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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal×Watford】絶品レノ、最後はエジル!苦しんだガナーズが2発ゲットで公式戦7連勝!

4勝1分1敗でプレミアリーグ4位のワトフォードが、4連勝で6位に浮上したアーセナルの本拠地エミレーツに乗り込んできました。守備に不安を抱えるホームチームは、プレミアリーグ3ゴールのアンドレ・グレイと2ゴールのディーニーを止めなければなりません。負傷したパパスタソプーロスの代わりにホールディングを起用したエメリ監督は、他の10人に迷いはなかったでしょう。GKチェフ、DFベジェリン、ムフタフィ、ホールディング、モンレアル。ルーカス・トレイラとジャカがセントラル、2列めはオーバメヤン、ラムジー、エジル。最前線には好調のラカゼットが入っています。

キックオフからしばらくは、アウェイのワトフォードの攻勢。耐えたアーセナルが逆転に転じたのは4分でした。ボックス左から突破を図ったラカゼットが、カバセレのチェックで体勢を崩しますが、ガナーズの選手たちのアピールは実らずゴールキック。これをきっかけに、両者ともアグレッシブに攻める展開となりました。ワトフォードに最初の決定機が到来したのは10分。ホレバスのロングクロスをディーニーがヘッドで折り返すと、ウィル・ヒューズのボレーは右のポストぎりぎりを抜けていきます。

15分には、ガナーズに絶好のチャンス。バックパスを追いかけ、キャスカートから奪ったラカゼットがGKフォスターと1対1になるも、チップキックは左に切れてしまいました。17分、ディーニーとウィル・ヒューズのポストプレーで一気に3対2の形を創ったワトフォードは、左に流れたウィル・ヒューズがグラウンダーを決めて先制かと思われましたが、ロベルト・ペレイラがルーカス・トレイラを倒してファールを取られます。21分、ラカゼットが右から上げたクロスのクリアをエジルが収めると、左から上がったモンレアルに優しい浮き球をフィード。ヘッドで折り返したボールに飛び込んだラカゼットは、ボレーをフォスターの正面に蹴ってしまいました。

ボールを支配しているのはアーセナルですが、ドゥクレとカプェが構える中央が堅く、前線への楔を入れられません。36分に左から蹴ったホレバスのFKは、チェフが触ったこぼれ球にディーニーが詰めますが、ベテラン守護神が先着。プレミアリーグNo.1の4アシストを決めているホレバスに、自由に放り込まれるとやっかいです。39分、ボックス外にこぼれたボールにジャカが反応し、左足で強烈なミドルを放つと、フォスターが右にダイブしてCKに逃れました。前半終了間際に、ガナーズにアクシデント発生。チェフがキックの瞬間にハムストリングを痛め、ベルント・レノがプレミアリーグデビューです。0-0で折り返したゲームは、後半もガナーズが主導権を握ります。

51分、ホレバスのFKにディーニーが飛び込み、アウトにかけたボレーを放つとレノが左手の指先で弾くビッグセーブ!再三のCKもレノが冷静にパンチでクリアし、オーバメヤンがドリブルで上がったカウンターは、浮き球にフリーで合わせたラカゼットのヘッドが右に外れます。62分、エメリ監督はラムジーに代えてイオビ。67分にラインの裏に抜け出したアンドレ・グレイは、レノの果敢な飛び出しに阻まれます。70分、左サイドから上がったロベルト・ペレイラが、ルーカス・トレイラを翻弄してループシュートを放つもポストの右にアウト。ハビ・グラシア監督は、72分にアンドレ・グレイを諦め、アイザック・サクセスを投入しました。

74分、またもホレバスのFKからビッグチャンス。ゴール前にこぼれたボールにキャスカートが詰めると、レノが体を張ってブロックし、アウェイチームの先制はなりません。直後、右から独走してレノと1対1になったアイザック・サクセスは、クロスのシュートを狙いすぎて右のポストにヒット。エメリ監督は、77分にボールが足についていなかったオーバメヤンを下げ、ウェルベックで勝負です。

苦しんでいたホームチームが先制したのは、81分でした。ベジェリンの縦パスでイオビが右サイドを崩し、ニアにクロスを送ると、ラカゼットをマークしていたキャスカートの足に当たったボールがネットを揺らしました。とどめは3分後、決めたのは10番。中盤で粘ったウェルベックがイオビを走らせ、さらに右のラカゼットにボールが渡ると、完璧なグラウンダーをエジルが難なく押し込み、エミレーツのボルテージが上がります。2-0のままゲームを畳んだアーセナルは、プレミアリーグ5連勝で5位に浮上しました。

