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【Saints×Chelsea】復活ロス・バークリー!苦しい時間帯にチームを救った1ゴール1アシスト!

プレミアリーグ開幕から5連勝と飛ばしたチェルシーは、ウェストハムとリヴァプール相手にドロー決着を続け、5勝2分で3位に転落。16位に沈むセインツとのアウェイゲームに勝ち、いい状態でマンチェスター・ユナイテッド戦を迎えたいところです。サッリ監督のスタメンは、前節のレッズ戦からコヴァチッチとロス・バークリーを代えただけ。GKケパ、DFアスピリクエタ、リュディガー、ダヴィド・ルイス、マルコス・アロンソ。アンカーにジョルジーニョが入り、両脇にカンテとロス・バークリー。3トップはウィリアン、ジルー、アザールです。開始早々から、完全なるチェルシーペース。ウィリアンやアザールの速い仕掛けに吉田麻也、フート、ベドナレクの3バックは翻弄され、ウィリアンやアスピリクエタのシュートを体を張って止めるのが精一杯です。今のセインツに、ポチェッティーノやクーマン時代の堅守の面影はありません。

10分を過ぎると、チェルシーのフィールドプレーヤーは全員敵陣に入り、アザール、マルコス・アロンソ、ウィリアン、カンテが3バックの弱点となるサイド攻略を狙います。17分のアザールの仕掛けは、横に出たパスをカンテが落とし、ロス・バークリーのミドルシュートがクロスバーの上。18分、ジョルジーニョが縦に出した浮き球をウィリアンがヘッドで真ん中に落とすと、吉田麻也はクリアをベドナレクに当ててしまいます。チェルシーの選手に詰められていれば、失点必至のピンチでした。22分、吉田麻也が左のレドモンドに展開すると、ニアに寄ってきてパスをもらったダニー・イングスの折り返しは、走り込んできたレミナが打ち切れません。1分後、右サイドから持ち込んだガッビアディーニのミドルは、ケパがキャッチ。ようやく落ち着いたホームチームが、攻める時間が増えてきました。

26分、レドモンドがバートランドを縦に走らせると、ゴールライン際からSBが蹴ったクロスはダニー・イングスの足元へ。枠に収めればいいだけの決定機でしたが、今季プレミアリーグ3ゴールのストライカーは、大きく打ち上げてしまいました。チェルシーが先制したのは30分。フートのパスを敵陣で奪ったロス・バークリーが、中央でノーマークのアザールに完璧なラストパス。10番のシュートは、ガラ空きだったゴール右に突き刺さりました。セインツの急造3バックは幾度となくポジションが重なり、自らピンチを招いています。37分のセインツのカウンターは、遠めから狙ったガッビアディーニのシュートをケパがキャッチ。ほとんどの時間を攻撃に費やしているチェルシーは、時折最終ラインを敵陣に設定しています。前半は0-1。次のゴールで、チェルシーの勝利が決まりそうです。

ゴールが必要なマイク・ヒューズ監督は、ハーフタイムにベドナレクをロメウにスイッチ。50分にダニー・イングスがボックス右で粘り、戻したボールをホイビュルクがファーに上げると、バートランドの決定的なボレーは浮いてしまいました。53分、左のレドモンドが出した速いラストパスを、ダニー・イングスがワントラップボレー。スピードはあったものの、コースが甘くケパが冷静にキャッチします。セインツが押していた57分、チェルシーの2点めはセットピースでした。FKの壁の前にいたジルーが、ファーに回り込むサインプレー。フリーのストライカーが得意のバイシクルで中に入れると、ゴール前に走り込んだロス・バークリーが難なくプッシュしました。1月にエヴァートンから来たMFは、チェルシーでのプレミアリーグ初ゴールです。

67分、ガッビアディーニのクロスをリュディガーがクリアすると、リバウンドを叩いたホイビュルクのボレーはリュディガーが間合いを詰めてブロック。サッリ監督は、68分にジルーを下げてモラタです。さらに75分には、ウィリアンをペドロ。79分のレドモンドの素晴らしいミドルは、ケパが弾いてクロスバーに当たり、セインツはギャップを詰められません。81分、1ゴール1アシストのロス・バークリーがここで下がり、コヴァチッチが中盤に加わります。チェルシーの最後のゴールは、93分。10分前にアザールのスルーパスからの1対1をGKマッカーシーに止められていたモラタは、2度めの10番からのスルーパスはチップキックでゴールに流し込みました。終盤はきわどいシュートを何度か喰らったものの、ケパのビッグセーブでゼロに抑えたチェルシーの完勝でした。

「今日の彼はとても素晴らしかった。満足している。潜在的な能力が高いプレーヤーで、フィジカルも、技術も、戦略的にも日々改善している。プレミアリーグでもイングランド代表でも非常に重要な存在になるだろう」。サッリ監督は、1ゴール1アシストを記録したロス・バークリーを激賞していました。2017-18シーズンの前半戦を棒に振り、チェルシー移籍後も本来のプレイを取り戻すのに時間がかかった24歳は、完全復活を遂げたとみていいのではないでしょうか。鋭いシュート、決定的なパス、デュエルの強さを併せ持ち、インサイドMFにはうってつけの選手です。

GKと最終ラインに加えて、カンテとジョルジーニョまでスタメン固定しているイタリア人監督は、長いシーズンのなかで守備に長けた2人を休ませる際に、ロス・バークリー、コヴァチッチ、ロフタス=チークをどうやってうまく組み込むかを考えているに違いありません。セスクとドリンクウォーターがプレミアリーグで出番がないほど、中盤の層が厚いチェルシー。開幕前は主力の大量離脱が噂され、マンチェスター・ユナイテッドやトッテナムより評価が低かったチームは、今や間違いなく優勝候補の一角です。(ロス・バークリー 写真著作者/ Chensiyuan)

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“【Saints×Chelsea】復活ロス・バークリー!苦しい時間帯にチームを救った1ゴール1アシスト!” への2件のフィードバック

  1. より:

    クルトワの事はあまり好きじゃありませんでしたが、実力はワールドクラスに間違いなかったので去った時はGKのポジションはこれからどうなるのかと心配でしたが、ここ最近のケパの活躍を見るに適切な入れ替えになったなと確信させられてしまいます。
    両足での正確なキック、最終ラインからのゲームの構築にも落ち着いて参加でき、ここ数試合はケパに助けられたと言っても過言ではないビッグセーブもちらほら。
    急遽移籍が決まった時の誰?となった自分が恥ずかしいです。できる限りチェルシーで長く居て欲しい事はもちろん、デヘア超えにも大いに期待しています。

  2. パチ より:

    バークリーは復活とは思いますが、正直戦術面はまだまだだと思うのでサッリから学んでどんどん成長していって欲しいですね。プレから見てて徐々に良くなってるのはわかってるので更なる成長に期待!
    ウィリアンも裏抜けを意識するようになってたり、アザールやカンテはもちろんサッリの元でどんどん成長する選手が出てきそうなので今後が楽しみです。

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