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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Arsenal×MAN.CITY】怒涛の3発、デブライネ無双!不可解采配のガナーズ惨敗!

直近のプレミアリーグ5試合を1勝2分2敗のアーセナルと、2勝1分2敗のマンチェスター・シティ。開幕前には、最強王者と戦力UPのチャレンジャーが激突する一戦になると想像していたのですが、いざ蓋を開けてみると、巻き返しを図るチーム同士のサバイバルマッチです。就任から5試合めとなるリュングベリ監督は、中盤の真ん中をケアするべく4-2-3-1をチョイス。GKレノ、DFメートランド=ナイルズ、パパスタソプーロス、チャンバース、コラシナツ、中盤にはルーカス・トレイラとグエンドゥジ、2列めにニコラ・ペペ、エジル、マルティネッリ、最前線は今季プレミアリーグで11ゴールのオーバメヤンという布陣です。

キックオフから左サイドを突破したのはマルティネッリ。オタメンディとフェルナンジーニョをかわしたヤングスターは、飛び出したエデルソンに左足のフィニッシュをぶつけてしまいます。ホームチームが攻勢と思いきや、2分に先制したのはマン・シティです。フェルネンジーニョのスルーパスで、ガブリエウ・ジェズスがチャンバースの裏に出ると、ファーに転がしたボールに走り込んだデブライネが右上に叩き込みました。

0-1としたペップですが、レギュラーCBを2人欠いた苦しい布陣は、強力なアタッカーたちを抑えきれるでしょうか。GKエデルソン、DFカイル・ウォーカー、フェルナンジーニョ、オタメンディ、バンジャマン・メンディ。MFフィル・フォーデン、ロドリ、ギュンドアン、デブライネ、FWガブリエウ・ジェズス、スターリング。8分にはマルティネッリに左サイドを突破され、高速クロスをエデルソンが左に弾くと、こぼれ球に走り込んだニコラ・ペペに強烈なボレーを喰らいます。ここはオタメンディがブロックして事なきをえますが、10分を過ぎてもサイドの主導権はガナーズに握られています。

15分、ガブリエウ・ジェズスが左のデブライネにパスを出したときは、何でもないシーンに見えました。今季プレミアリーグのアシスト王には3人が着いています。クロスをカットして終わり…いや、クロスはファーに通りました。ボールウォッチャーだったコラシナツの外でスターリングがノーマーク。フリーのボレーがニアに決まり、エミレーツは騒然としています。攻めるアーセナル、2点リードのマン・シティは速攻狙い。27分の波状攻撃は、グエンドゥジのシュートがブロックされ、ニコラ・ペペがドリブルをカットされて終わりました。

ボールをキープしながらぺースを変えられないアーセナルは、両サイドの若手の個人技頼みです。37分、足をひねったコラシナツがプレー続行不可能となり、サカが準備しています。18歳がピッチに入る前に、勝負は決まってしまいました。エジルとルーカス・トレイラの間をすり抜け、中央に持ち込んだデブライネがグエンドゥジを簡単にかわし、左足のシュートを左のサイドネットに突き刺しました。42分、フィル・フォーデンが右から仕掛け、デブライネに預けると、右足のコントロールショットはレノが弾いてポストにヒット。0-3でハーフタイムを迎えたエミレーツに、もはや恒例となった大ブーイングが鳴り響きました。

後半のガナーズのテーマは、「スタジアムに足を運んだグーナーたちに、希望を感じさせられるか」でしょう。48分、右からニコラ・ペペが仕掛け、落としをもらったメートランド=ナイルズが中央に上げると、オタメンディにに競り勝ったオーバメヤンのヘッドは惜しくも左にアウト。50分にボックス右に入ったエジルがニアに転がし、ルーカス・トレイラが右足を振り抜きますが、力んだシュートは高く浮き上がってしまいます。右から上がったデブライネが中央のスターリングを使い、ボックス左のガブリエウ・ジェズスに渡ったカウンターは、ダイレクトのフィニッシュが枠にいかず。53分、ドリブルで中央を切り裂いたデブライネのシュートが、チャンバースに当たったのはラッキーでした。