エヴァートン戦はチェフ、この試合はレノがいなければクリーンシートとはいかなかったでしょう。前線のプレスにメリハリがなく、ラインの裏に走る選手を見失いがちなチームは、ウィル・ヒューズ、アンドレ・グレイ、ディーニー、アイザック・サクセスに決定的なチャンスを創られ、ひとつでも決められていたら逆の結果になっていたかもしれません。動きがよかったラカゼットはフィニッシュの精度を欠き、オーバメヤンは消える時間が長く、ラムジーはもらい方が今ひとつ。攻守ともにルーカス・トレイラの負担が大きく、苦しい試合でしたが、最後は好調のイオビ&ラカゼットと10番が決定的な仕事をしてくれました。

こういう試合を勝てたのは、大きいですね。ヨーロッパリーグ、プレミアリーグ、カラバオカップのホーム4連戦をすべて2点差勝利としたガナーズは、11月上旬までの8試合のうち6試合がロンドンです。エメリ監督の快進撃は、もうしばらく続くのではないでしょうか。守備は相変わらず不安定ですが、多彩な形でゴールに迫る魅力的なアタックは8試合連続で2ゴール以上をゲット。1月のオーバメヤン&ミキから始まったミスリンタート氏の補強戦術は、新しい指揮官がプレミアリーグにフィットするプロセスを確実にサポートしています。

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“【Arsenal×Watford】絶品レノ、最後はエジル!苦しんだガナーズが2発ゲットで公式戦7連勝!” への3件のフィードバック

  1. ヤンガナ大好き! より:

    ワトフォード、強かったです。ルーカスのカンテ並みのパスカットや交代したレノが当たっていなかったらやられてましたね。

    その中で微妙だったラムジーに代わって入ったイゥオビの成長が攻撃面でガナーズを救ってくれました。オフザボールの動きがよく、パスタッチも柔らかくなり、持ちすぎるドリブルもなくなり急成長してますね。これでディフェンス面でも成長すればラムジーとの序列も変わるのではないかと思いました。CBホールディングにもフィード面で成長の跡が見えたのも嬉しかったです。

    最後に何と言ってもエジルが笑顔でフィニッシュできたこともプラスです。今週はEL遠征があるので上手く選手を入れ換え、もう少し攻守の連携を高めていくことが重要かと思います。それにしてもエメリさん、最後までピッチ近くで指示していて本当にエネルギッシュです。

  2. エジルのパス より:

    よくもまぁ5連勝とか・・・。

    前節のチェフの変態パフォーマンスは怪我の前兆だったのかも。本人には気の毒だけど逆にレノには絶対にこの機会をモノにしてほしいです。

    変なタイミングでラムジーのいやなニュース。ピッチ上にも影響はあるでしょ。ムヒタリアンがリーグで使われてないのも気になる。

    良き悪しきいろいろあるけどとにかく勝ったからいいや。

    結果はどうとでも出るんですよ。5連勝だから、10連勝だからいける、ではなく。
    とにかく優勝を目指してやってくれ。(しつこくてスミマセン)

    がんばれガナーズ!がんばれエメリ!

    —–
    更新お疲れ様です。いつもありがとうございます。

    5連勝…いやーどれも危うい勝ちでしたが負けるよりはマシですし良しとします、笑

    左サイドに偏った攻めの形と中央からの崩しの少なさが気になりますが、とりあえずイウォビ入れてから活性化されましたね。

    ビック6と当たるまでは何とか勝ち点を積み上げて欲しいです

    エジルのシュートオサレすぎます

  3. だしまる より:

    記事楽しみに読んでいます。記事&コメントにもありますように、イオビの成長が頼もしい。そして、ホールディング。彼の成長も大きいと思うので、いつか彼の事も書いて頂ければ嬉しい。イケメンかつDFリーダーに育てば、世の中を騒がせることでしょう。そのためには、もっと活躍しないとですね。

    相手では、ディーニーやドウゥレはもちろん、途中出場のサクセスが荒削りながら面白かった。アタッキング能力に精度が加われば、怖いなと思います

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