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【MAN.CITY×Crystal Palace】混迷のクリスタル・パレス…ペップに5-0大敗で史上初の開幕6連敗&無得点!

プレミアリーグ開幕からノーゴールで5連敗、失点は8。泥沼から抜け出したいクリスタル・パレスですが、6節からはマンチェスター勢とチェルシーとの3連戦という最悪のスケジュールです。今の彼らに必要なのは、自信ではないでしょうか。マンチェスター・シティ戦からは昨季プレミアリーグで残留に貢献したママドゥ・サコが加わり、ファン・アーンホルト、シュルップ、ミリヴォイェヴィッチ、キャバイェ、タウンゼント、ロフタス=チーク、ベンテケとスタメンにはインターナショナルクラスが揃っています。ひとつゴールを決められれば、そして勝ち点を奪うことができれば、彼らは変われるのではないかと思います。マン・シティの本拠地エティハドでの前半は、そんな期待感が漂う時間でした。

ペップ・グアルディオラ監督はガブリエウ・ジェズスを休ませ、途中出場が多かったレロイ・サネを先発で起用。アグエロ、スターリング、ダヴィド・シルヴァ、デブライネ、フェルナンジーニョはいつもの顔ぶれです。序盤は互角といっていい展開。7分にデブライネがアグエロめがけて入れた高速クロスは、サコのダイビングヘッドでのクリアが枠に向かって思わず腰が浮きましたが、巻き返しのきっかけをつかみたい最下位チームはポストに救われました。11分にはダヴィド・シルヴァのドリブルがつぶされたところをデブライネがフォローし、中央に入ってきたサネが左足を振り抜きますが、足の内側にかかったボールは右に外れました。1分後のCKは、アグエロの強烈なボレーがミリヴォイェヴィッチにヒットし、こぼれ球を拾ったフェルナンジーニョのシュートはGKヘネシーが正面でセーブ。マン・シティの攻撃を体を張って止めていたクリスタル・パレスは、19分に先制のチャンスをつかみます。

アウェイチームのなかで、最もアグレッシブだったのはチェルシーから来た21歳のMFでした。左から仕掛け、ジョン・ストーンズをかわしたのはロフタス=チーク。右足でニアに放ったミドルはエデルソンの指先を抜けますが、ポストを叩いてチーム初ゴールはなりません。27分にはタウンゼントのパスでフォス・メンサーが右サイドをオーバーラップ。バンジャマン・メンディに当たったボールをニアのロフタス=チークがダイレクトで狙うと、クロスに飛んだボールは外に切れていきます。33分、ダヴィド・シルヴァとのパス交換で左からボックスに侵入したサネは、一瞬空いたアグエロにグラウンダーを通しますが、やや後ろに入ったために左足のボレーは浮いてしまいました。クリスタル・パレスは、このまま前半を終われればよかったのですが、44分に痛恨の失点を喫してしまいます。

デブライネに預けて縦に走ったのはレロイ・サネ。ダヴィド・シルヴァの浮き球は正確で、サネはトラップを浮かしてスコット・ダンをかわしました。ヘネシーは、もっと早く飛び出せなかったか。落ちたボールをGKの目前でプッシュしたサネは、パスをくれたダヴィド・シルヴァを指差してリスペクトしています。イーブンのスコアを証拠に自分たちはやれることを確認し合うはずだったアウェイチームのハーフタイムは、失点したことで相当トーンダウンしたのではないかと思われます。50分、デブライネの縦パスで左からサネが抜け出すと、ファーから走り込んだスターリングにきれいなグラウンダーが通って2-0。追うのをやめたファン・アーンホルトと走り負けたサコがオフサイドを主張しますが、自分たちの守り方が悪かったことはわかっているはずです。

この2点めで、プレミアリーグ最下位チームは切れました。54分にはデブライネのクロスをヘネシーが弾き、こぼれ球を叩いたスターリングのボレーは外からサイドネット。57分にはアグエロがダヴィド・シルヴァとのワンツーで抜け出し、左足のシュートをヘネシーの足にぶつけます。猛攻のホームチームが3点めを奪ったのは59分。右サイドでアグエロが空いているのを見たデブライネのロングフィードは完璧。エースがゴールライン際からダイレクトで中に折り返すと、ダンをかわしたスターリングは無人のゴールに流すだけでした。1分後のショートカウンターは、瞬間的に4対1です。アグエロからのラストパスを受けたサネがヘネシーとの1対1でGKの足にぶつけてしまいましたが、メンタルの状態に差がある両者の戦いが、3-0でおさまるとは思えません。

78分、サネの左からのクロスがアグエロの頭にぴったり合い、4-0。今季プレミアリーグで6ゴールめを決めたエースは、ルカクやモラタと並んで得点王レースのTOPに躍り出ました。89分にダヴィド・シルヴァからパスをもらったのは、ジョン・ストーンズと代わって入っていたファビアン・デルフ。右足で巻いたミドルは、バーの下を叩くスーパーゴールでした。結局、5-0。CBとSBの間のスペースをいいように使われたホジソン監督のチームは、課題を増やして敵地を後にすることになりました。

ファーサイドのSBとサイドMFの絞りが甘い今の守り方では、マルシアル、ムヒタリアン、アザール、ペドロに簡単にボックスのサイドを崩されてしまうのではないでしょうか。これは戦術的な理由ばかりでなく、劣勢に立たされると判断力やモチベーションが低下してしまうメンタルの問題が大きいのではないかと思います。リヴァプールに5-0、フェイエノールトに0-4、ワトフォードに0-6と猛威を振るうマン・シティの強さをリスペクトしつつ、自分たちの強みを見失い、戦う姿勢を90分間キープできないクリスタル・パレスの選手たちがとにかく気になりました。

開幕からノーゴールで6連敗は、プレミアリーグどころかイングランドのプロサッカーリーグ史上初のワースト記録だそうです。ホジソン監督には、どれだけの時間が許されているのでしょうか。マンチェスター・ユナイテッドとチェルシーに敗れるのはやむなしとしても、ニューカッスルやウェストハムにいいところなくやられてしまえば、フランク・デブールを4試合で諦めたクラブは3人めを物色し始めるかもしれません。

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“【MAN.CITY×Crystal Palace】混迷のクリスタル・パレス…ペップに5-0大敗で史上初の開幕6連敗&無得点!” への3件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    大勝しましたが前半低調だった時に失点してたらどうなったか分かりません
    カップ戦で活躍したサネが先発起用に答えてくれましたね
    CLとチェルシー戦と難しい試合が続きますが楽しみです

  2. ベルナルド より:

    前半はパスを引っ掛ける事が多く、ショートカウンターを受けるシーンが目立ちましたが、後半は流石の修正力で完封勝利を収める事ができましたね。
    昨期と同じくシルバとサネの相性が抜群でそこから生まれた得点はとても重要なものでした。

    パレスのリーグ戦8連敗はかなりの確率で起こってしまいそうですね…。

  3. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    ロフタス=チークに決められていたら別な試合でしたね。今季のスターリングとサネは素晴らしいです。

    ベルナルドさん>
    まさに修正力です。サネの一発が大きかったですね。マンチェスター・ユナイテッドがまさか負けはしないかとドキドキしてます。

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