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【Everton×Arsenal】アレクシス&エジルが初ゴール!アーセナルが不振のエヴァートンに5発大勝!

木曜日のELを若手主体で勝ったクラブと、主力を起用してホームで敗れたクラブの対戦。プレミアリーグ9節のエヴァートンVSアーセナルは、アウェイチームのほうが心身ともにコンディションがよさそうです。チェフ、メルテザッカー、コシールニー、モンレアル、ベジェリン、コラシナツ、ラムジー、ジャカ、エジル、アレクシス・サンチェス、ラカゼット。ベオグラード遠征に顔を出していたのは、オスピナの負傷で出ざるをえなかったチェフだけです。片やクーマン監督は、ELのリヨン戦にいなかったレイトン・ベインズ、ジョンジョ・ケニー、グイェ、ルーニーを起用。3点差以上で敗れればプレミアリーグ18位と降格ゾーンに突入するゲームは、最低でもドローに持ち込みたいところです。キックオフからわずか3分、アレクシス・サンチェスの縦パスをエジルがダイレクトでラインの裏に流し、左から抜けたラムジーが右隅にシュート。決定的なチャンスでしたが、8番が枠に収められずガナーズの先制はなりません。

7分、エジルが右サイドで組み立て、逆サイドのアレクシス・サンチェスに渡ると、中央に入ったエジルにパスが通ってダイレクトのラストパスがラカゼットへ。角度のないところからの左足シュートは、ピックフォードが外に掻き出します。さらに10分、ラムジーが仕掛けたカウンター。右のエジルのリターンを受けたベジェリンが、ラムジーを縦に走らせると、後ろに出た速いグラウンダーを振り向きざまに打ったラカゼットの一撃は、守護神が体を張ってセーブします。ガナーズペースだった12分、ゴールを奪ったのはエヴァートンでした。敵陣深くでジャカからボールを奪ったグイェがルーニーに預けると、彼らしいコントロールショットがチェフの指先を抜けていきます。古巣に復帰したルーニーは、今季プレミアリーグで4ゴールめです。

1-0となった14分、チェフがキックをカルヴァート・ルーウィンにカットされる珍しいミス。こぼれ球を味方がクリアし、事なきをえますが、ガナーズは落ち着かなければなりません。16分のアレクシス・サンチェスのFKをピックフォードが弾くと、フォローしたラムジーのシュートもGKがブロック。直後、右から単独で持ち込んだラカゼットのシュートはDFに当たってCKです。エヴァートンの前からのプレスがきつく、アウェイチームは効果的な楔を入れられません。30分、アレクシスがエジルをポストに使って中に進出すると、右のベジェリンに展開しますがクロスはGKがキャッチ。マイナスに出していれば、フィニッシュに持ち込めたのではないでしょうか。31分のFKからコラシナツとベジェリンが連打するも、DFとGKに阻まれてスコアを動かせません。

前半のうちに追いつきたいアーセナルは、38分から怒涛の波状攻撃を開始。ダイレクトパスを駆使した攻撃にトフィーズ守備陣は振り回され、フィニッシュさえ枠にいけば決まりそうです。攻め続けて1分経った頃、ボックス角からのアレクシス・サンチェスのシュートがブロックされると、後ろからダイレクトで叩いたジャカのミドルはピックフォードのブラインド。かろうじて弾いたボールがモンレアルの前に出て、強烈な一撃にGKは触るのが精一杯でした。44分、左からのパスをラインの裏に流したのはエジル。抜け出したアレクシス・サンチェスはピックフォードにぶつけてしまい、今季プレミアリーグ初ゴールはお預けです。前半を観る限り、勝利に近いのはエジルが調子を上げているアウェイチームでしょう。

クーマン監督は、ハーフタイムにアシュリー・ウィリアムズを下げてトム・デイヴィスを投入。後半も優勢だったアーセナルが勝ち越したのは、53分でした。左から上がったアレクシス・サンチェスが右足でふわりと浮かす得意のラストパスを送ると、GKの前に飛び出したエジルが珍しいヘディングシュートを突き刺しました。7番より先に今季プレミアリーグ初ゴールを決めたドイツ代表MFは、完全復活といっていいでしょう。63分のエジルのCKがファーに流れると、トラップしたアレクシスがまわりこんで打とうとしますが、うまくコントロールできずにクリアされます。69分、中盤の要グイェがジャカを引っかけ、2枚めのイエローで退場!クーマン監督のチームは、今日もホームで敗れるのでしょうか。

