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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Wolves×MAN.CITY】一発退場、PK蹴り直し…事件だらけの一戦はウルヴスが大逆転勝利!

ここで勝ち点を落としたら、プレミアリーグ3連覇というミッション達成は絶望的になります。レスターに0-4で圧勝した世界王者は勝ち点52。既に4敗を喫し、勝ち点38に留まっているマンチェスター・シティは、ホームで0-2と苦杯を嘗めたウルヴスにダブルを喰らうわけにはいきません。今季プレミアリーグで13戦9発のアグエロがスタメンに戻ってきました。両サイドにはマフレズとスターリング、中盤は絶好調デブライネとロドリ、ベルナルド・シウヴァ、エデルソンの前にカイル・ウォーカー、フェルナンジーニョ、オタメンディ、バンジャマン・メンディという布陣です。

キックオフから、押しているのはマン・シティ。ウルヴスのサイドを担うドハーティとホニー・カストロは3バックと並び、5-4-1で昨季プレミアリーグ王者の鋭い攻撃に対応しています。デンドンケルとバンジャマン・メンディが激突し、頭部を強打するアクシデントの後、11分に事件が起こりました。縦パスを追いかけたジョッタが、ボックスから飛び出したエデルソンに引っかかって転倒。守護神は1発レッドとなり、ブラボと代わったのは復帰したばかりのアグエロです。ジョアン・モウティーニョのFKは、ゴールマウスに立ったばかりのGKがキャッチ。10人になったマン・シティは、先制される展開を回避しなければなりません。

3度めの事件は22分。ボックス左でマフレズとデンドンケルが接触してボールがラインを割ると、1度はゴールキックを指示したアトキンソンさんは、VARによってPKを宣告します。スターリングのキックをルイ・パトリシオが右に弾くと、再びVAR。早く動いた選手がいたとされ、やり直しとなった2本めもウルヴスの守護神が手に当てますが、今度はスターリングの足元にこぼれてしまい、アウェイチームが先制しました。騒然とするモリニュースタジアム、ポゼッションはウルヴス。40分、ホニー・カストロのミドルはオタメンディが頭でクリア。直後、ホニーのクロスをファーで合わせたアダマ・トラオレのボレーは、バンジャマン・メンディがブロックしました。

一方的に攻めるウルヴス。前半の追加タイムは7分もあります。ホニー・カストロやアダマ・トラオレの強引な突破は冷静な最終ラインに止められ、ハーフタイムは0-1。モリニューを包んだ大ブーイングは、レフェリングに向けられたものでしょう。ペップのポゼッションが40%を切るとは…マフレズをエリック・ガルシアという交代策は、0-1で逃げ切るという意思表示でしょうか。

47分、ラウル・ヒメネスがラインの裏に浮かしたボールをジョッタがハーフボレーで狙いますが、コントロールできずにバーの上。50分にロドリの縦パスがデブライネに通ると、最終ラインを切り裂くスルーパスでスターリングが独走します。ルイ・パトリシオの飛び出しをあざ笑うようなチップキックが決まり、0-2。スピードスターのプレミアリーグ10発めは、窮地に追い込まれたチームを落ち着かせるはずでした。

ところが54分、スターリングのミスパスを敵陣でカットしたルベン・ネヴェスが前にいたアダマ・トラオレにパスを出すと、重戦車のようなドリブルから右足で放った豪快なシュートが左のサイドネットに突き刺さりました。なおも攻めるウルヴス。63分にデンドンケルが打ったミドルは、ブラボが冷静にキャッチ。66分にギュンドアンに代えられたデブライネは、悔しそうな表情を浮かべています。69分、バンジャマン・メンディとベルナルド・シウヴァをかわしたアダマ・トラオレの左足シュートは、速さは充分ながらGKの正面です。

73分、左サイドから蹴ったモウティーニョのFKは、中央で競り勝ったサイスのヘッドがポストの右にアウト。77分の同じ位置からのFKは、エリック・ガルシアが逸らしたボールをファーのドハーティがヘッドで叩きますが、うまく当たらずクロスバーを越えてしまいます。82分、途中出場のネトが上げたクロスが逆サイドに流れると、キープしたバンジャマン・メンディがアダマ・トラオレに奪われ、グラウンダーがフリーのラウル・ヒメネスに通りました。エースの今季プレミアリーグ8発めは、前年王者に追いつく貴重な同点ゴール。さらに90分、ヒメネスとのワンツーで中央に入ったドハーティが左足を振り抜き、ブラボの脇を抜く逆転ゴールを叩き込みました。

93分、正面から蹴ったスターリングのFKはクロスバーにヒットし、モリニューにどよめきが広がります。0-2から3発を決めたウルヴスが、まさかの大逆転勝利!昨季プレミアリーグ王者を相手にシーズンダブルを達成しました。ポゼッション37%と、プライドを捨てて守ろうとしたペップにとっては激痛の敗戦。アグエロを外し、マフレズを外し、デブライネを外してまで後ろをケアしたにも関わらず、アダマ・トラオレ、ラウル・ヒメネス、ドハーティを止められませんでした。1試合消化が少ないリヴァプールとの差は14ポイント。これほどのギャップを埋めた優勝チームは過去に存在せず、3連覇達成は風前の灯です。

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“【Wolves×MAN.CITY】一発退場、PK蹴り直し…事件だらけの一戦はウルヴスが大逆転勝利!” への3件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    あーっ!メンディやっちまったあ!
    セイフティにクリアしても数的優位で攻め込まれるし、ビルドアップする余裕もないしでゴールキックに逃げようとしたんでしょうが。
    数的不利とはいえ0ー2まで持って行きながらの大逆転負けは大ショックです。
    エデルソンもラポルテもストーンズもいない守備陣では次戦も危ういです。

  2. ぐなです より:

    シティのファンは悔しいでしょうが、プレミアリーグの魅力が詰まった一戦ですね。
    ウルヴス、ボーンマス、パレスやシェフィールドU、そしてレスター。
    どこと対戦しても楽勝が約束された試合なんてない。
    おっと、もはやレスターはBIG6ならぬBIG3の一員みたいな感じなので当然っちゃ当然ですかね。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    ウルブスやライプツィヒみたいに大物をバックに計画的に強豪化を目指す形が計画通り(あるいは以上)に成功してるのを見ると落ちぶれてる古豪はブレインが駄目って事なんだろうか?

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