ペップの最初のカードは、56分にフォーデンをベルナルド・シウヴァ。決定的な仕事ができなかったエジルは59分に下がり、スミス=ロウがトップ下を担います。61分、ボックス手前でチャンバースがガブリエウ・ジェズスにドリブルをさらわれるという怖ろしいシーンがありましたが、レノが素晴らしい飛び出しを見せてブロック。70分のギュンドアンをマフレズは、「勝ち試合なので、サブのメンバーに足慣らしさせます」と宣言するような交代です。81分、ルーカス・トレイラと変わったのは、ラカゼットではなくウィロック。決定機を創るのはマン・シティばかりで、ホームチームは何もできないまま、タイムアップの笛を聞きました。

昨季プレミアリーグ王者とのビッグマッチに、ダヴィド・ルイスを外したのはなぜだったのでしょうか。ガブリエウ・ジェズスやデブライネと対峙したチャンバースは無力で、2回ともフリーの選手にクロスを通されてしまいました。レノのビッグセーブがなければ、0-5や0-6で終わっていた惨敗。いいとこ探しをするとしても、前半のマルティネッリとニコラ・ペペの果敢なアタックぐらいでしょう。ブライトン戦とELのスタンダール・リェージェ戦でゴールを決めているラカゼットが、プレミアリーグでは2試合連続で途中出場もなかったのも不可解で、今後に禍根を残す激痛の93分だったのではないかと心配になります。

アーセナルは、フェアな選手起用と明快な戦術で選手たちを納得させられる新たな指揮官の招聘を急ぐべきでしょう。チェルシー、トッテナム、マンチェスター・ユナイテッドの背中が見えているうちに。それにしても、デブライネは別世界でしたね…。あんな選手を何度もフリーにすれば、完敗は必然です。次節は解任ブースト発動中のエヴァートン、ボクシングデーはチェルシーを敵地で倒したボーンマス、2019年最後のゲームはチェルシーとのビッグロンドンダービー。プレミアリーグ9位に沈むガナーズにとって、勝ち点3を計算できる相手はひとつもありません

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“【Arsenal×MAN.CITY】怒涛の3発、デブライネ無双!不可解采配のガナーズ惨敗!” への12件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    前線にまともに走って守れる選手がいない中で、どうやってシティの攻撃を凌ぐつもりでいたんでしょうね?
    ユングベリには殴り合って戦うプランが見えていたんでしょうか。
    ハードワークができるマルティネッリとラカゼットは必須だったように思いますし、いい加減ダビド・ルイスのアンカー起用、両脇にトレイラとグエンドゥジの中盤も試しておくべきでは。
    新指揮官は誰でしょうねぇ。このままではユングベリが泥をかぶり続けるだけのように思いますが。

  2. ペップの街 より:

    うーん、この結果でもってシティが上向きとははんだんしずらいですねえ。
    しっかり守ってカウンターを仕掛ける戦術のチームにどう攻め勝つのか。
    デブライネは絶好調ですね。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    ビッグ6の直接対決は基本全て最優先で観ているのですが、スターリングやデ・ブルイネといったレベルのアタッカーたちをここまで簡単にドフリーにするのはアーセナルだけですね。近年守備の軽さが目立つトッテナムなどと比べても一線を画すレベルにあると思います。
    レノに関しては移籍志願とも忠誠表明とも聞きませんが、彼は同格のクラブであればもっと守備の練られたクラブに移籍し最後の1ピースともなり得る実力の持ち主だと思います。こんなところでPKと大差ないようなシュートの集中砲火を受け続けるのをいつまでも許容してくれるでしょうか?

