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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Watford×MAN.CITY】最後はゴール前に釘付け…辛勝マン・シティ、週末はチェルシーと激突!

プレミアリーグ開幕4連勝の頃ならいざ知らず、4試合でたった1ゴールと精彩を欠いている今のワトフォードには、王者マンチェスター・シティは倒せないだろうと半ば諦めていました。いやー、惜しかった!プレミアリーグ15節、ヴィカレージ・ロードの一戦は、絶不調だったワトフォードが大健闘。マン・シティ相手にオンターゲット7対7という数字を見ると、勝ち点2ぐらいあげてもいいのでは?などと思ってしまいます。ペップの11人は、エデルソン、カイル・ウォーカー、コンパニ、ジョン・ストーンズ、デルフ、フェルナンジーニョ、ベルナルド・シウヴァ、ダヴィド・シルヴァ、マフレズ、ガブリエウ・ジェズス、サネ。マン・シティがいつものように主導権を握り続けながら苦戦したのは、アグエロの不在と、ワトフォード守護神ベン・フォスターの好調によるところが大きかったのではないでしょうか。

サイドのイニシアティブは明け渡しても、ゴール前では負けないとばかりに中央を固めるワトフォード。9分に反撃に転じ、ボックス左を突破したロベルト・ペレイラがデルフを切り返しでかわして右足で巻いた一撃は、惜しくもファーポストの外に抜けていきました。10分、絶好調のサネが中央をドリブルで切り裂いてフォスターと1対1。左足のシュートが右手の上を越えたと息を呑んだ瞬間、GKが左手で叩いてCKに逃れます。アグエロの不在を苦戦の理由としたのは、プレミアリーグ12試合1ゴールと不振のガブリエウ・ジェズスが、もらいにいく動きが少ないからです。楔のパスを入れてからサイドを崩す形が少ないマン・シティは、アーリークロスやサネとマフレズの単独ドリブルに依存する攻撃が目立っていました。

18分、フェルナンジーニョが縦に入れたスルーパスでマフレズがフォスターと対峙すると、左足のフィニッシュはフォスターがブロックし、フォローしたベルナルド・シウヴァも勇敢なGKに止められました。WBAから来た35歳のベテランGKは、ボールも状況もよく見えており、ポジショニングとプレイ選択にミスがありません。30分、ダヴィド・シルヴァの縦パスがボックス左に出ると、ガブリエウ・ジェズスがカバセレを抜いてゴールライン上を進み、右足でシュート。これは明らかにコースがなく、フォスターが確実に寄せて外に弾き出しました。

32分、チャロバーが右のアイザック・サクセスに展開し、クロスのこぼれ球をトラップしたドゥクレがゴールに背を向けて後ろに浮かすと、走り込んだディーニーのスライディングボレーはエデルソンが足に当てるビッグセーブ。マン・シティが先制したのは、前半も残り5分になってからでした。右サイドのマフレズが左足で曲げたクロスは、飛び出したダヴィド・シルヴァがうまく打てずにクリアされますが、戻ってきたボールを同じキックでもう1度ファーに入れると、今度はサネが体で押し込みました。アウェイサポーターは、「Who are ya?」の大合唱。0-1としたマン・シティは、後半開始から6分で追加点をゲットします。

やはり仕掛け人はダヴィド・シルヴァ。敵陣左で奪ったガブリエウ・ジェズスに、ボックス脇を突破させたリターンは秀逸でした。ファーに出たグラウンダーを完璧なボレーで仕留めたのは、リヤド・マフレズ。すっかりチームになじんだサイドアタッカーは、今季プレミアリーグ5ゴールめです。60分に敵陣でインターセプトしたフェルナンジーニョが右のマフレズを走らせると、中に斬り込んで放ったシュートはDFにヒットして左に流れていきました。

週末のチェルシー戦を意識したのか、いつもならさらに畳みかけるマン・シティはペースダウン。ハビ・グラシア監督が63分にチャロバーをデウロフェウに代えて、勝ち点ゲットをめざします。69分、デウロフェウから奪ったマフレズがカウンターを仕掛け、スルーパス1発でガブリエウ・ジェズスがGKと1対1になりますが、フォスターの飛び出しに焦ったシュートは左にアウト。ペップは73分にダヴィド・シルヴァを下げ、ギュンドアンに後を託します。74分、ディーニーが左に流したボールをドゥクレが直接狙うも、エデルソンがキャッチ。82分にギュンドアンのパスをボックス右のコーナーで受けたマフレズは、ホレバスとキャスカートを交わして打ったシュートをフォスターにセーブされます。

アイザック・サクセスが退き、アンドレ・グレイが加わったワトフォードは、85分に1点差に迫りました。デルフがデウロフェウに奪われ、クロスに反応したエデルソンとアンドレ・グレイが交錯すると、ファーに詰めたドゥクレが押し込んで今季プレミアリーグ初ゴール。87分のCKは、ディーニーのヘッドをエデルソンがキャッチします。ワトフォード、怒涛のアタック。ガブリエウ・ジェズスをラポルテというペップらしくない交代策は、ホームチームの素晴らしさを物語るひとつの事実です。最後まで攻める姿勢を失わなかったワトフォードは、最強王者をゴール前に釘付けにして、ホームサポーターを帰宅させませんでした。

危なかったマン・シティ。長いシーズンにときどきある苦戦は結果オーライとして、次に目を向ければいいでしょう。前線の選手がチャンスを活かしていれば、後半はラクに戦えたはずですが、フォスターを輝かせてしまったために、最後は冷や汗をかく展開となりました。そんななかでも、フェルナンジーニョとダヴィド・シルヴァはやはり別格。彼らがいれば、多少負傷者が出ても前年王者の優位は動かないのではないでしょうか。週末は、チェルシー戦。フェルナンジーニョVSジョルジーニョ、マルコス・アロンソVSカイル・ウォーカーが、今の私の注目ポイントです。

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“【Watford×MAN.CITY】最後はゴール前に釘付け…辛勝マン・シティ、週末はチェルシーと激突!” への1件のコメント

  1. ペップの街 より:

    更新ありがとうございます。
    ゲーム開始からハーフコートマッチで決定機の連続でしたが、ワトフォードの戦士達は諦めませんでした。
    後半0-2となった後、諦めて帰りかけたサポーターを思わず席に戻らせた反撃でした。
    ポゼッションで圧倒はされても、ショット・オン・ターゲットは互角。ホームチームの勝利を信じて声援を送る少年の瞳が感動的でした。
    ジェズスを下げてラポルト投入の策はペップのワトフォードの戦士へのリスペクト、というかホント追いつかれるんじゃとの恐怖もあったんじゃないでしょうか。
    とにかく、素晴らしいゲーム、GKを筆頭に100%出し切ったホームチームの戦士に賞賛あるのみです。

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