71分、ヴラシッチのパスミスをベジェリンがカットしてカウンターが始動。アレクシス・サンチェスが右のエジルにパスを通したとき、マイケル・キーンだけが残っており、オフサイドを取れないままに3対1となっています。エジルはニアのラカゼットに確実にグラウンダーを通し、エースが難なくプレミアリーグ5ゴールめを決めました。クーマン監督は、ルーニーとカルヴァート・ルーウィンを下げてルックマンとニアッセを投入。ヴェンゲル監督はラカゼットを休ませ、久々のプレミアリーグとなるウィルシャーを送り出します。1ゴール1アシストのエジルは、82分にお役御免でコクランに後を譲りました。

ベジェリンのアーリークロスはダイビングヘッドでニアを狙ったアレクシスが枠に飛ばせず、ジャカのミドルがバーを叩くと、ピックフォードと競ったラムジーも決められません。しかし90分、DFの間に入ったラムジーに、ウィルシャーからきれいなラストパスが通ります。GKの動きを見たラムジーが冷静にニアに流し込み、1-4。この後、ニアッセがチェフのトラップに絡んで2点めを決めるも、95分に左サイドからドリブルで右にまわり込んだアレクシス・サンチェスが、クロスに狙ったシュートをサイドネットに叩き込む待望の今季初ゴールをゲットします。アーセナルが10人のエヴァートンを2-5で粉砕。チェルシーに次ぐ5位にポジションを上げました。

エジル、アレクシス・サンチェス、ラカゼットの調子がよければ、アーセナルは相当強いチームだとあらためて実感しました。この試合はとりわけエジルの出来がよく、危険なエリアに再三パスが出るのを見て、相手の守備を崩してゴールを決めることができないエヴァートンは自陣にこもらなければ勝ち点1は難しいだろうと思っておりました。前の3人の素晴らしさに加えて、ラムジーの積極性とモンレアルの献身的なプレイ、そしてウィルシャーのパスセンスもリスペクトしたい一戦でした。この勢いをカラバオカップ、プレミアリーグのスワンズ戦、ヨーロッパリーグに持ち込んで3連勝し、いい状態でマンチェスター・シティ戦に臨んでいただければと思います。

ついに降格ゾーンに転落したエヴァートンは、攻守ともに立て直しに時間がかかりそうです。どこが悪いと明快にいえない暗いトンネルを、早期に脱出できる出口を見出せるでしょうか。次節のレスター戦で惨敗すれば、クーマン監督とクラブの蜜月は終わりを告げることになるかもしれません。エジルとラカゼットで決めたイージーなゴールシーンを観ながら、アーセナルの素晴らしさに対する高揚感と現在のトフィーズに対す不安がない交ぜとなり、何ともいえない複雑な気分になりました。好きな監督なので、何とか踏みとどまってほしいのですが…。

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“【Everton×Arsenal】アレクシス&エジルが初ゴール!アーセナルが不振のエヴァートンに5発大勝!” への4件のフィードバック

  1. Davinci より:

    エジルに必要なのはサンチェス。エジルのプレービジョンを共有できるサンチェスの存在の大きさを改めて感じました。
    あと1点決めましたがラムジーの決定力不足も笑

  2. ざまぁ より:

    管理人調子乗ってコメント削除しまくってたから、最近全然コメント伸びてないな笑

  3. ヤンガナ大好き! より:

    更新お疲れ様です。

    今のエバートンに勝っても…というところはありますがワトフォードとの敗戦からなので良しとしますが、相変わらず安定感がない感じが今シーズンもトップ4を逃す感じが否めないです。

    クーマン解任ですか、残念ですね。

    —–
    久しぶりのキレキレなエジルが観れて良かったです。それにプレスが緩かったこともありますがジャックはボールを持ち過ぎずテンポのよいパス交換やドリブルで後半リズムを作ってました。視野が広がりスターターとしてのプレイも観たくなりました。

    それにしてもクーマンさん、解任ですかあ。戦略家でサウサンプトンでの監督時代の知将ぶりが印象深かったので、本当に残念です。

    今期のエバートン、移籍で獲得した個々の選手は本当に面白いのですが、ガナーズ戦も含め残念ながらチームのケミストリーが感じられませんでした。また、プレミアで指揮をとる姿が観たい監督ですね。

  4. makoto より:

    Davinciさん>
    アレクシス⇒エジルのゴールシーンは美しいですよね。ラムジーは、何しろ走るので時折苦笑いしながらもリスペクトしています。

    ざまぁさん>
    ありがとうございます。コメント数の推移までチェックしていただいている方はなかなかおらず、大変感謝しております。今後も、何かお気づきの点があれば、ご報告いただけると助かります。

    エジルのパスさん>
    安定感はないかもしれませんが、エジル、アレクシス、ラカゼットが調子を上げているのは好材料だと思いました。

    ヤンガナ大好き!さん>
    おっしゃるとおり、クーマン監督のチームはバラバラでしたね。戻ってきていただければと思います。

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