  4. 。。。 より:

    良く0-3で済んだ内容でした。
    走らず、戦えないプレーヤー、自チーム選手と他サポへの攻撃が過激化したサポーター、動けない経営陣、、、割とケイオスです。

  5. じゃこ より:

    アーセナルはホントにびっくりするくらい守らない試合でしたね。
    カウンターの時に中盤に黒いユニフォームしか見えない事ばっかりでした。
    引いて守ってるときもプレッシャーが弱くユルユルデフェンスにズルズルさがるだけで何してんだろ?って感じでした。
    指揮官はこんな状態でも終わった後は笑顔でしたし、よくわかりませんね。
    シティはこの流れでレスターにも勝っちゃうと、そのまま勢いに乗って残りシーズン無敗なんて普通にやりそうで怖いですね。

  6. プレミアリーグ大好き! より:

    ベンゲルに帰ってきてもらうのが一番いい
    もういい加減いかに名将だったかみんな理解できたでしょ

  7. 海苔助 より:

    最後に"We love you Arsenal, we do"とやけくそチャント始まったのが良かったです
    半分は帰ってましたけど現代社会の病巣、AFTVやハッシュタグに汚染されたゴミの中にこういうサポが半分もいる事がどれだけ尊い事かと思いました
    プレスバックしない中盤の泥被ってるのがゲンドゥージだと思ってます。

  8. エミリー より:

    お疲れ様です。

    選手起用以前に守備と攻撃の狙いが違いました。

    守備はなるべく高い位置でボール奪取&奪えなければわざとファウル。

    攻撃はキーパーエリア横のポケットにパス&走り込みからのマイナスグラウンダー。

    最も要領がよく、勝つ可能性が高まる戦い方だと思いました。

    他クラブや監督もそれ狙えばいいのに選手のレベルの関係で難しいのでしょうか。。

    —–
    アーセナルファンのみなさん、お疲れ様でした。とんでもないストレスでしたね(泣)

    スリルを感じたのはアーセナルファンだけ。
    勝つか負けるかのスリルではなく、何点取られてしまうのか?というスリル。
    後半まるまる流し運転か?というシティにすら、何のアクションも起こせないのが何しろ悲しかった(泣)
    スクールウォーズの、相模一高との練習試合を見守る、滝沢先生の気分です。
    お前ら悔しくないのかー?!!って感じ。
    アーセナルの滝沢先生は、誰なのか?
    フレディではないのは確定しました。

  9. ガナユ より:

    エメリ解任までは良かった

    アシスタントコーチをそのまま暫定で指揮させるなら実質変わらないのでは?それならエメリのままで良かった。

    リュングベリに解決の手立てがあるのならコーチ時代に手助け出来たはず。出来ないから今の順位な訳で。

    ライバルはモウリーニョ取って気概を感じるけどアーセナルはgdgdしてますねぇ。泣けてきます

  10. にし より:

    皆さん、批判的な意見が多いですが、こんなもんじゃないですかね?
    まぁ、シティが本調子であったらもっとやられてたと思いますがね。

    そもそも、選手の差よりも、チームの練度の差があり過ぎる。

    私はグーナーですが、正直、勝てるなんて試合前から思ってもいなかったし、ポイントは「どこまで喰らいつけるか?どこまで自分たちを出せるか?」だと思いました。

    しかし、デブルイネに瞬殺されてしまった…
    もっと崩れるかと思いましてが、守備で踏ん張る事なんてハナっから出来るチームじゃないから、ボールをどれだけキープしながらゲームをコントロール出来るかで勝負するチームですからね。

    特にエメリさんご引っ掻き回してしまったのを再構築してる。特にカウンター型からポゼッション型にしようとしてる。

    エメリさんで完全に失敗したし、ユナイテッドを見てて、金銭的に優れたクラブでも、長期政権後の難しさは対岸の火事を見てて、慌てたら、それこそ二の舞かと。慌てる必要は絶対に無い。

    ヌルいかも知れませんが、改善の兆しは感じました。でも、選手起用は失敗しましたね。

    フレディはまだまだ新米だし、そこは皆さん知ってるでしょ?

    このシティ戦は相手が明らかに強過ぎただけ。

    自分たちを過大評価はしちゃダメですよ。

    元々、育てるチームで、若手選手だけでなく、戦術もそうだったでしょ?

    フレディ、選手起用は失敗したけど、やろうとしてる事は間違ってない。

    ブレないで続けてれば、成功は必ずくる。

  11. プレミアリーグ大好き! より:

    か、改善の兆し…?

  12. プレミアリーグ大好き! より:

    煽るとかではなく、攻撃や守備、意識全て含めてどのように改善の兆しがあったか聞きたい。

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