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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Liverpool×Huddersfield】スタリッジ先制、後半3発!昇格チームを圧倒したリヴァプールが久々の快勝!

コウチーニョが内転勤を痛めて不在、デヤン・ロブレンは試合開始直前に負傷、エムレ・ジャンはベンチ。クロップ監督は、スタリッジ、ミルナー、クラヴァンをスタメンで起用しています。プレミアリーグ10節、リヴァプールVSハダースフィールド。ホームチームはトッテナム戦の大敗から気持ちを切り替え、何としても勝ち点3をゲットしなければならない一戦です。ミニョレの前にはジョー・ゴメス、マティプ、クラヴァン、アルベルト・モレノ。中盤はヘンダーソン、ワイナルドゥム、ミルナー、前線にはフィルミーノ、スタリッジ、サラーという布陣です。前節のプレミアリーグで、マンチェスター・ユナイテッド相手に65年ぶりの勝利を挙げたハダースフィールドは、キックオフ直後からしっかり引いてカウンター狙いです。序盤は慎重すぎたレッズは縦に入れるボールにミスが目立ち、サイドを制圧するいいときの彼らのサッカーではありません。

CKに対しては集中して守れていたレッズが、ようやくチャンスをつかんだのは15分でした。右からのミルナーの長いクロスに、ファーから走り込んだのはスタリッジ。ボレーがミートすれば決まっていたかもしれませんが、うまく当たらず枠を越えていきます。レッズのウイングはSBとの連携が薄く、サイドで孤立しやすくなっており、全体的にチェンジオブペースがないのが攻めきれない理由でしょう。26分、サラーが右サイドをドリブルで突破し、ニアのスタリッジに預けたチャンスはストライカーが打ち切れません。1分後、フィルミーノのポストプレーでボックスに入ったサラーが左足で狙うと、GKレッスルが冷静に正面でキャッチ。アンフィールドのスタンドからは、苛立つ声が聞こえてきています。

31分、これぞヘンダーソンといいたくなる見事なロングフィードがボックス左のミルナーへ。ワントラップのシュートは、GKレッスルが左に体を倒して押さえます。ファン・ラ・パラは負傷でしょうか。33分に登場したのは要警戒のカチュンガです。ここまでプレミアリーグ2ゴールのスタリッジは、いいボールが出てこない状況に焦りを隠せません。ところが41分、左サイドからのFKで、トム・スミスがフィルミーノのシャツをつかんで倒してしまいPK。サラーが決めればいい形でハーフタイムを迎えられたのですが、読みやすいキックをレッスルが体に当て、リバウンドを直接叩いたヘンダーソンのボレーは左のポストに弾かれます。チャンスを活かせず前半を0-0で終えたレッズは、次の45分はアプローチを変えなければなりません。

クロップ監督がプレミアリーグで連敗がないのは、チームを戦う気持ちにさせるのがうまいからだと思われますが、この日のレッズはスパーズ戦の大敗を引きずっているように見えます。しかし50分、ホームチームは幸運な形でゴールを決めました。アルベルト・モレノが縦に出したロングフィードを頭を突き出してクリアしたレヴェは、右サイドでフリーだったスタリッジにボールが渡ったのを見て頭を抱えています。レッスルの飛び出しを見て、ダイレクトで軽く浮かしたクレバーなシュートが枠に収まり1-0。今季プレミアリーグ3発めを決めたストライカーは、得意のダンスでスタンドからの声援に応えています。

重苦しさは、これで消えました。ボックス内に勝負するボールが入るようになったレッズは、58分のCKで追加点を奪います。ニアでヘディングをコントロールしたフィルミーノの一撃は文句なし。今日のハダースフィールドに、2点を獲る手段はないでしょう。アンフィールドにはチャントが鳴り響き続けます。63分、中央に入ってフィルミーノの楔のパスを受けたサラーは、素早く反転して左足を振り抜きますが、レッスルの指先をかすめたボールはポストの外側にヒットし、2点差は変わりません。

66分、フィルミーノに代わってチェンバレン。ミルナーのCKは、マティプのヘディングが惜しくも左に外れます。スタリッジがエムレ・ジャンに後を譲った直後、勝負を決める3点めは75分。ボックス内で縦パスを受けたサラーがワイナルドゥムに落とすと、右に回り込んだセントラルMFは強烈なシュートをゴール右隅に突き刺しました。81分、サラーが下がりソランケ。ハダースフィールドに決定機を創らせなかったリヴァプールは、アンフィールドのプレミアリーグは5試合中4試合がクリーンシートです。

最大の収穫は、国内では1ヵ月ぶりに3ゴールを奪ったことでしょう。ゴールを前にしたフィニッシャーはいずれも落ち着いており、決め方も弾道も完璧でした。ミルナーはよく動いて攻守のバランスを取り、ワイナルドゥムはセントラルMFに攻撃センスがあることのメリットを実感させてくれました。ただし、レッズの選手たちを称賛できるのは後半のプレイに対してです。前半の低調は、懸念材料。自分たちのプレイができないまま早い時間から失点を重ねる「アウェイ症候群」が解消しなければ、プレミアリーグの優勝争い参加は望むべくもありません。次節のウェストハム戦では、序盤からフルスロットルのサッカーを展開して相手を押し切るレッズらしい完勝を期待したいと思います。

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“【Liverpool×Huddersfield】スタリッジ先制、後半3発!昇格チームを圧倒したリヴァプールが久々の快勝!” への3件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    まずは勝利に安心しましたが、スタリッジのゴールがなければ後半も低調なゲームであったかもしれませんね。当方が気になったのは、ボール奪取への一歩が遅くなった気がします。後半はゴールにより改善されてましたが、、、。ホームでは強さを発揮しておりますが、ご指摘の通り問題はアウェイでの失点ですね。昨夜もロブレンの怪我によりクラヴァン投入でしたが、危なかったですし、ミニョレも再三ゴール前の連携を狙われていた感じがします。難敵ハマーズ戦は持ち前のフットボールを展開して欲しいですね。期待してます。

  2. Motsuki909 より:

    仰る通り、評価できるのは後半だけです。前半は攻め手の少なさが露見していました。サラーにボールが入った時の歓声が、前半の停滞感を誇張していた気がします。PKに関しては、ある程度の一貫性を持ってミルナーがキッカーで良かったとも思います。

    後半、相手のミス絡みとは言え先制できたのが大きかった。スタリッジのフィニッシュは流石でした。諸々の懸念材料がありますが、勝ち点3は万能薬で特効薬だと信じて、ハマーズ戦で連勝したいところです。

  3. makoto より:

    Mackiさん>
    昨季見せてくれた「怒涛のゲーゲンプレッシング」がなくなった感がありますね(ナポリを見ていて、昨季のレッズを思い出しました)。ハマーズ戦は、「激しいプレスからのショートカウンターで早い時間に先制」を期待しているのですが…。

    Motsuki909さん>
    3点獲れたことはポジティブですね。ハマーズの守備力を考えれば、ゴールラッシュもあるのではないかと思います。

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