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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Bournemouth×MAN.CITY】追加タイムの劇的ゴールで、マンチェスター・シティは執念の勝ち点3!

開幕戦は、プレミアリーグに昇格を果たしたばかりのブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン相手に70分まで0-0の辛勝。エティハドにエヴァートンを迎えた2節のゲームはルーニーに先制ゴールを奪われ、圧倒的に押し込みながらも82分のスターリングのボレー一発でドロー決着。ペップ初年度はロケットスタートだったマンチェスター・シティは、新シーズンは打って変わってスローな立ち上がりです。デブライネ、ダヴィド・シルヴァ、アグエロの動きは悪くないのですが、ガブリエウ・ジェズスにいいときのキレがないのが気がかりです。ボーンマスの本拠地バイタリティに乗り込んだペップのスタメンを見てみましょう。GKエデルソン、最終ラインはダニーロ、コンパニ、オタメンディ、バンジャマン・メンディの4枚。アンカーにはペップの信頼が厚いフェルナンジーニョ、2列めにデブライネ、ダヴィド・シルヴァとプレミアリーグ初先発のベルナルド・シウヴァ。スターリングとガブリエウ・ジェズスが最前線に構える4-1-3-2です。

連敗スタートとなったボーンマスは、デフォーのフィットが遅れ、昨季プレミアリーグ後半戦で14ゴールと素晴らしい数字を残したジョシュア・キングも沈黙しています。キックオフから押しているのは、ホームのボーンマス。5分にはアダム・スミスが右サイドを完全に突破し、グラウンダーをもらったジョシュア・キングのボレーがブロックされると、デフォーのヒールも味方に通りません。12分、またも右サイドを攻めたボーンマスは、クロスのクリアをサーマンがボックスの外から叩くとDFにヒット。左にこぼれたボールをゴズリングが折り返すと、コンパニのクリアがボックスの左で待っていたダニエルズの足元に落ちます。ダイレクトで左足一閃、エデルソンの指先を抜けたボールはバーを叩いてゴールイン。今季プレミアリーグでチーム初のゴールは、11000人のスタンドに地鳴りのような歓声が湧き起こるスーパーショットでした。

マン・シティの中盤は、明らかにうまくいっていません。19分、鋭い出足でボールを奪ったボーンマスは、ゴズリングがカットされたこぼれ球がサーマンに届き、左からラインの裏に出たロングフィードをボレーで狙ったのはデフォー。エデルソンが落ち着いて左に弾き、事なきをえますが、入ってもGKを責められない決定機でした。しかし22分、敵陣でのFKをガブリエウ・ジェズスがクイックにダヴィド・シルヴァに流すと、一度左に膨らんで斜めに走ってきたガブリエウ・ジェズスにナタン・アケが置いていかれました。縦に出たきれいなラストパスを若いストライカーがダイレクトで左に転がし、1-1。気をよくしたジェズスは、2分後にも左からのグラウンダーを右足で思い切り叩きますが、これは右に外れて勝ち越しはなりません。

アウェイチームが直線的な速攻を仕掛けたのは27分。ダヴィド・シルヴァが右に流したボールを受けたダニーロは、ニアを狙って思い切り右足を振り抜きますが、GKベゴヴィッチが冷静にセーブ。32分、敵陣でミスパスを拾ったベルナルド・シウヴァは、狙い過ぎた左足シュートがGKの正面を突いてしまいます。ゲームは完全なるマン・シティペース。右からベルナルド・シウヴァとダニーロ、左はメンディが再三仕掛け、ボーンマスは防戦一方となります。43分、縦パスを受けたガブリエウ・ジェズスが走り込んだフェルナンジーニョにヒールで落とすと、角度のないところから蹴った強烈なシュートは、何とかベゴヴィッチが弾き出しました。前半は1-1。ボーンマスがこのまま最後まで耐えられるとは思えません。

