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【MAN.CITY×Crystal Palace】まさかの3失点、単調な攻撃…焦ったマン・シティがホームで完敗!

しぶとい下位クラブのジャイアントキリングは、プレミアリーグの名物のひとつですが、リヴァプールとマンチェスター・シティを筆頭にビッグ6の強化が進み、イングランドも順当勝ちばかりになるのかと思っていました。ところがプレミアリーグ18節は、痛快なアップセット2連発。チェルシーがヴァーディーの1発でレスターに敗れ、ペップのチームはまさかの3失点でクリスタル・パレスに足元をすくわれました。両者ともホームの惨劇。リヴァプールと優勝を争う昨季王者が、どんな展開で勝ち点3を失ったのかを追いかけていきましょう。

GKエデルソン、DFカイル・ウォーカー、オタメンディ、ラポルテ・デルフ。アンカーにジョン・ストーンズが入り、両脇にベルナルド・シウヴァとギュンドアン。前線にスターリング、ガブリエウ・ジェズス、サネという布陣は、負傷したフェルナンジーニョ&ダヴィド・シルヴァとアグエロ、デブライネの不在が気になります。キックオフから攻勢のマン・シティは、2分にデルフが強烈なミドルを放ち、GKグアイタがセーブ。6分にジョン・ストーンズがミリヴォイェヴィッチに奪われ、ザハがドリブルで突破を図りますが、オタメンディが冷静に対応してシュートを打たせません。

9分のCKは、オタメンディのヘッドがゴール前の壁に当たってラインを越えず。ベルナルド・シウヴァのスルーパスでボックス左に侵入したサネは、左足のシュートをニアに外してしまいます。クリスタル・パレスの11人は、全員自陣で抵抗。この戦い方で、70分以上をしのぎきることはできないでしょう。16分、ベルナルド・シウヴァがファーに浮かしたボールを、ノーマークのスターリングがボレー。左に逸れたところをベルナルド・シウヴァがプッシュしますが、ゴール前の渋滞につかまりました。

ゆっくりパスをまわして隙を窺うチームに対して、サポーターがチャレンジしてくれと煽っています。27分、マン・シティがようやく先制。サイドチェンジを受けたサネが後ろのデルフに落とすと、右足で上げたクロスに飛び込んだギュンドアンのヘッドは完璧でした。守り続けていたクリスタル・パレスは、どこかで前に出なければなりません。33分、ザハが右サイドで粘り、タウンゼント、ミリヴォイェヴィッチと横につなぐと、左のシュラップが思い切りよく打った左足シュートがエデルソンの指先を抜けて右のサイドネットへ。プレミアリーグ16位は、最初のシュートを見事に決めて同点に追いつきました。

さらに2分後、左からのFK。ファン・アーンホルトのキックのクリアがゴール前に上がり、ベルナルド・シウヴァがヘッドで外に押し出すと、ボックスの外にいたタウンゼントが左足一閃。一直線にゴール右上に飛んだボールに、さすがのエデルソンも触れませんでした。今季プレミアリーグのベストゴールになりそうなスーパーボレーで、アウェイチームがあっという間に逆転。マン・シティは攻めながらも前半のうちに追いつけず、ペップは50分という早い時間にオタメンディをアグエロにスイッチしました。

サネのCKを叩いたラポルテのヘッドが左のポストぎりぎりを襲った直後、51分にクリスタル・パレスがまさかの3点めを奪います。ワン・ビサカが右から上げたクロスをニアのタウンゼントがヘッドで合わせると、ボールはポストを直撃。リバウンドを拾ったマックス・マイヤーをカイル・ウォーカーが引っ掛けてしまい、レフェリーはPKスポットを指差します。スペシャリストのミリヴォイェヴィッチが、今季プレミアリーグで4発めとなるPKを自信たっぷりに右隅に突き刺しました。

目が覚めたかのように攻めるマン・シティ。ペップは62分にデルフを下げ、デブライネを投入します。昨季プレミアリーグアシスト王は、3点が必要な状況でチームを救うことができるのか。68分にワン・ビサカのクリアを直接叩いたギュンドアンのボレーは、惜しくも左にアウト。ペップの3枚めは、69分にスターリングに代わってマフレズです。最前線のザハが、自陣のボックスの手前まで下がっているクリスタル・パレス。残り時間は15分となりました。76分のサネのFKは、ポストの外にヒット。ホジソン監督に選手を代える気配はありません。85分にデブライネが右サイドから決めた2点めは、本日2発めのミラクルショット。おそらくクロスだと思われますが、左のサイドネットに落ちてくるボールに、グアイタはまったく反応できませんでした。

猛攻を仕掛けるマン・シティ。彼らの最大の敗因は、放り込みに終始してしまったことでしょう。途中出場のアグエロがシュートを打てなかったという事実が、指揮官の思惑が攻撃に反映されなかったことを物語っています。高さがない最前線はクリスタル・パレスの必死の守備にはね返され続け、92分にデブライネの素晴らしいクロスをガブリエウ・ジェズスがヘッドで叩くも、うまく落とせずバーを越えてしまいました。ホジソン監督はアイェウとパンチュンを投入して時間を稼ぎ、間もなくタイムアップ。集中を切らさなかったクリスタル・パレスが、エティハドでジャイアントキリングを達成しました。

フリーの選手やスペースを見逃さずに鋭いパスを送るフェルナンジーニョがいれば、アウェイチームはより混乱したのではないでしょうか。今季プレミアリーグでリードされている時間が57分しかなく、逆転を許したこともなかったチームは、焦りを隠せず単調なアタックを続けてしまいました。とはいえ、リヴァプールとの差は4ポイントしかなく、エティハドの直接対決を制することができれば、前年を制した経験がものをいうのではないかと思われます。気持ちを切り替え、次戦へ。チェルシーを倒したばかりのレスターとのアウェイゲームは必勝です。

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“【MAN.CITY×Crystal Palace】まさかの3失点、単調な攻撃…焦ったマン・シティがホームで完敗!” への2件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    あれだけ見事なシュートを決められ、サネのシュートがポストに弾かれては・・・
    アグエロも完調ではなく、ジェジュスとの2枚で却ってギクシャクしてたようです。今期のペップはターンオーヴァーを守りプレーヤーの疲労蓄積と怪我を防ぐ以上は取りこぼしも想定内だと思います。
    但し、やはりフェルナンジーニョ、ダヴィド・シルバを欠いたセットは見劣りします。
    ペップはレッズとの直接対決にはベストの布陣で臨むでしょうが、リーグの山場はもっとあと、終盤に来ると考えてターンオーヴァーを続けるのでは。

  2. エミリー より:

    ようやく人間らしい綻び方をしてきたなぁという印象ですね。
    疲れ、迷い、焦りとは無縁の圧倒を繰り返してきてましたからね。
    迷い、焦りながらも首位を奪い、大エースも復調してきたリバプールとのデッドヒートが楽しみです。

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