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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Brighton×Arsenal】決勝ゴールはまたもモペイ!ブライトンにダブルを喫したアーセナルは10位転落!

プレミアリーグ28節の延期試合、マンチェスター・シティ戦で3-0完敗のアーセナルは、アメリカンエクスプレススタジアムでブライトンに敗れれば、CL出場権チャレンジはジ・エンドでしょう。エティハドのゲームでジャカとパブロ・マリを失い、ダヴィド・ルイスも出場停止で使えないアルテタ監督は、ベンチにCBゼロという不安なスカッドで決戦に臨んでいます。GKレノ、DFベジェリン、ムスタフィ、ホールディング、コラシナツ、MFダニ・セバージョス、グエンドゥジ、ニコラ・ペペ、サカ、最前線にラカゼットとオーバメヤンが並ぶ4-4-2はうまく機能するでしょうか。

キックオフ直後に、右からのクロスをオーバメヤンがボレー。アーセナルの立ち上がりは悪くありません。6分にプレパーのミスパスをカットしたオーバメヤンが左足で狙いますが、うまくミートせずに左に切れていきます。2分後、左から仕掛けたラカゼットがつぶされると、フォローしたサカが右足を振り抜きますが、ドライブがかかったボールはクロスバーに阻まれました。今季プレミアリーグ17ゴールのエースにボールが集まるアウェイチームは、早い時間に先制したいところです。

10分を過ぎると、アーセナルの攻撃が停滞し始めます。サイドに張っているニコラ・ペペとオーバメヤンがボールをもらう位置が低く、SBのサポートがないのがチャンスを創れない理由でしょう。相変わらずビルドアップはぎこちなく、前線に縦パスが入らず。30分に左サイドからサカが突破したチャンスは、クロスをフリーで叩いたラカゼットのヘッドをマシュー・ライアンに弾かれてしまいます。36分、ボックス右に飛び出したレノが、モペイと接触して膝を痛め、立ち上がれずに担架に乗せられてピッチを後にします。代役はエミリアーノ・マルティネス。42分、ボックスの外に流れたCKを叩いたアーロン・ムーイのボレーは決定的でしたが、入ったばかりのGKが素晴らしい反応でキャッチして事なきを得ました。

47分、サカの完璧なクロスを足元で受けたラカゼットは、なぜ打てなかったのか。前半を終えたガナーズは、シュート4本&オンターゲット1本というしょっぱい数字しか残せていません。後半開始直後の48分、左から単独で仕掛けたオーバメヤンの左足シュートはマシュー・ライアンがキャッチ。53分にラインの裏に抜けたオーバメヤンは、オフサイドを覚悟していたようで、GKと1対1を決めた後のVARのジャッジに動じません。57分、パスカル・グロスが右から上げたクロスがファーのモペイに通りますが、フリーの一撃はマルティネスが正面で弾いてCKに逃れました。

66分、ラカゼットとのワンツーで左から突破を図ったオーバメヤンのシュートは、またしてもマシュー・ライアンの守備範囲。ガナーズの先制は68分、ボックス右で切り返しを入れたニコラ・ペペが左足で巻いてファーのサイドネットに収め、ソーシャルディスタンスを完全に無視した情熱的な祝福を受けています。前半からスプリントを繰り返していたレフティは、今季プレミアリーグ5ゴール。反撃に出たブライトンは、75分にCKを活かします。ニアでモペイが触り、ホールディングがカットすると、クリアを足に当てたのはルイス・ダンク。追いつかれたアルテタ監督は、78分にラカゼットを諦め、エンケティアで勝ち越しをめざします。

80分、オーバメヤンの無回転は、逆に反応したマシュー・ライアンが右に戻ってかろうじてセーブ。3分後、ムスタフィのクロスをファーのサカが触り、左のオーバメヤンがニアを狙うもブロックされてしまいます。決められないアーセナル、追加タイムは4分。終了間際にワンチャンスをものにしたのは、プレミアリーグ残留をめざすホームチームのほうでした。左のマック・アリスターが斜めに入れたボールをモペイがスルーし、背後にいたコノリーがラインの裏に浮かすとモペイがフリー。慌てて戻ったムスタフィは無力で、左足で軽くタッチしたシュートにマルティネスは触れず、間もなくタイムアップの笛が鳴り響きました。

12月のエミレーツで決勝ゴールをゲットした男が、アメックスでも最後に決めてダブル達成の立役者となりました。両者ともシュート11本&オンターゲット6本だったゲームは、最終ラインに大きなミスがなかったチームが劇的な逆転勝利。アーセナルが敗れたのは、サイドで数的優位を築けず、中盤のサポートが弱かったために、攻撃に厚みがなかったからではないでしょうか。怖くなかったベジェリンとコラシナツ。ダニ・セバージョスとグエンドゥジが、ゴール周辺で危険な存在になるシーンもありませんでした。

激痛の連敗で、クリスタル・パレスにかわされプレミアリーグ10位にランクダウン。負傷者続出のガナーズは、いよいよCL出場権獲得が難しくなりました。夏に新たな選手を加えるために、ヨーロッパリーグの出場クラブリストには名を残したいところですが…。コンディション不良の選手を数多く抱えるアルテタ監督は、不安定なムスタフィを起用せざるをえない最終ラインを落ち着かせ、オーバメヤンの個人技頼みのアタックを変えられるでしょうか。次節の相手は、アウェイでは毎回苦戦するサウサンプトン。残り8試合とFAカップにおけるミッションはただひとつ、全勝です。


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“【Brighton×Arsenal】決勝ゴールはまたもモペイ!ブライトンにダブルを喫したアーセナルは10位転落!” への2件のフィードバック

  1. トマシュ より:

    What the fuck do they think they are kiddin…??

    勝ってれば5位までたったの3差。
    Man City ではない。とどめを刺されたのは降格圏近くをうろついてるチームか。

    ある意味もっとも重要な勝ち点3とレノを同時に失った。

    最後の失点には何の意味もない。勝ち点1も0も同じ。
    呆れたのはラスト5分。全てのにおいてで急ぐそぶりすらなく、「引き分けは最悪の結果じゃない」と言わんばかり。守りゃ今更セイフティファーストのボールけり出し。攻めてもコーナーとってからみんなでのろのろ。疲れ?そーゆーのいいから。少し吐気がしたよ。どーゆー位置づけでこの試合に臨んでたのかただただ不思議。

    しかしベジェリン・・・。同点の起点になったコーナーでもう少しやりようなかったんか??あんなに軽く侵入をゆるすとは。確かに 1 on 2 ではあったが。何で最高のフルバックが帰ってきたみたいな感じなのかわからんよ。いや、特定の選手を貶すのはやめよう。

    やるべきことが山ほどあるチームにコロナ騒動が利することはなかったということだろう。

    残り8節はウルブスとユナイテッド(もちろんNでもMでもWでもなくSね)を全力で応援します。頑張れヌーノ!頑張れワイルダー!

    色んな事があったシーズンですが皆さんお疲れ様でした。

  2. シバタ より:

    いつもガナの偏愛ありがとうございます。
    今回わかったのはやはり攻めのパスが、出せずビルドアップが停滞ばかりしているのでガチガチにゴールを守って後はカウンターだけの
    弱者の戦略でないと今の選手層では勝てないでしょう。 ウルブスやレスターの戦いが魅力的で羨ましい。 ビルドアップに必要なコラシとかベジェが全く使えずガッカリでした。。

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