53分にダヴィド・シルヴァが左から入れた速いFKは、コンパニが触れず。58分のカウンターは、デブライネが左からドリブルで上がって逆サイドにグラウンダーを入れると、ベルナルド・シウヴァの後ろに出てしまいフィニッシュには至りません。62分、ボーンマスは敵陣深くでボールを奪取し、ダニエルズが左から通した丁寧なラストパスをジョシュア・キングが狙い澄ましたボレー。エデルソンの読みを外したボールはネットを揺らすかと思いきや、ポストに当たってチャンスは潰えました。66分、ベルナルド・シウヴァが下がってアグエロ登場。シュートが打てなくなったマンチェスター・シティは、今季プレミアリーグ3試合めもイーブンのスコアで残り20分となりました。

73分、エディ・ハウ監督はデフォーを下げてアフォベを投入。1分後のCKをヘッドで叩いたオタメンディは、ポストにヒットしたボールを見て顔をしかめます。マンチェスター・シティはラストパスの精度が低く、2人のストライカーにシュートチャンスがありません。82分、ペップはガブリエウ・ジェズスをサネにスイッチ。85分にナタン・アケがクリアミスしたボールに飛び込んだダヴィド・シルヴァは、ダニエルズのチェックでうまくミートできず、シュートはバーを大きく越えてしまいます。94分、途中出場のアフォベは腰を痛めたか、ムサにチェンジ。5分と表示された追加タイムが7分になろうとする頃、マン・シティが最後のチャンスをつかみます。

ダヴィド・シルヴァ、アグエロ、スターリング、デブライネ、スターリング、ダニーロとテンポよくつながったボールが中央で一瞬空いたスターリングに戻ると、右足の一撃は足元に飛び込んだサーマンに当たってゴールの右隅に吸い込まれます。派手なゴールセレブレーションを咎められたスターリングが2枚めのイエローで退場というおまけがついたゲームは、マンチェスター・シティが1-2で逃げ切って貴重な勝ち点3をゲットしました。

失点はダニエルズのスペシャルなゴール。自陣で奪われて招いたピンチはありながらも、それ以外に守備に大きな問題はなかったペップのチームの課題は、ラストパスの精度とクロスが入った際の中央の薄さでしょう。ダイレクトパスやスルーパスを使ってボックス脇を崩す形が多いときのマンチェスター・シティは脅威ですが、今日は工夫のないクロスが多く、相手を守りやすくさせていたように見えました。アグエロとガブリエウ・ジェズスという素晴らしいストライカーを抱える指揮官は、2人を共存させる2トップを完成させたいのかもしれませんが、サネをウイングに配した3-4-3ないしは4-3-3のほうが、決定機は増やせるのではないでしょうか。劇的なゴールで勝ち点ロストを回避したペップは、どんな采配で得点力UPを実現するのか。次節のリヴァプール戦が、とにかく楽しみです。

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“【Bournemouth×MAN.CITY】追加タイムの劇的ゴールで、マンチェスター・シティは執念の勝ち点3!” への3件のフィードバック

  1. シティふぁん より:

    お互いが攻撃するチャンスがあると面白いですね
    シティファンとしては失点思想で怖かったですが
    上手くパスを回せている時もありましたが最後の崩しがイマイチでした
    まだシーズン最初で連携不足ですが

  2. yuto より:

    シティファンとしては失点しそうで怖かったですが
    両チームが攻撃するチャンスがあると面白いですね
    良いパスワークを見れましたが最後の崩しがイマイチでしたね
    連携不足な時にリバプールと当たるとは少し残念です

    —–
    ダニエルズの一発は豪快そのものでとても気持ちのいいゴールでしたね。
    個人的には初スタメンのベルナルド・シウヴァを注目したのですが、やはりダヴィド・シルヴァとデブライネの2人が違いを作るために奮闘するいつも通りの展開だったことが少し残念でした。
    後半のデブライネのクロスに対する反応などを見るともしかしたら役割は異なりますがナスリの方がいいのでは・・・など少々変な想像をしてしまいました。

  3. makoto より:

    シティふぁんさん>
    中が薄いことが多いのも、クロスが決まらない理由ではないかと思います。ウイングはもちろん、ダヴィド・シルヴァとデブライネのどちらかがワンタッチで打てるエリアに入ってくるシーンを増やすことが必要なのではないか、と。

    yutoさん>
    ベルナルド・シウヴァは、時間が必要なのでしょう。ナスリはこのチームにはまりそうですけどね…。

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