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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.CITY×Liverpool】圧巻デブライネ&フォーデン!緩んだ王者はカウンターを止められず4発惨敗!

レッズサポーターのなかには、この試合で決めてほしかったという方もいるでしょう。プレミアリーグ32節、マンチェスター・シティVSリヴァプール。クロップ監督のチームは既にトロフィーを勝ち取っており、プレミアリーグ史上最多勝などのレコード更新が今後の戦う理由です。2位フィニッシュが確実なペップのほうは、FAカップ制覇とチャンピオンズリーグが優先でしょう。今日のスタメンは、主力温存か守備重視か。GKエデルソン、DFカイル・ウォーカー、ラポルテ、エリック・ガルシア、バンジャマン・メンディ。中盤センターにギュンドアンとロドリ、2列めにデブライネ、フォーデン、スターリング、最前線にガブリエウ・ジェズスが構える4-2-3-1です。

対するクロップ監督のチョイスは、遊びがないベストメンバーです。GKアリソン、DFアーノルド、ジョー・ゴメス、ファン・ダイク、ロバートソン、MFファビーニョ、ヘンダーソン、ワイナルドゥム。フロントスリーは今季プレミアリーグ40ゴールのサラー、フィルミーノ、マネという布陣です。開始4分、リヴァプールの決定機はファン・ダイクの素晴らしいロングフィードから。中央に入り込み、ラインの裏に出たサラーのボレーはエデルソンが左に弾き、フォローしたフィルミーノのシュートは戻った守護神が正面でキャッチします。

ホームチームの最初のチャンスは10分。デブライネがドリブルで中央を切り裂き、右のフォーデンを使うと、カットされたボールがデブライネの足元に戻りますが、シュートは赤い壁にブロックされます。直後、マネが最前線でロングフィードを収めますが、フィニッシュにはつながらず。クリアを拾ったアーノルドのクロスがマネの頭に合うも、力んだヘディングは枠にいきません。19分、アーノルドが浮かした斜めのパスがフィルミーノに通り、落としをもらったサラーが中央に持ち込んで左足を振り抜くと、エデルソンの指先を抜けたボールはポストに阻まれました。

24分、左からのスローインがスターリングへ。マークについたジョー・ゴメスは、切り返しについていけず、体を抱えて押しつぶす格好になってしまいました。アリソンの逆を取ってPKを左隅に沈めたデブライネは、今季プレミアリーグ11ゴール。1-0としたホームチームは、29分にもデブライネの鋭いパスから決定機を創ります。ボックス右のガブリエウ・ジェズスは、戻ってきたロバートソンを振り切ってニアを狙いますが、アウトにかかったボールは右に切れてしまいました。

33分、ファビーニョのスルーパスでサラーが裏に抜け出すと、飛び出したエデルソンが先着して大きくクリア。マン・シティの2点めは、ギュンドアンが仕掛けたカウンターでした。ポストに入ったガブリエウ・ジェズスが右のフォーデンに流すと、中央に持ち込んでマーカーを引きつけた20歳が満を持して左にラストパス。トラップでジョー・ゴメスをかわしたスターリングが右足で押し込み、ここまで1敗のプレミアリーグ王者は窮地に追い込まれます。さらに44分、左サイドから中に戻ったボールを受けたギュンドアンが、右でフリーだったフォーデンに展開。デブライネとのワンツーが決まり、アリソンと1対1になった若きプレーメイカーは、落ち着いてゴールの真ん中に突き刺しました。

3-0、思わぬ大差は、モチベーションのギャップでしょうか。ハーフタイムのクロップ監督は、2つの失点に絡んだジョー・ゴメスを諦め、チェンバレンを投入しています。49分、左にまわったアーノルドのスローインミスがガブリエウ・ジェズスに渡り、ボックス手前からフリーで放ったシュートはアリソンの守備範囲。スターリングの独走はCBに入ったファビーニョが止め、デブライネのグラウンダーに反応したフォーデンのボレーは、ゴール前に戻ったファン・ダイクがクリアしました。レッズの久々のチャンスは54分。ギュンドアンの縦パスをインターセプトしたヘンダーソンが、完璧なスルーパスをマネに通すと、エデルソンの目の前に迫った10番はまさかの空振りに呆然としています。

57分のアーノルドのFKは、味方に当たって左にアウト。61分にラポルテのミスパスがマネに渡りますが、グラウンダーを受けたフィルミーノのボレーもフォローしたチェンバレンのシュートも、ラポルテが足に当てて責任を取りました。マン・シティはマフレズ、リヴァプールはナビ・ケイタとオリギを起用しています。66分、ロドリのパスが左のデブライネに通ると、完璧なラストパスがボックス右のスターリングへ。ロバートソンをかわして打ってシュートは、枠を外していたように見えましたが、戻ったチェンバレンがゴールに押し込んでしまいました

76分、アーノルドと代わったばかりのネコ・ウィリアムズが速いクロスを通すと、ニアでトラップしたサラーのシュートはエデルソンがキャッチ。82分に右サイドのマフレズがアーリークロスを入れると、逆サイドで待っていたデブライネのヘッドは、前に出ていたアリソンの頭上という狙い通りにいかず、左に切れていきます。85分にマネと代わった南野拓実は何もできず、94分に左サイドを突破してニアに決めたマフレズのゴールは、VARが直前のハンドを指摘して取り消しとなりました。

4-0、昨季プレミアリーグ王者が意地の圧勝。「絶対にダブルは許さない」という気迫で戦ったチームが、優勝決定で緩んでしまったチームを凌駕した一戦だったような気がします。勝負強いマネに、大事なゲームで見せる集中力が感じられず、ワイナルドゥムとアーノルドは本調子とはほど遠い出来でした。デブライネ、フォーデン、スターリング、エデルソンの素晴らしいプレイに拍手を送るとしても、レッズが普段通りなら、これほどの差はつかなかったでしょう。前線からのプレスを徹底し、連携・連動の力で勝ち続けてきたチームは、どこかに綻びが生じれば全体に軋みが走り、カウンターに対して無力になるのだと思い知りました。

プレミアリーグ2019-20シーズンも残り6試合。リヴァプールの目標は、前人未到のシーズン33勝とホーム全勝。マンチェスター・シティは、2つのタイトルを手に入れるためにコンディションを高めていきたいところです。4-0…2017年10月22日のトッテナム戦以来、2年9ヵ月ぶりの大量失点。戦う理由を見失ってもおかしくないチームが、あっさり敗れる可能性があると思ってはいたものの、ファン・ダイクとアリソンがゴールに転がるボールに顔をしかめるのを何度も見るのは、やはりショッキングでした。


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“【MAN.CITY×Liverpool】圧巻デブライネ&フォーデン!緩んだ王者はカウンターを止められず4発惨敗!” への2件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。いやぁ、、、今日は何もありません。シティは緩まず強かったです。来シーズンも良きライバルであって欲しいです。一方レッズはこの先少々不安ですが、この敗戦をチームに良い響きをもたらし最後まで王者として駆け抜けて欲しいところです。最後にネコウィリアムスは大いに期待できますね。

  2. アイク より:

    更新ありがとうございます。
    去年わずか一敗で優勝を逃した悔しさは今年の大きな原動力だったと思いますので、今シーズン最後にマン・シティにリベンジし最強チームの証明ができれば理想的でしたが、結果は残念でした。
    昨日の序盤のような緊張感のある勝負をこの2チームにはこれからも観せて欲しいです。今の素晴らしいシティがペナルティを乗り越えて続いていくことを願っています。
    最後に、デブライネ怖すぎです。ぜひ味方に欲しい…

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