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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.CITY×Burnley】止まらないアグエロ…首位マン・シティは怒涛の5発で無敗キープ!

何しろ、昨季プレミアリーグを39失点で切り抜け、7位フィニッシュしたチームです。敵地エティハドのマンチェスター・シティ戦とはいえ、バーンリーは勝ち負けに持ち込んでくれるのではないかと期待していました。ヨーロッパリーグ予選に出場するための早期始動に無理があったのか、プレミアリーグ開幕からの5試合で10失点と守備に難を抱えていたチームは、直近3試合は2勝1分で2失点と調子を上げていました。ところが…。

昨季のバーンリーは、堅守というイメージがありましたが、実はシュートを打たれまくるチームでした。タックル数533回はプレミアリーグ19位で、シュートブロック191回は堂々の1位。よく走るジャック・コークとパスセンスがあるデフールは、ポジショニングがいいとはいえず、ストライカーの侵入を許してしまうのですが、タルコフスキーとベン・ミーのCBコンビは決してマークを外さず、シュートを体に当てまくっていました。負傷したヒートンの代役として抜擢されたニック・ポープのセービングも素晴らしく、リーグ6位という失点の少なさは、最後の砦の堅牢さによってもたらされた記録だったのです。

今季もここまで、シュートブロック数はNo.1。こんなチームにとって、セルヒオ・アグエロのような抜け目ないストライカーは天敵です。今季プレミアリーグ8戦5発で、すこぶる体調がいいと語っていた10番は、2人のCBの間や、CBとSBの間に入ってマークを外す動きを徹底していました。3分にオフサイドぎりぎりから裏に抜け出し、フリーのダイビングヘッドを右に外したのを見た瞬間、「今日はこの人にやられる」と思いました。マン・シティ封じの1丁目1番地は、ダヴィド・シルヴァやフェルナンジーニョが繰り出す速い縦パスを受ける選手を振り向かせないことです。バーンリーは、これができませんでした。マフレズやサネへのロングフィードからのサイドアタックと、アグエロを軸とした中央突破を喰らって完全に引かされ、15分にはマフレズのクロスに合わせたアグエロのボレーがゴール左を襲います。決定的なシーンでしたが、ボールはジョー・ハートの体に当たってCK。何とかしのいだと胸をなでおろした1分後に、本日最初のゴールが決まりました。

左サイドでバンジャマン・メンディからパスを受けたサネが、ボックスに侵入してDFを引き付けると、すぐ外にいたダヴィド・シルヴァにショートパス。速いグラウンダーが出る瞬間、ファーにいたアグエロは、テイラーから逃げるように立ち位置をずらしていました。左足のボレーがまっすぐゴールに刺さったのは、左SBの想像より外にアグエロがいたからです。司令塔の完璧なラストパスと、駆け引きに長けたエースのポジショニングが生んだ玄人好みの一撃でした。

29分にアグエロがシュートを打てたのも、セントラルMFが彼を野放しにしていたからです。縦パスを受けたエースが反転して右足を振り抜き、DFに当たると、斜めに走ってきたダヴィド・シルヴァが左足のアウトでループシュートを放つも、クロスバーを越えていきます。追加タイムにベルナルド・シウヴァが上げたピンポイントのクロスをダヴィド・シルヴァがヘッドで叩いた決定機は、ジョー・ハートが信じられない反応で右に弾き出すビッグセーブ。フォローしたアグエロは、無人のゴールへのフィニッシュを大きく浮かしてしまいました。前半を何とか1点差で食い止めたバーンリー。追いつけるかと期待したのは、セカンドハーフの9分まででした。

カウンターに出ようとしたバーンリーをフェルナンジーニョが止め、ダヴィド・シルヴァ、サネとつながった左サイドからのアタック。ジャック・コークと競り合ったサネが転倒した瞬間、PKかと思ったバーンリーの選手たちが足を止めてしまいました。ゴールライン際に転がったボールをダヴィド・シルヴァが中に折り返し、ノーホイッスルだと気づいたときには既に手遅れ。ベルナルド・シウヴァのボレーが左隅に刺さり、致命的な2点差となります。しかしこのシーンを映像で見ると、ダヴィド・シルヴァが蹴った瞬間、ボールはラインを割っていました。ただでさえ劣勢のチームに対して、レフェリーまで水色に加勢する格好となり、もはや打つ手なし。2分後にはCKのクリアが小さくなったところを、走り込んだフェルナンジーニョにボックスの入り口から蹴り込まれてしまいました。

