の入り方もどうなの?って感じ。 他チームも充分優勝狙える事が分かったので安心です。これからプレミアは面白くなりそうですねー

    —–
    スーパースパーズさんへ
    スタッツだけ見てもユナイテッドの支配率69%、シュート本数22本、枠内7本で後半のラストぐらいしかレスターにチャンスがなかったので5分の試合だとは思えないのですが…笑
    ただユナイテッドの攻守の切り替えの早さ、マークのタイトさ、前線の個の力はトップクラスだと思いますが、サイドバックのクロスの質がかなり低く、このままだとかなり取りこぼしも増えるかもしれないですし、まだ3試合しか終わっていないので他のチームに付け入る隙はあると思いますよ。

  3. yuto より:

    ルカクのPK失敗の流れなどは昨季までならおそらくドローで終わってしまうような苦しい展開だったと思います。
    好調なチームとはここまで采配ズバリと決まってしまうものなのでしょうか。
    これまで2試合はマルシャルが躍動し、今節はラッシュフォードが決めてくれるとは・・・
    3戦連続のクリーンシートも非常にポジティブな結果であり、どんなFWが相手でもほとんど仕事をさせていないバイリー、PJ、デヘアの守備陣が揃っていればそう簡単に取りこぼしをすることも多くはないと思います。いやー、最後のデヘアのシュートストップはあれが入らなければどうすればいいんだと思わせるにふさわしいワンシーンでした。

  4. スーパースパーズ より:

    まりあさん
    まあ確かに明後日に飛んでたポグバのシュートだけでも 相当あったんでシュート数は多いですけど。。。。それにレスターは引いてカウンター狙いなんで支配率は低いのは当然かと。。。
    ここは意見を討論する場ではないと管理人さんが言ってましたので これ以上はやめときます

  5. プレミアリーグ大好き! より:

    どっちのサポでもない私から見たら失点するまではむしろレスターの思惑通りだと思ってみてました(笑)
    優勝シーズンの時も少ないパス本数、低いパス成功率でしたからね
    数字は試合の一部分だけなんでそこまで参考にならないかと…
    数字で優勝出来るなら私の好きなアーセナルはもっと優勝できてますしね(苦笑)

  6. プレミアリーグ大好き! より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    CBは、あの2人で問題なしですね。フィル・ジョーンズとマフレズが1対1になるとハラハラしましたが。

    スーパースパーズさん>
    後半の途中は、ポグバが前やサイドに出るなどでマンチェスター・ユナイテッドの中盤が空き、マフレズが持てる展開になったので危険でした。完成度はまだまだですが、セットプレーという武器を手に入れたことと守備の安定度が増したことは大きなプラスです。

    ありあさん>
    私も書きましたが、試合全体で見るとそのとおりですね。狙いのないクロスが多かったので、改善していただければと思いました。

    yutoさん>
    デ・ヘア、凄かったですね!ラシュフォードにも一発出たので、勢いがつくのではないかと期待しています。

    スーパースパーズさん>
    おっっしゃることはわかります。「レスターの時間帯」がありましたよね。ちなみに私は「討論する場ではない」とはいっておりません。記事とはまったく関係ない話は他でお願いしますということと、プレミアリーグについてポジティブに語れればと思いますので相互に中傷の類いは避け、批判的なコメントは私に対するものだけにしてくださいということでして。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    後半は特にそうでしたね。ひとつ間違えば、裏を取られてやられていたと思いますが、最終ラインが落ち着いて対処してくれたので、再度流れを取り戻すことができました。このあたりは指揮官のお手柄、さすがモウリーニョと思いました。

    —–
    次節はストークじゃないですか?

  7. テリーとチェルシー より:

    モウリーニョはほんとに堅いチームを構築しますね!
    その上で今年はモウリーニョが直近でチェルシーを優勝させたシーズンの前半のような攻撃力も期待できそうですし、2年目のモウリーニョということも含めると本気で優勝しそうです。

  8. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    すみません。そうですね。訂正させていただきました。ご指摘ありがとうございました。

    テリーとチェルシーさん>
    期待してます。攻めて勝ってほしいです。

  9. makoto より:

    ドローになってもおかしくない試合で、勝てるようになったのは昨シーズンに比べ明らかな進歩だと思います。
    ただ2つ気になった事があって、結局引いたチームを崩せてないことです。
    中盤でマタがムヒ、ポグバなどとの細かいパス交換から裏抜けをするシーンがいくつもありましたが、それに合わせてパスを出さなかった事。
    ブリントが上がり、マルシャルが中に入るシーンがありましたが、この2つも大して脅威になっていなかった事。ブリントはいい選手だとは思うんですが、正直上がったところで何ができるのかという疑問。マルシャルは単純にスペースがなかった事と、なんか今日の試合遠慮気味だった気がします。フィジカルあるんでもっとゴリゴリ行っても良かったかなぁと。
    ただ、結果は勝利ですし、セットプレーで得点もしてます。
    結果はとても良かったと思います。

    —–
    不知火さん>
    引いた相手のボックス脇を連携で崩してグラウンダーを先に触る、といった攻撃ができるようになってほしいです。足元へのパスがまだまだ多いな、と。

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