イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.CITY×Arsenal】止まらないアグエロがハットトリック!アーセナル、必然の完敗!

イオビは、早くクリアすべきでした。プレミアリーグ25節、マンチェスター・シティVSアーセナルの開始50秒。ベルナルド・シウヴァが左から攻め、中央に入ったボールをデブライネがヒールで落とし、カットした直後のプレイで、アーセナルの若きMFは判断が遅れてラポルテに奪われてしまいました。すかさずクロスがニアに入り、アグエロのダイビングヘッドが炸裂。あっという間に1-0にされたプレミアリーグ4位は、完全に呑まれています。5分、スターリングの強烈なミドルはレノがセーブ。アウェイチームは、大敗も覚悟しなければならない最悪の立ち上がりでした。

CBフェルナンジーニョという奇策に出たペップ・グアルディオラ。GKエデルソン、カイル・ウォーカー、フェルナンジーニョ、オタメンディ、ラポルテ、MFギュンドアン、デブライネ、ダヴィド・シルヴァ、前線にはスターリング、アグエロ、ベルナルド・シウヴァ。最強王者の猛攻をしのぎ続けるガナーズは、自分たちのペースを取り戻す前にセットピースを活かしました。10分にルーカス・トレイラが蹴ったCK。モンレアルがニアで触ってコースを変え、ゴール前に飛び込んだのはコシールニー。33歳のベテランCBのヘッドがネットに突き刺さり、エティハドは騒然としています。

前節のニューカッスルは、1分にアグエロに決められた後、逆転に成功しています。今日のガナーズは、彼らに続くことができるでしょうか。レノ、リヒトシュタイナー、ムスタフィ、コシールニー、モンレアル、コラシナツ、グエンドゥジ、ルーカス・トレイラ、イオビ、オーバメヤン、ラカゼット。セント・ジェームズ・パークと同じ結果を得たいなら、イオビとリヒトシュタイナーの脆い右サイドには策を講じなければならないでしょう。17分のCKは、スターリングのボレーがクリアされると、カイル・ウォーカーが逆サイドに浮かし、ダヴィド・シルヴァが冷静なトラップからニアにラストパス。オタメンディがフリーで放ったボレーはレノの正面に飛び、ホームチームの勝ち越しはなりません。

アグエロ、ベルナルド・シウヴァ、スターリングが労せず最終ラインの裏を取り、ボックスの両脇を蹂躙するマン・シティ。スコアが動かないのは、ガナーズ守備陣がかろうじて中央を抑えているからです。27分、左から上がったコラシナツのシュートはニアにアウト。グエンドゥジのサイドチェンジから右サイドでつなぎ、リヒトシュタイナーがクロスを上げた31分のアタックは、ガナーズがマイペースで攻めた数少ないチャンスでしたが、オーバメヤンが打ち切れませんでした。34分のカウンターは、ラカゼットのスルーパスを読んだエデルソンが飛び出し、オーバメヤンの前でクリアします。37分にグエンドゥジがボックスに入ったコラシナツに縦パスを通すと、左足のシュートはエデルソンがセーブ。こぼれ球が中央にまわり、ルーカス・トレイラが思い切りよく叩いたミドルレンジからのボレーは渋滞に捕まりました。

「アーセナルの時間」が終わりを告げたのは44分。フェルナンジーニョがロングフィードを入れたのは、やはり左サイドでした。スターリングがギュンドアンに戻すと、浮き球のリターンが秀逸。フリーになったスターリングがダイレクトでグラウンダーをファーに通すと、アグエロは触るだけでした。前半は2-1。後半に入っても、ガナーズ守備陣がサイドで裏を取られるシーンが目立ちます。51分、ベルナルド・シウヴァが右から上がってニアのデブライネに戻すと、ミドルシュートはレノがファンブルしながら必死にキャッチ。アグエロ、デブライネ、カイル・ウォーカー、ベルナルド・シウヴァとテンポよくつながった53分の中央突破は、デブライネの強烈なシュートが右隅を襲いますが、レノが左に倒れてセーブしました。

