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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Huddersfield×Chelsea】カンテ&ロス・バークリーが躍動!新生チェルシーは0-3完勝!

マウリツィオ・サッリ監督のプレミアリーグデビュー戦は、ハダースフィールドの本拠地ジョン・スミススタジアムです。マンチェスター・シティに完敗したコミュニティシールドでは仕上がっていなかった4-3-3は、1週間でどこまでチューニングできたのでしょうか。GK史上最高額移籍のケパがいきなりゴールマウスに入り、最終ラインはアスピリクエタ、ダヴィド・ルイス、リュディガー、マルコス・アロンソ。カンテ、ジョルジーニョ、ロス・バークリーが中盤に並び、3トップはウィリアン、モラタ、ペドロといった布陣です。昨季プレミアリーグで12ゴールのアザールはベンチですが、ブルーズの縦に速いアタックは健在。4分にペドロとアスピリクエタが連携して敵陣で奪うと、パスをもらってマークを外したモラタは、ぎりぎりでオフサイドです。

昨季プレミアリーグ最少の28ゴールに終わったハダースフィールドは、先にゴールを奪われるわけにはいきません。10分に差しかかり、ヴァーグナー監督のチームはようやく落ち着きました。チェルシーはサイドを攻略できず、15分を過ぎてもチャンスを創れません。ハダースフィールドの最終ラインが再三繰り出すロングボールは、ムニエやプリチャードに通らず。20分、左からのパスをボックス手前で受けたプリチャードは、右足のミドルシュートをケパにキャッチされます。

右サイドのハデルジョナイが、何度もノーマークになっています。クロスが味方に届かず、シュートはないものの、完全なるハダースフィールドペース。裏を狙うウィリアンは厳しくチェックされ、チェルシーは30分を過ぎてもシュートが打てません。32分、左からのクロスに飛んだムニエは、頭に当てるのが精一杯。34分にペドロが左のウィリアンに展開すると、左足のクロスをファーで捉えたのはエンゴロ・カンテでした。左足のボレーはミートしなかったものの、飛んだコースがよく左隅に吸い込まれます。昨季プレミアリーグで1ゴールのセントラルMFが、チーム最初のシュートを決めて0-1。37分にCKを得たホームチームは、ムニエのヘッドがポストにヒットし、ジョン・スミスにどよめきが広がります。

チェルシーの追加点は44分。ジョルジーニョの縦パスを、ラインの裏に流したロス・バークリーのヒールキックが秀逸でした。最前線に飛び出したマルコス・アロンソが、シュートを打つ瞬間に足を払われPK。GKの逆を突いたジョルジーニョは、プレミアリーグのデビュー戦で初ゴールです。0-2は、セーフティリードでしょう。後半のチェルシーは、落ち着いていました。52分にペドロがドリブルで中央から上がったシーンは、右サイドを走っていたカンテに気づけば決定機でした。マルコス・アロンソのクロスをモラタがヒールで合わせてCKを得ると、リュディガーのヘッドはGKハマーがセーブ。2度めのCKもリュディガーが制し、落としを左足で狙ったマルコス・アロンソのボレーはクロスバーを叩きます。

ジョルジーニョをアンカーに入れたことで、元々は攻撃的なMFだったカンテの運動量をアタックに活かせるようになっています。昨季はプレミアリーグ2試合出場に終わったロス・バークリーという「新戦力」も左で機能。ウィリアンが縦に突破を図るとハダースフィールド守備陣はついていけず、ペドロのパスコースを作る動きも効果的です。68分、サッリ監督の初の交代策は、ロス・バークリーをロフタス=チーク。76分にウィリアンを下げてアザールを投入すると、80分にダメ押しゴールが決まります。自陣からドリブルを始めたアザールが、3人を自分に引きつけて、フリーのペドロに股抜きのスルーパス。11番の冷静なチップキックがゴールに転がり、勝負は決しました。

攻撃力があるチームに対して、ダヴィド・ルイスを中心とする4バックはうまく対処できるのか、遅攻の際にモラタをどう活かすのかなど、いくつかの宿題はありますが、それらは2節のアーセナル戦が最初のチェックポイントです。何かと難しいプレミアリーグの開幕ゲームで、0-3のアウェイ勝利を挙げたチームにつける文句などどこにもありません。序盤はぎこちなかったロス・バークリーとカンテが、時間が経つにつれて輝きを増していったのが、今日の最大の収穫でしょう。下馬評は低かった、あるいは強さを計りかねたサッリ監督のチームは、早期におもしろいチームに化けるかもしれません。ナポリの美しさと、コンテ監督のレガシーである縦に速いサッカーを、ほどよくブレンドしたような新しいチェルシーを堪能させていただきました。ナイスゲームでした。

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“【Huddersfield×Chelsea】カンテ&ロス・バークリーが躍動!新生チェルシーは0-3完勝!” への5件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    ダビドルイスが素晴らしかったです。
    チェルシーのキーマンはアザールでもジェルジーニョでもなくルイスだと思います。アーセナル戦が楽しみです。

  2. エミリー より:

    チェルシー、尻上がりにうまくやりだしてきて、さすがだなぁと感心してしまった。
    チェルシー、ユナイテッド、スパーズ勝ち。
    我がアーセナルは勝てんのか!?
    誰だよ、嫌がらせみてえな開幕にしやがったのは(泣)

  3. ゆう より:

    ダビドルイスの縦パスは効いてますね、ジョルジーニョとダビドルイス、2人が下のラインで攻撃を作り、カンテの位置が高くなるので彼のプレスの位置が高くなりました。ジョルジーニョがファーストディフェンダーで敵に前を向かせなかった時、セカンドでプレスに行くカンテは驚異ですね。
    カンテは今シーズン、得点力まで身につけてしまうかもしれません、化け物ですね。

  4. ペップの街 より:

    監督代わるとこんなに良くなるの⁉️と、驚きです。
    マルコス・アロンソもジョルジーニョも良かったしバークリーもキレてました。というか、みんな良くなってて、今シーズンは要警戒です。サポーターの皆さんは一気に期待が膨らみましたね。

  5. パチ より:

    ゆうさんの仰る、ジョルジーニョがファーストディフェンダーで敵に前を向かせなかった時、セカンドでプレスに行くカンテは驚異 という意見に激しく同意。 リヨン戦でもそういうシーンがあってそれ見たときに今シーズンなんとかなるんじゃね?って思ってしまいました。

    カンテ同様アロンソも早くもサッリのサッカーに順応してきてるなって感じでしたし、アスピも前半いまいちだったが後半良くなっていたし、バークリーもポジショニングはまだまだだけど少しずつ良くなってきてるかなって感じで今後さらに期待できるかなって感じです。 モラタの所はとても気になりますが…。

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