3-0の試合の興味は、マン・シティが何点獲るかですが、次のゴールが決まったのは83分になってからでした。カウンターからサネが折り返したボールは味方に通らず、ボックスの外に流れてしまいますが、拾ったフェルナンジーニョがボックス手前にいたマフレズにつなぐと、テイラーをかわして放った美しいミドルシュートが左隅に吸い込まれました。マフレズは、これで今季プレミアリーグ3ゴール。試合を重ねるごとにペップの戦術にフィットし、積極的にシュートを狙う姿が目立つようになりました。90分、バンジャマン・メンディがアシストランキングのTOPに立つ5本めのグラウンダーを中央に入れると、サネがボレーで右隅に流し込んで5-0。マン・シティのゴールショーは、ようやく打ち止めとなりました。

速いパスがまわるビルドアップでフリーの選手を創ると、前線でマークを外した選手がいれば縦パスを当て、いなければ大きくサイドに展開。ボックスの脇に入った選手にボールを託すと、容赦ない高速グラウンダーが中央の選手に届きます。これぞペップのマン・シティ。58分に負傷が癒えたデブライネが復帰し、66分にはアグエロに代わってガブリエウ・ジェズスが登場。75分には期待のフィル・フォーデンが送り出され、それぞれ足慣らししたことも報告しておいたほうがいいでしょう。デブライネが30分しかいなかった9試合を、7勝2分で26ゴールって…。昨季から通算すると、プレミアリーグ47試合で39勝6分2敗、積み上げたゴールは132です。最強チームは、止まるのか?来週のマンデーナイトはウェンブリーでトッテナム、2週間後にはマンチェスターダービーですが…⁉

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“【MAN.CITY×Burnley】止まらないアグエロ…首位マン・シティは怒涛の5発で無敗キープ!” への7件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    更新ありがとうございます。
    1点目の質の高さに感心しました。バーンリーデフェンスが3人くらいいましたがキーパーの前に高速のクロスを通されると思って引いたのをあざ笑うかのようにマイナス気味のクロス。
    Makotoさんご指摘の通りアグエロが絶妙ののポジション取りで突き刺しました。
    このゴールに至るまでの布石が奏功したのでしょう。まるでチェスのような先を読んだ駆け引きの妙!堪りません!

  2. エミリー より:

    ただただ、強いっす(笑)
    アーセナルファンですが、最近のシティの試合を見ていると、どれだけの差があるのかを想像して、身震いしてしまいますよ。
    選手個々のスキルも素晴らしいのに、監督からの指示は徹底され、戦術理解度がめっちゃ高い。
    半信半疑でやってるプレーが無いですよね。
    選手もそれを楽しんでるみたいです。
    怪我人続出でもなけりゃ、今季のシティは白鵬みたいになっちゃうかもな。

  3. ペップの街 より:

    本当に崩しから得点のパターンが多様ですね。
    「孤独のグルメ」の井之頭五郎さながらに「今度はそう来たか!おっとその手があったか!」と独り言を言いながら楽しんでみてます。

  4. ゆう より:

    バーンリーは堅守のイメージだったのですがシュートを打たれまくるチームだったんですね笑
    しかしシティの前線はマークを外すのが本当に上手ですね〜、クロス時も両CB間のポケットに確実に入ってますね。そこに確実に入れるクロスの質も見事ですが。
    エリア付近の崩し、ハイクロス、ロークロス、ミドル、ドリブルもフリーキックも、攻撃に関しては全てを兼ね備えた集団になってますね、本当に凄いチームです。
    チェルシーサポですが、このチームにだけは中々勝利のイメージが湧いてきません。。

  5. プレミアリーグ大好き! より:

    強いだけじゃなく内容も良いからね。モウリーニョが可哀想になるぐらいに差がついてしまった。

  6. サンドバッグ より:

    本当に、、、世界最高の監督はペップか?
    モウリーニョか?
    と比較されてていた頃とは雲泥の差ですね。。。

    ところで、この書き込みをしている中心部の
    ほぼ半分を広告が埋めていて
    自分の書いた文章の中盤以降を
    確認する事も出来ないのですが。。

    何とかなりませんかね??

  7. シティふぁん より:

    新加入がマフレズだけなのもありますが戦術はかなり浸透しましたね
    首位ですし得点の多さも失点の少なさも満足です
    ただCLではリーグとは違くてかなり苦戦するでしょう

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