56分、左で空いたスターリングがボールをキープし、ラインの裏に走り込んだデブライネにラストパスが通りますが、1対1となったレノがシュートを冷静にストップしました。ガナーズが致命的な一撃を許したのは61分。左のスターリングがイオビをかわし、リヒトシュタイナーの前で速いグラウンダーを入れると、レノが弾いたボールに飛び込んだアグエロが触ったのは、左手か脇腹か。レフェリーはハンドはなかったとして3点めを認め、ただでさえ劣勢だったガナーズの希望は潰えました。66分にイオビとコラシナツを諦め、デニス・スアレスとラムジーを入れたエメリ監督の交代策は、1点差で耐えているときにトライしたかったアイデアでした。

76分、デブライネが左から蹴った速いFKがクリアされると、フリーで打ったアグエロのシュートはレノがセーブ。79分にムスタフィが負傷リタイアとなり、今季プレミアリーグ初出場のマヴロパノスが呼ばれます。既に勝負を争う雰囲気はありません。80分、ハットトリックのアグエロが下がり、ガブリエウ・ジェズス。ガナーズは最後までチャンスを創れず、3-1のままタイムアップの笛を聞きました。シュート数19対4、オンターゲットは12対2とマンチェスター・シティが完勝。前節までは4位だったガナーズは、直前に勝ったマンチェスター・ユナイテッドにかわされ6位に転落しました。

守る際は4-3-3、攻めにまわるとフェルナンジーニョが中盤センターに上がって3-4-3。中盤の厚みとサイドでの優位にこだわったペップ戦術に対して、エメリ監督の4-4-2はサイドが脆弱でした。35歳になったリヒトシュタイナーは、プレミアリーグのトップクラブ相手に戦えるレベルにはないでしょう。スターリングを止めるなら、ルーカス・トレイラを右SBにまわしてラムジーをセンターで起用するのがベストチョイスだったのではないかと思います。サイドアタッカーとアグエロに翻弄され続けたアーセナル、必然の完敗。彼我の総合力の差が如実に出た一戦でした。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“【MAN.CITY×Arsenal】止まらないアグエロがハットトリック!アーセナル、必然の完敗!” への4件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    更新有難うございます。
    寝過ごして途中から観たのでフェルナンジーニョとギュンドアンのポジションと位置関係が良く理解できないまま試合がすすみ、ようやく4-3-3→3-4-3の可変型ということで納得。
    ペップも色んな事を考え出すけど、フェルナンジーニョらのプレーヤーもよく適応できますね。
    この陣形でギュンドアンのパスセンスが活き、左サイドから面白いように崩せました。
    アーセナルは今の守備陣ではちょっときつかったですね。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    ギュンドアンの三次元のパスには毎回度肝を抜かれます…。本当に最終ラインの裏に出す浮き玉のパスが上手いです。2点目もそうですがしっかり裏抜けしたスターリングの足元に着くように出していますし、これはずば抜けたセンスとしか言いようがないです。このレベルの選手がデブライネ、シルバ、ベルナルドが居るばかりに完全なレギュラーでは無いのですから恐ろしいスカッドですね…。

  3. セオ より:

    必然と言われると、しかたないとわかっていてもつらいですね…。リヒトを使わざるをえない状況もしんどいですが、一回りくらい若いジェンキンソンの方が序列が低いとゆう現実はもっとしんどい…。
    ツートップにラストパスを出すのは誰なのか明確にしなければ宝の持ち腐れ感がハンパないッス。
    その答えはきっともうエジルではないのでしょう、ビッグゲームにこれほど使われないのだから。
    イオビなのかミキなのか、それともスアレスなのか、誰でもいいから山場のユナイテッド戦までに見極めてほしい。

  4. アン より:

    ラカゼットをトップ下、オーバメヤンをトップにして縦の関係にした方が解決しそう。
    エジルを使わないなら試してほしい。
    あと来夏スアレスに2500万ユーロは高いですね。。

セオ へ返信するコメントをキャンセル