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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.UTD×Crystal Palace】パサーなき終盤…マン・ユナイテッドは必然のスコアレスドロー。

「年末までに、TOP4に食い込める可能性がある」と語っていたモウリーニョ監督にとって、あまりにも痛いドローでした。プレミアリーグ13節、マンチェスター・ユナイテッドVSクリスタル・パレス。得失点差マイナス1の8位と不本意なポジションに停滞するチームとはいえ、今季プレミアリーグでゴールを奪えなかった試合は、3節のスパーズ戦のみ。16位に沈むサウスロンドンのクラブに、スコアレスという結果は想像できませんでした。スタメンを見ていただければ、ルーク・ショーの不在以外に特段の懸念はなかったことがわかります。デ・ヘア、ダルミアン、リンガード、スモーリング、アシュリー・ヤング、マティッチ、ポグバ、マタ、リンガード、ルカク、マルシアル。この顔ぶれで、しかもオールド・トラフォードでゼロで終わるとは…。痛恨の一戦は、決して悪い立ち上がりではありませんでした。

ロングフィードの落としをリンガードがダイレクトで叩き、マティッチがラインの裏に出した浮き球でマルシアルがゴールに迫るなど、序盤のマンチェスター・ユナイテッドにはいつでもゴールが奪えそうな予感が漂っていました。17分、ぽっかり空いた中央にパスを通され、左から中に絞ったザハが右足で巻いたシュート。対峙していたダルミアンは無力でしたが、ボールが浮いてくれて助かりました。2分後、マタが前線に送ったボールを斜めに入ったリンガードが落とし、ポグバが狙ったアタックは機能的でしたが、うまくコントロールできなかったフィニッシュは右に逸れていきます。自陣でパスミスを犯した20分のピンチは、ザハの鋭いシュートが左に流れて命拾い。25分のアウェイチームのカウンターは、マックス・マイヤー、ザハとつながったボールが左でノーマークだったファン・アーンホルトへ。右足でのフィニッシュを求められたレフティは、絶好のチャンスでキックをミスして左に外してしまいました。

27分にマタが左から蹴ったFKは、ファーで競り勝ったスモーリングのヘディングがポストの外に抜けていきます。アシュリー・ヤングがボックス左を突破し、ニアに入ったリンガードに打たせたチャンスは、コースが甘くGKヘネシーがセーブ。リバウンドを拾ったリンガードが中に送り、マルシアルがヘディングシュートを放つもヘネシーの正面です。41分、ポグバが縦に出した美しいスルーパスは、マルシアルに届いて決まりかと思われましたが、トムキンスがよく戻ってスライディングでストップしました。

47分、ポグバが左のアシュリー・ヤングに展開し、右足のクロスがミリヴォイェヴィッチに当たってファーに流れると、飛び込んだルカクは触れず。プレミアリーグ開幕から5試合で4発のエースは、6試合ゴールなしと苦しんでおりますが、この試合でも前半のシュートシーンはありませんでした。57分、右からのクロスがクリアされ、ファーのアシュリー・ヤングが右足でシュートを放つとヘネシーがセーブ。こぼれたボールをプッシュしたルカクは、DFと並んでいたようにも見えましたが、レフェリーのジャッジはオフサイドでした。モウリーニョ監督はマタとリンガードを下げ、フェライニとラシュフォードを投入。勝ちにいくなら、ここで下げるべきはマティッチではないかと思いました。

63分、ポグバのパスミスをミリヴォイェヴィッチに拾われ、後方に戻ったボールをクヤテが叩くと、左隅に飛んだボールはデ・ヘアがビッグセーブ。フォローしたファン・アーンホルトの一撃も守護神がブロックし、マン・ユナイテッドはピンチを脱しました。69分、アレクシス・サンチェスと代わったのはポグバ…。負傷明けゆえに長く使えなかったのか、自陣での危ないパスがあったのを嫌ったのか。リスクをとって攻めたいシーンで、リスクのほうを気にしたのなら、スコアレスドローという着地は成果として受け止めるべきでしょう。

74分、タウンゼントがマティッチとリンデロフを抜き去ってデ・ヘアと1対1。シュートは左に外れましたが、何のために不振のセントラルMFを残したのかと頭を抱えるピンチでした。78分、アレクシスのパスを受けたマルシアルのシュートは、ニアにアウト。83分、ダルミアンが浮かしたハイクロスをルカクがヘッドで合わせますが、ヘネシーが左に飛んでファインセーブ。この時間にエースが初シュートというスタッツを見れば、ホームチームの戦術がいかに機能していなかったかがよくわかります。アシュリー・ヤングのクロスの精度が低いのに、マタとポグバという質の高いパサーを下げれば、放り込み以外に手立てがなくなるのは自明です。

89分、アレクシスが前線に浮かしたボールをラシュフォードが収め、左足で狙うもポストの外。タウンゼントもザハも引っ込めたアウェイチームの目論見は明確です。マンチェスター・ユナイテッドは、プレミアリーグのホームゲームで全勝だったお得意様相手に勝ち点を落としてしまいました。ポグバのポジションからパスを出していたアレクシスは、それがミッションだったのか。ルカクとラシュフォードが、1本しかシュートを打てなかったのはなぜか。勝利をめざすなら、マティッチをフェライニに代えて中盤の底を落ち着かせ、ポグバをルカクやマルシアルに近い位置でプレイさせるなどの積極的な策が必要だったのではないでしょうか。痛恨のドロー、しかし必然のドロー。4位までの勝ち点差7は、年末どころか最後まで埋まらないように感じられる残念な戦い方でした。

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“【MAN.UTD×Crystal Palace】パサーなき終盤…マン・ユナイテッドは必然のスコアレスドロー。” への3件のフィードバック

  1. より:

    ルカクが悪いのか、ルカクを生かせられないチームが悪いのか分からないが、本当悔しい

  2. ペップの街 より:

    得点力不足が解決されてませんね。
    トップ6どころか下位チームにホームで引き分けては深刻です。

  3. グナ より:

    ラストパスの浮き玉率高!シティと真逆。

    あの状況ではフェライニは使うとしたら前。

    マティッチの代わりのDMFがほしいですね〜。

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